主人公は女性です
【リクエスト】リボーン✕ハリポタ(フォレストページ スペード様へ)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
~10年後リナ side~
ホテル
バシュッ
「おかえり、リナ」
『ただいま戻りました、白蘭様』
「桔梗達から聞いたよ
デイジーとトリカブトがやられたんだってね」
『はい
デイジーのリングはボンゴレ側に回収されていました
トリカブトのリングはこちらに…』
「あ、そのリングはリナが持っててよ」
『え』
「僕が持ってても意味ないからね
次の保持者 が現れるまで持っててよ」
『わかりました…』
よかった…
これでマーレ の霧を正確に管理出来る…
白蘭の所に戻ったらどうしようかと思ったけど…
いらない心配だったな
「あと、ボンゴレ側にある晴のマーレリングも君が管理してね
回収に行くんでしょ?」
『はい』
「ならオレが行くぜ!
オレを騙したアイツらぶっ殺す!」
『ザクロ、騙されてたんだ…』
「実体のない殺気を追って富士山まで行ったようですよ」
『ウワァ…ダサ…
普通ある程度距離詰めて見えなかったら即諦めて術師はいないか確認しない?』
「なっ!!?」
『ボンゴレにも術師はいるんだよ?
川平不動産には過去の私と霧の守護者の代理人がいたからそのどっちかがつかったって考えない?』
「ザクロにそんなこと考える頭があると?」
「ないない
脳筋なんだから」
「なっ!!?」
「桔梗、ブルーベル、リナ、言い過ぎだよ
ザクロ、悔しかったら結果をださないと
明日、ボンゴレと決着をつけるからその時にね」
「わかりました」
「3人もね」
「「『はっ!』」」
バッと私達は顎に右手(日本の手話で指数字7を示す人差し指と中指を引っ付ける※詳しくは真 6弔花でしらべてください)を当て、白蘭に敬礼をする
記憶が戻ってから思ったけど…ダサいな、この敬礼…
この敬礼を考えた白蘭、大丈夫か?
『ところで…白蘭様』
「ん?」
『なぜ明日に決着を?』
「明日には僕の体調が戻るし、最後の真7弔花、GHOST を出すからね」
『GHOST…』
聞いたことがある…
白蘭がスカウトして能力テストで戦艦3隻を撃沈しその戦艦に優良なマフィアがいて死亡したために復讐者 に幽閉されたヤバいやつ…
真7弔花で唯一会いたくない人物
『彼を出所させるんですか?』
「もちろん
復讐者にはもう連絡してるし、動けるやつを受け取りに行かせてる」
『そうですか…
わかりました』
マジかよ…
GHOSTが最終決戦の場に来たら死人がでる…
私の魔法でも死んだ人間は蘇生できない…
特に過去のボンゴレ達は死なせない…というか殺させない…
彼らが死んだらこの世界が壊れる…
過去が白蘭の手に落ちる…
それだけは阻止しないと…
だとしたら…過去の私にあって話さないと…
『では…私は晴のマーレリング回収に向かいます』
「うん、いってらっしゃい」
バシッ
〜10年後リナ side end〜
『さてと…
笹川と獄寺と門外顧問以外に怪我した人は?』
「いません…
獄寺さんとこのライオンちゃんのおかけで…」
『そ
んじゃここまでの戦いを見て理解したと思うけど…
これがマフィアの世界ね
命のやり取りが身近にある世界
君達二人はその世界の関係者になった
だから今みたいに狙われることがあることを心にとめておいてね』
「…はい」
『んで、今さらだけど、この時代で君達が死なないように魔女から贈り物』
ボウッ
パキッ
『はい
これを肌身離さず持ってて』
「これは…?」
『守護霊魔法の魔法石
その中には君等を守る守護動物が入ってる
まあ簡単に言ったら私達が持ってる匣 アニマルだね
君等のピンチに反応して出てきて助けてくれる』
「あ、ありがとうございます…」
『さてと…無茶したバカ2人
ちょっと見せてね』
「なっ…!?」
私は獄寺と笹川の背中に手を当てる
「何をしておるのだ?」
『静かに
…なるほどね』
無茶した分、身体がボロボロだな…
いくら若くてもこれは完治には時間がかかるな
『まず先に言っておく
今から治癒魔法かけるけど痛みが出るから覚悟してね』
「お、おう…」
『特に獄寺
あんたは腰やってるから』
「…」
『んじゃ…いくよ
エピスキー !』
「「っ!!」」
ギリッと歯を食いしばる獄寺と笹川
へぇ…この治癒で絶叫しないとは…
普通なら絶叫もんなんだけどな…
「お兄ちゃん…?」
「だ、大丈夫だ!
