千代「ゲロマスすぎる」



コムイ「いや、そうじゃなくてね･･････僕達の言葉が分かるかいってことなんだけど」





申し訳なさそうで、何か期待外れな事が起きたのか、ずり落ちた眼鏡を治しつつ、コムイさんは私に聞いてきた。

といっても、本当に不味かったんだけど･･･まぁいいや。


とにもかくにも、コムイさん達の言葉は、あの薬の効力で分かっているようなもんだし。





千代「ああ･･･、それならもう、バッチリと分かりますけど」





これはこれとして、実験は大成功なんじゃないかな？





ただ、願うなら――――








もう、こんなのは嫌だ。







＊　＊　＊　＊　＊　＊







かくして、みんなの言葉が分かるようになった私は、これまでの経緯を話していた。





リナリー「･･････それにしても、異空間移動だなんて信じられないわね･･････」





ごもっともです、リナリーさん。

説明をした当の私でさえ、よく分かっていないし･･･トリップだなんてそれこそ、物語の中でしかないって思ってたしね。





千代(･･･まさか、自分がそうなるとは思ってもみなかったけど)





そう苦笑する私は、ずっと服の中に隠していたキツネリス君を出し、頭を撫でてあげる。





コムイ「そうだね。

異空間･･････もしくは時空移動って言った方が良いけど、全く別々の時空間を移動するなんてことは、理屈じゃ絶対に通らないからね」





なんか珍しく、科学者らしきコト言ってる。あのコムイさんが。←失礼。