再び、顔を見合わせる二人。

･･････んと、なんか間違った事でも言っちゃったかな？

心配そうに彼らを見ているとファインダーのルクさんが「まあ、それでしたら、有り難くいただきます」と言ってくれた。





ラビ「そうさね･･･そんで、何味があるんさ？」



千代「･･･えーっと、オレンジ味とイチゴ味とグレープ味･･･どっちがいい？」





「･･････じゃ、オレはグレープで」と、一番最初にラビが手を挙げる。





ルク「では、私はオレンジ味をいただきます」





そう言うラビの次にルクさんが答える。

･･･って事は、私がイチゴか。





千代「･･････うん、じゃあ。改めてよろしくね、二人共」



ルク「ええ。･･････それでは、目的地に着きましたので、そろそろ行きましょうか」













＊　＊　＊　＊　＊　＊
















千代「うわー･･･」



ラビ「すんげー静かさね･･･」





私の言葉を繋ぐように、ラビが続ける。

まるでゴーストタウンのごとく、不気味なほどに建物が建て並んでいる。

そんな街中を見渡しながら進んでいく私達は、違和感だらけの気配と感覚に警戒しつつ、調査を始めていった。





ラビ「ホントに、人が消えたんか？」



ルク「あくまで情報でしかわからないですが、1人、また1人と翌日になっていくうちに消えていったそうですよ」





「仕入れに訪れた旅商人達は、その不気味さに恐れていったそうですが」と淡々と話す彼に、私は少し疑問が浮かんだけれど、すぐさま振り払った。





千代(･････翌日になると、人が消える･･･？)



ラビ「･･･････はあ、こうも静かだと、ホント不気味だな。

アクマでも出てきてくれりゃ、そうでもねーんだけど」



千代「ラビ、縁起でもないこと言わないの」





溜め息を付きながら、ラビは頭をガシガシと掻いていた。

辺りを見渡してみるけど、ホント、誰もいない。

大人や子供の声も、動物の鳴き声も、何も聞こえない。



それに――――














全くと言っていいほど、人だけじゃなくて･･････生き物の気配がない。