こんなもの痛くないぞ!
さすが魔法使いだな!!」
「そう…?」
『そうみたいだね
はい、これで終わり
2日間は無理しないこと
ぶり返すからね』
「ああ…」
『獄寺もね』
ま、こいつらに無理するなは意味ないか
『さてと…沢田、これからどうする?
作戦を立て直すにもここの場所はもう白蘭達にバレてる』
「そ、そうだね…」
「だったら森はどうだ?」
『森?』
「身を隠すには丁度いいぞ」
『なるほどね
だったら敵にバレないように敵避けの魔法を追加で展開しとくよ
敵がそこに入ったらすぐわかるようにね』
「頼んだぞ」
『任せといて
んじゃ移動するか
怪我人達は私に任せて』
「ありがとう、リナさん」
『お前ら、暴れんなよ』
「?」
私は杖を取り出し獄寺と笹川、門外顧問、ラル、入江に向ける
『ウィンガーディアム・レビオーサ 』
フワッ
「え!?」
「はひっ!?
浮いてます!!」
「こんなことまで出来たのか…」
『当たり前だ
私は魔法学校で魔法を学んだ本物の魔女だからね
ちなみに呪いの呪文も知ってるよ
使わないけど』
「魔法学校…
フィクションだと思ってた…
存在してたんですね」
『魔法が使えない人間にわからないように存在してるんだよ
もう二度と魔法使い狩り、魔女狩りされたくないからね
ま、その話は後にして移動するよ
沢田、森ならこの先にある森でもいいか?
上空にいたとき光がよく入る開けた場所も見えたから』
「そ、そうだね
そこにしよう
みんな、それでいいかな?」
「10代目がおっしゃるなら」
「極限に問題はない!」
「大丈夫だ」
「決まりだな」
『んじゃ私は先にこいつらとユニ、γ さん、太猿、野猿を連れて敵避けを作っておく
あんたらにわかるようにマーカーをつけておくから、入るときはそのマーカーに沢田のリングとリボーンさんのおしゃぶりを近づけるといい』
「わかったぞ」
「わかりました」
『んじゃ、先に行くね
ユニ、行こう』
「はい」
ユニの返事を聞いて私は浮かしている5人に軽く継続的にアクシオ の呪文をかけて森に移動した
森
『到着
ユニ、疲れてない?』
「大丈夫です
ありがとう、リナさん」
『よかった
んじゃ次は、あんたらね』
私はゆっくり浮かしている5人を持って来たマットの上に下ろす
『フィニート 』
ポスッ…
『あんたら痛いところは?』
「私は大丈夫だ」
「極限に平気だ」
「ありません」
「拙者も大丈夫です」
「平気だ」
『それはよかった
でも怪我が悪化したらいけないから治癒魔法かけとくね』
「すまない、助かる…」
「ありがとう、リナさん…」
「お、オレはいい…」
「極限にオレもだ。」
「拙者も…」
『そ
んじゃ治癒魔法はラルと入江だけね
二人はリラックスして待ってて
先に敵避けしておくから』
私は三叉の槍に杖を当てる
今回は霧の炎を多めに照射する
『レペロ・イニミカム 』
シュワァァァ…
『完成
んじゃ入江から始めるね
エピスキー 』
パアアッ
「っつ…」
『はい、おしまい
この感じなら2、3日で動けるようになるよ』
「そうか…
ありがとう、リナさん」
『どういたしまして
次はラル…』
「よろしく頼む…」
『まずはどんな感じか見せてくれますか?』
「ああ」
私はラルの身体に手をかざす
『!
