【リクエスト】ケロロ軍曹✕ONE PIECE (フォレストページ 楓様へ)

「…ル」

ん……

「ミル…」

誰……

「ミルル」

誰ですか……

「おい、ミルル!!」

誰ですか……私の名前を呼ぶのは……

「おい、こら!
さっさと起きろ!!」

『……誰ですか……』

「なーーーに寝ぼけてんだ!
兄である俺の声と顔を忘れたのか!」

『兄……?』

私はゆっくりと目をあけ、声がした方をじーーーーーーーーーーっと見る

赤い髪……

顔の左側には目の上を通る大きな古傷

ペコポン地球人の青年

服装は……軍服?

『……誰ですか?
「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”である私に兄はいません……
それにペコポン人にも……』

私はそう言ってまた目を閉じた

「何バカなこと言ってるんだ
お前は「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”じゃない
ただのケロン人だ
んで俺はお前の兄、ギロロだ
俺らは今、ケロロのばかのせいでペコポン人になってるんだぞ」

『ギロロ……?
ケロロ…?』

ギロロ……ケロロ……

あ、思い出した……

かつて私の計画を潰したケロン人達だ……

そういえばそいつらには仲間がいたな……

黄のケロン人、青のケロン人、黒のケロン人が……

確か名前は……クルル曹長、ドロロ兵長にタママ二等兵だった

んで赤のケロン人の名前がギロロで緑のケロン人がケロロだったな……

『ああ……思い出した……!
あのときはよくも私の計画を潰してくれたな…!!
ギロロ伍長!!』

私はガバッと起き上がりギロロ伍長の胸ぐらを掴む

「ギロロ伍長って……お前なぁ……
家族なんだから階級をつけて呼ぶなよ
それにお前の計画ってなんだ?」

『忘れたとは言わせない!!
空中都市での戦いを!
お前らのせいで皇帝が…!』

「?
何いってるんだ?
俺はその戦いは知らないぞ
夢でも見たんじゃないか?
それかペコポン人になった副作用じゃ……」

『え?』

何いってるんだ?

あの戦いを覚えない……?

ダークケロロやシヴァヴァ、ドルルとの戦いを?

っていうか……私がギロロ伍長と家族…?

は?

え…?

ちょっとまって……

私ってこんなに目線高かったっけ?

こんなに腕長かったっけ?

え……?

私はゆっくりと自分の体を確認する

『体が……ペコポン人化してる……
っていうか何でドクロのヘアピン?
え?』

頭が追い付かない……

「ミルル、大丈夫か?
記憶が混乱してるんじゃ……
ちょっとまってろ、人を呼んでくるからな」

『あ、はい……』

えっと……?

整理しよう……

私はミルル……

何度も言うが「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”

兄はいない

だが……

ここでのミルルは「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”ではなくケロロ小隊に所属しているギロロ伍長の妹

ギロロ伍長に「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”である私と「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“実行する者”であるキルルが作ったダークケロロ、元ケロン軍のシヴァヴァ、ドルルと戦った記憶はない

そしてケロロ軍曹の仕業で今、私はペコポン人化している

私のチャームポイントである羽はなぜか体内に収納されていて、服が邪魔で出しっぱなしに出来ない

後で背中の翼が出るところを切ろう

こんなところか……

ってことは……

「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“実行する者”キルルによって作られたダークケロロが作り主「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“実行する者”キルルを封印したことにより、バグが発生
本来なら「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”である私も同時に封印されるはずだったが、バグの発生でギロロの妹として存在する世界線に飛ばされた

または「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”の機能だけが「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“実行する者”であるキルルと封印され、そのときのバグで私達と戦った全ての者達から私に関することだけ記憶が消去され、私は生まれた時からギロロの妹という記憶が上書きされた

ってことが考えられるな……

ってそういえば…

ここ、どこ?

「ミルルちゃん!大丈夫?」

ドアをノックせずに入ってきたのは緑の髪に大きな星のマークのTシャツ、緑のジャンパーを着た青年

「おい、ケロロ!
まずは謝ることが第一だろうが!!
貴様のせいで妹が!!」

「ま…まあまあ落ち着いてよ、ギロロくーん」

「落ち着いていられるか!
貴様のアホな作戦のせいで……!
妹が……!」

「「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”だって言い始めたって~?
面白いこと言うじゃねーか……
クークックック」

ケロロの背後から現れたのは白衣を着た金髪に眼鏡の青年

変な笑い声からするとクルル曹長……

ん?

ちょっとまて……

なんでケロロ軍曹とクルル曹長まで##RUBY#ペコポン#地球##人化してるんだ?

