駅員「困ります、お客様！

こちらは上級車両でございまして、一般のお客様は二等車両の方に･･･ていうか、何でそんな所から･･････」





ごもっともです。車掌さん。

車両内へと無断で侵入した集団に気付いた車掌が、下級の車両へ移動するよう促す。

もちろん、ツッコミもかねて。





？「･･････黒の教団です。一室用意してください」





はいっ、きた！ファインダーおなじみの一言がきたよ( ＾∀＾)

いやぁ、生で聞くとやっぱり違うねぇ←

･･･････まあ、実質不法侵入なんだけど、それを言っちゃえば許されるって言うのが何というか･･････、複雑だよね。




千代「･････わー、上級車両というだけあって、めっちゃ豪華じゃん」





ソファはふかふかだし、眺め良いし、マジで良い場所だよ本当に。

これが貴族達が出来る豪華さというモノなのだろうか、･･････恐るべし、黒の教団←





ラビ「おいおい、はしゃぎすぎだっての(苦笑)」



千代「だってさ、こんな豪華なんて初めてなんだもん！
これが任務じゃなかったらなぁ」





そう。今は遠足気分でいるわけにはいかない。

謎解明(････原因は分かっているんだけどね)と、丁度初任務にうってつけの依頼を受けた私達は、ソファへ腰掛けて資料へと目を通す。





ラビ「今回の任務は、奇怪現象とアクマの破壊さね」



千代「やっぱり、戦闘するんだね。で、どんな怪奇現象なの？」





覚悟はしていたけど、初めての任務って言うのだけでも緊張するのに、アクマ倒すとか、ちゃんと出来るんだろうか。

そもそもの話、私に戦闘って出来るんだろうか。

剣道とか、合気道とか、そういったの練習しておけば良かったなんて今更後悔する。

私自身、攻撃力ゼロだよ、どうやって戦うのさ。

動物達と意識をつなげるだけでも、相当の体力使うのに、その上･･･戦闘でしょ？

悶々と浮かぶ疑問と不安に押しつぶされそうになっていると、さっきからずっと資料と睨めっこしているラビが苦笑しながら渡してくる。





ラビ「･･････それなんだけど、あんまり書いてねぇな（汗」



千代「はあ！？なにそれ！？」



ラビ「ま、よくあることさ。実際に行って確認するしかねぇな」




気にすることはないとでも言うように笑う彼に、私は唖然とした。

ラビはそう言うけれど、私にとってはそれは一番重要なんだよ！？

情報少なすぎるのってありなの！？ゲームか何かですか！？





千代(･････いや、確かにファインダーの人数が少ないからって言う理由もあるけどさ、さすがにそれはないよぉ)



？「･･････今回の怪奇現象は『人が消えた神隠しの街』です」





悩む私達を見兼ねたファインダーが、扉の外から説明し始めてくれた。





千代「神隠しの街って･･････それって、どういう事？」






「それまでの街ってば、ちゃんと街の人とかいたはずなんじゃないの？」という私の問いに、彼は「確かに、以前まで（・・・・）は街の人達はいました」と答えた。