あー…なるほど…』
非 7³線(トゥリニセッテ)の浴びすぎとおしゃぶりに炎を灯したことによるアルコバレーノの呪いの進行、死ぬ気の炎の減少、戦闘による負傷
『ここに来るまで相当無茶したんだね、ラル』
「かざしただけでわかるなんて流石魔女だな…」
『まあね
診た結果だけど、ラルの今の状態じゃ治癒魔法は効かない
だから私のおしゃぶりの炎をラルに流す』
「な!?
そんなことして大丈夫なのか!?」
『大丈夫だよ
私の炎は虹だからラルのおしゃぶりと同じ炎を注げば拒絶反応はないだろうし…
そうしたほうが早く治せるよ』
「そうか…
なら…頼んだ…」
『了解』
ボウッ
私は霧と雨、雲の炎を混ぜた炎をおしゃぶりに灯す
『んじゃ行くよ…』
私は自分のおしゃぶりをラルのおしゃぶりに当てて炎を注ぐ
ついでにラルの非7³線と呪いのダメージをバレない程度に自分の身体に吸収する
ドグンッ
『…っ!』
おっと…
これは思った以上にヤバい…
ラルのやつ…無茶しすぎだろ…
『よし、終わりっ!
ラル、身体はどう?』
「平気だ
なんともない…」
『それはよかった
でもしばらくの間は安静にしてね
身体に蓄積されているダメージの回復には時間がかかるから』
「わかった
ありがとうな、リナ」
『いいえ』
パリッ
『!』
この気配…
『ユニ、ごめん
私のお客が来たからちょっとこの場をはなれるね
γさん、ユニを頼みます』
「ああ」
「行ってらっしゃい」
『行ってきます!』
私は結界を抜けて森に入った
〜10年後リナ side〜
姿現しで着いたのは、本日2回目の並盛中
デイジーと戦ったのがボンゴレ雲の守護者だとしたら…
並盛中風紀委員長としてしばらくは学校から離れないだろうし、跳ね馬が一緒にいて、リングを持ったままってことがあり得る
『おーい
ボンゴレ雲の守護者の雲雀恭弥と跳ね馬ディーノ!!
いるんだろー?
取引したいんだけどー
出てこないと学校攻撃するぞー』
私はリングに炎を灯し、自身の周りに大量の火球を作る
「そんなことしたら咬み殺すよ」
「キューッ」
『おっ!
この私の背後をとるなんて…
やるね』
「君、誰?」
『えっと…チョイスにもいたんだけどな…
ま、いいや』
私はゆっくり振り返りリングの炎を消す
『私は10年後のリナ
よろしく』
「そう
で、取引きって?」
『軽いな
ま、いいや
あんたが持ってる晴のマーレリングを渡してほしい
渡してくれたら六道骸の居場所を教えてあげる』
「六道骸…
場所がわかるのかい?」
『もちろん
私の左目は骸と同じだからね』
「そう」
ポイッ
『え、ちょ!?』
雲雀が私に向けて放り投げたのは晴のマーレリング
「あげるよ
僕が持ってても意味がないからね」
『すぐ渡すとか…
普通疑うでしょ』
「その必要はないよ
教えてくれなかったら、僕のやり方で居場所を吐かせるだけさ」
チャキッとトンファーを構える雲雀
『うわぁ…
その言動…殺る気じゃん』
「で、教えてくれるんでしょ
六道骸の居場所」
『もちろん
骸は今、並盛に向かってるよ
あ、そうだ
この戦い、明日で全て終わるから
今のうちに沢田らと合流してたほうがいいよ』
「そう
群れるのは嫌いなんだけど…」
『骸もその戦いに参加するんだけどな…』
「……なら行こうかな…
嘘だったら…わかるよね?」
『もちろん
その時は相手になるよ
それじゃ私はこれで…
リング回収してくれてありがとう
これでさらに管理しやすくなったよ』
「そう」
『また明日ね』
バシュッ
私は姿くらましで白蘭のところに戻る
バシッ
「あ、リナだ」
『ブルーベル…』
「おかえり
はやかったね」
『回収しに行っただけだからね
私が出てる間白蘭様は?』
「誰かと電話してた
でも…イラついてたな…」
『イラついてた…?』
「うん…
でも怖くて…なんでイラついてたのか聞いてない…」
『聞かなくて正解だよ…