それに、なんでこいつら3人は美形なんだ?

「おい、ミルル……
なんでいきなり「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】の“審判を下す者”だって言い出した?」

『え?
だって、事実だから』

「ほう……
なら“実行する者”キルルはどうした?
「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」は二人で一組だろ?」

『キルルは封印された
キルルが作ったケロロ軍曹のクローン、ダークケロロによって』

「我輩のクローンですとー!!!?」

「ケロロのクローン…だと……」

「ククク~
自分で作ったものに封印されるなんてどんだけドジなんだよ、そのキルルはよぉ」

『ドジじゃない……
ダークケロロはキルルを封印しないように教育していた
でも……お前らケロロ小隊……特にケロロ軍曹とフユキとかいうペコポン人と戦ったことでバグった』

「ゲロ?
我輩、ダークケロロ?とは戦った記憶はないであります」

『え?
大規模なペコポン侵略もしたのに?
元ケロン軍のシヴァヴァ、ドルルもその場にいてお前らと戦ったのに?
私はクルル曹長のシステムをハッキングしたのに?』

「大規模な侵略…?」

「ドルル……生きていたのか!!」

「クククッ
俺のシステムをハッキングねぇ……」


ガチャ

「あ!
ミルルさん気が付いたんですねー」

中に入ってきたのは紺色のショートヘアにセーラー服(右肩に初心者マーク)にショートパンツの少年

「タママ二等!」

『タママ二等兵もペコポン人化……
ってことはドロロ兵長もか……』

「タママ二等」

「なんです?
軍曹さん」

「タママ二等はシヴァヴァ、ドルルと戦った記憶はあるでありますか?」

「シヴァヴァにドルル?
それって誰です?
僕、知りません
軍曹さんの知り合いですか?」

『タママ二等兵も覚えてない……』

「拙者も知らないでござるよ」

天井から降りてきたのは水色のロングヘアーを1つにまとめて水色の忍び装束に身を包んでいる青年

『ドロロ兵長も……』

「ちなみに、私も知りませんし、ペコポンにキルルが関係している大規模な侵略もここ最近は発生していません
ミルルさんは誰かの記憶を受信して見たのではありませんか?
今回は「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“審判を下す者”のミルルというケロン人の記憶を……
それに、ミルルさんは50000年に一人の確率で起きるケロン体の突然変異、“天使の翼持ち”ですからね」

『……』

そんなものなのか……?

ってか、翼が50000年に一人の確率でおきるケロン体の突然変異って……



まあ、わかったことは、ケロロ小隊に「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」の“実行する者”キルル、“審判を下す者”ミルル、ダークケロロ、シヴァヴァ、ドルルとの戦闘記憶及び記録なし

ミルルはギロロの妹

ミルルの翼はケロン体の突然変異としてみられている

ミルルは誰かの記憶を受信し、見ることができる

そんなところか……

でも、この記憶は完全に私のもの

キルルの起動と同時に目覚め、ケロロ小隊と戦い、キルルが封印された瞬間を見たし、体が消える感覚を味わい、意識が体から離れてどこかの空間をさ迷い肉体に入った感覚……これらを全て覚えてる

ってことは私はこの世界のミルルに憑依したってことになる

この体には申し訳ないが、ペコポンでもう一度生活できることに感謝しないと……

計画を壊されたことにはムカついたが、間近でケロロ小隊とペコポン人との合流を見ることができるのはありがたいことだからな……

研究し放題だ


ところで、私が目覚めた場所はペコポンのケロロ小隊のアジトの医務室

どうやらケロロが考え、クルルが作った「眉目秀麗砲オトコハケッキョクヨユウトセイケツキャノン」をケロロ小隊(アンゴル=モアを除く)に向けてモアが使ったところ、小隊に当てた弾の1つが鏡に当たって反射し、運悪く部屋に入った私に被弾した

私が女だったためその場で昏睡

キャノンの効果で男になることはなく女のままペコポン人化したが、弾の副作用で翼が体内にしまわれ、出しっぱなしにはできなくなっていた

キャノンの効果は10日

丸々1日寝ていた分キャノンの効果は残り9日

能力は前の世界と変わらず使えるのか、ペコポン人の体でも空は飛べるのか、アンチバリアこと「安全地帯バリア」は使えるのか

それらを調べてからペコポンを観光しよう

前の世界では「自動判別型究極侵略兵器【キルミラン】」としての役割しかなく、自由がなかったからね

いつか前の世界に戻れることを願って今はギロロの妹としての役割を楽しむことにしよう
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