聞きに行ってたら殺されてたと思うよ…』
「!!」
電話でイラついてた白蘭
そこからわかるのはGHOSTの釈放が骸らの妨害で遅れている…ただそれだけ
白蘭的にはGHOSTを投入してさっさとユニを捕獲して、それを追ってきた過去の私も捕獲して沢田らは殺してリングとおしゃぶりを手に入れる計画だったんだろうな…
『明日で全てが終わる…
腹、くくるか…』
私は晴のマーレリングをおしゃぶりを通しているチェーンに通して首にかける
これは私の身体が呪いを受ける前の身体になった時、勝手におしゃぶりが体から外れた
ちなみにおしゃぶりが生きているときに自然に外れることは白蘭も他のアルコバレーノも知らない…いや、なり損ないのアルコバレーノであるラル・ミルチは知っている
なぜならラルは私のおしゃぶりが外れる瞬間を見ていたのと、ラル自身もおしゃぶりが外れた一人だから
補足だが、おしゃぶりは持ち主が死ぬと外れることもある
理由はアリアがルーチェのおしゃぶりを首からかけていたときに聞いたから
アリアは教えてくれた
ルーチェが亡くなった時、おしゃぶりから光が失われ外れたこと
アリアが手に取ると光を取り戻したこと
首から下げると予知の能力が冴えわたること
そして、自分の死期が近づいてくる気配がわかるようになったこと…
そしてしばらくしてアリアも亡くなり、おしゃぶりはアリアの娘であるユニが引き継いだ
大空のアルコバレーノは短命
ルーチェはアリアを産んで数十年で亡くなった
アリアは2、30年くらい
ユニは…二人よりも短いかもな…
なんとかしてユニを助けないと…
10代でこの世を去るのは辛すぎる
『さてと…ユニを助けるために過去の私に会いに行くか…
私のことだから…ここらで身を隠すなら森だな…』
私は姿くらましを使って過去の私がいる森に向かった
〜10年後リナ side end〜
結界から出てすぐの場所に未来の私が立っていた
『よくここがわかったね』
『時間軸は違えど同一人物だからね
ここらで身を隠しやすいのは森だし、魔法の気配を辿って姿くらましと姿現ししてきた』
『流石未来の私』
『一度あっちの世界に戻ってこっちの世界に帰ってきたら使えるようになるよ』
『え!?
どういうこと!?
戻れるの!?』
『白蘭の活動が活発化した時におしゃぶりをつけたまま偶然にね…
こっちに戻ってきたときの条件は…アイツの最大の闇の魔法と誰かの最大の光の魔法の衝突、おしゃぶりの共鳴』
『7³(トゥリニセッテ)が存在しない世界でおしゃぶりの共鳴?』
『そ
魔法の衝突で生まれたエネルギーに共鳴したんだよ
んで気がつけばこっちの世界に帰ってて、出来るかなーと思ってやってみたら出来た』
『なるほどね…
で、話は変わるけど…
何か用があるから私のところに来たんでしょ?』
『あ、そうだったわ
忘れるところだった
私のことだからユニの予知を聞いているとは思うけど、この戦いは明日終わる
そこで何だけど…』
未来の私はこれからする作戦のことを話した
私はそれを黙って聞いて作戦に同意した
『んじゃそういう事だからよろしくね
ユニを頼んだよ』
『ん
任せて』
『あ、最後に一つ』
『ん?』
『ラルにバレずに抜き取った呪い…私が受け取るよ』
そう言って未来の私は私のおしゃぶりに手をかざし炎を吸い取った
肉体に先程まであった違和感も消える
『んじゃ明日よろしくね』
『うん』
私が返事をすると未来の私は姿くらましして消えた
『明日で全てが終わる…
腹、くくるか…』
私はユニが待つ場所に足を運びながらそう呟いた
『ただいま〜』
「おかえりなさい、リナさん
誰が来ていたのですか?」
『ん?
同業者だよ
私の魔法を感知して様子を見に来たんだよ』
「そうですか…あの『ユニ』」
私は口元に人差し指を当ててナイショのサインをする
『今は体を休めなきゃ
チョイスが終わってからずっと神経を張り詰めていたでしょ?
私の魔法は白蘭でも破れないから安心して今は休んで欲しいな…』
「わかりました…
ありがとうございます、リナさん」
『ボスを守るのが守護者の役目だからね
それに、私は治癒魔法も使えるからγさん達の治癒も任せて
あと、ユニの治療もさせてほしいな』
「私の?」
『今は非 7³線(トゥリニセッテ)をシャットアウトできるカバーを着けているけど…
着けるまでの間…白蘭に捕まっている間は非7³線を浴びてたよね…?
私の魔法はそのダメージを軽減することが出来るの
だから…』
「わかりました
では、お願いします」
『ありがとう
んじゃ…エピスキー 』
私は杖を振ってユニに呪文をかけ、同時進行でバレないようにユニから非7³線のダメージを受け取り、チョイスでユニが灯し減らした分の大空の炎をユニに注ぐ
「…すごい…
なんだか体が軽く…?」
『それは良かった
あとはゆっくり休んでね』
「はい、ありがとうございます」
『どういたしまして
んじゃ次はγさんと野猿、太猿
ユニの前だからってやせ我慢はダメですよ
あ、そうそう
γさんは匣 も出してくださいね』
「な」
『狐ちゃんもトリカブトに切られたでしょう?
私の匣アニマルには晴の匣アニマルにはない匣アニマルが匣に入っているままでも治療することができる特殊技能があるんですよ』
「ガルルッ♪」
「魔女と魔女の匣はなんでもありなんだな」
『なんでもってわけでもないけどね
私達にも出来ないことはありますし
さ、早く出して
あ、そうだ…ラル達も匣アニマルがあるなら出して
ついでに治療するからさ』
「ああ」
γさんは右の胸ポケットから匣を取り出し私の前に置く
「かたじけない…」
「すまないな」
「極限に」
『んじゃ、お願いね』
「ガウッ!」
ましろは匣の周りを一周して匣を包み込むように寝転がる
しばらくすると匣が薄っすらと虹色に輝き始め、ましろはプゥプゥ…と寝息をたてはじめた
『んじゃ…3人まとめて治療します
治療中、激しい痛みが出るけど…大人だから我慢出来るよね?』
「ああ」
「当たり前だ」
「おうよ」
『んじゃ、いくよ
エピスキー 』
ポウッ
「「「!!?!?」」」
予想していた以上の激痛に苦悶の表情をする3人
まあついさっきまで戦いでドーパミン出まくりで感覚麻痺してたから当たり前か
『はい、おしまい
あんまりやりすぎると命削っちゃうからね
あとは無理をせずにこの時代の医療と晴の【活性】でゆっくり時間をかけて治してくださいね』
「ありがとうな…」
『お礼はいいですよ
ユニの守護者だから当然のことをしただけです
あ…そうだ…
γさん、貴方に伝えておきたいことがあるのでユニが寝たぐらいから時間、いいですか?』
「ああ」
『ありがとうございます』
ピリッ
『あ、沢田達、ついたみたいですね…
γさん達はゆっくりしていてくださいね』
そう言って私は沢田達を迎えに行った
結界入口
『以外と早かったね』
「印がオレでもわかるやつだったので…」
『それはよかった
あんたと初めて会ったときの店前に飾ってあったマークだからね
あんたのことだから忘れてると思ってた』
「オレってそんなにバカに見えますか?」
『見える
ここに来てやっとマシになったくらい
あとは勉強を頑張ることだね
あんたはそこらにいるバカとは違う
やる気になればなんでもできる男なんだからさ』
「やる気になれば…」
『そ
さ、わかったらさっさと入りな
ここまで神経張り詰めっぱなしだったんだから休める時に休まないと体がもたない
あと、お前らの匣アニマルの治療をするから、みんなの所についたら出してね』
「治療、ですか…?」
『ボンゴレ匣のアニマル達は武器化するだろ
武器は使うたびに消耗していく
いくら匣の中で自己修復が出来るとしてもそれには限度がある
だからそこで私の匣アニマル
ましろには匣アニマルを治療する能力も備わっているの
今はγさん達の匣アニマルを治療してるから終わり次第頼むといい
その時に高純度の大空の死ぬ気の炎をプレゼントすることを忘れずにね
あの子の大好物だから』
「わ、分かりました」
沢田達が合流したことで結界を張ってはいるが森は騒がしくなった
γと野猿、太猿はボンゴレファミリーの騒がしさに若干引いている
まあ、この時代のボンゴレファミリーとは比べ物にならないくらい幼いからね
落ち着いているのは私達アルコバレーノとこの時代の人間だけ
ましろは沢田らの匣アニマルの治療が終わり次第匣に戻って休息をとっている
さて…最終戦に向けての準備をしないと…
私はみんなに気付かれないように静かに立って森に向かった
『ここなら大丈夫かな…』
私が選んだ場所はユニ達がいる場所から見えた高い木の上
私は指にはめているボンゴレリングとヴァリアーリングを外して両手で包み、胸の前に当てる
私の虹のボンゴレリングとおしゃぶりは他のボンゴレリングとヴァリアーリング、マーレリング、アルコバレーノおしゃぶりに使われている鉱石とは違う物質で作られているのに何故か全て繋がっている
私は誰にも気付かれない程度にリングに耐えれる限界まで虹の炎を注入する
これは魔女である私にしかできない
これで保険ができた
あとは明日を待つだけ
「リナ」
『ん?』
この声…
木から降りるとそこにはリボーンがいた
『リボーンさんか…
よくここにいるってわかったね』
私はさり気なくボンゴレリングとヴァリアーリングを指にはめなおす
「殺し屋 をナメんじゃねぇぞ」
『そういや君は最強の殺し屋だったね』
「お前、何をするつもりだ?」
『何って?』
「しらばっくれるんじゃねぇ
お前、ついさっきオレのおしゃぶりにも虹の炎注いだろ」
『へぇ〜
よく…わかったね…』
「微かだがオレの晴とは違う力が入ってきたのを感じたんだ
オレのおしゃぶりは外せないからな」
『あー…そうだったね…
バレたなら仕方ないな
んじゃ君にだけバラすよ』
「なんだ」
『最終決戦に向けて私は君等が消費したエネルギーを虹の炎を使って補充してたんだよ
私のおしゃぶりとリングは7³(トゥリニセッテ)には分類されてないけど全てのリングとおしゃぶりとつながっているからね』
「7³とつながっている?」
『そ
だから私はボンゴレリングとマーレリングに加護を与えることができたってわけ』
「…なるほど…」
『あ、そうだ
君も非7³線を浴びてたよね?』
「ああ」
『私の魔法なら非7³線による呪いの進行を遅らせることができるよ
君、ボンゴレ10代目がボスなる日を見届けるまで死にたくないでしょ?』
「…そうだな…
だが、治療は遠慮する」
『なんで?』
「お前が変な行動をしそうだからな
お前のことは少ししか見てないが…骸の事件からここまでの戦いでよく仲間を魔法で治療していた
特にユニに対しては死ぬ気の炎も使っていた…
魔法と死ぬ気の炎で対象者に何かをしているのが考えられるからな」
『さすが…よく見てるね』
もしかしてリボーンさん…
私がユニとラルの呪いを引き受けてたのに気付いた…?
いや…まさかね…?
「だから殺し屋をナメんなって」
『んじゃ潔く君の治療は諦めるよ
さてと…私は戻るけど…君はどうする?』
「オレも戻る
オレがここに来たのはお前を呼ぶためだったからな」
『そ』
「無茶すんじゃねぇよ」
『わかってるよ
あ、私は明日自由に動くから、リボーンさんはユニのこと頼んだよ』
「ああ」
私が沢田達のところに戻ると沢田らの匣アニマル達が出ていてさらにわちゃわちゃしていた
『わぁお…
何があったらそうなるの?』
「匣アニマルが持つコンビネーション技の確認だ
高知能の匣アニマルだけに備わった技でな
運良くそこのバジルってやつがその匣を持ってたんだよ」
『へえ〜…
やるじゃん門外顧問』
「んで確認しようと全員が匣を開けたらこんな有り様ってわけ」
『あー…なるほど…
理解したわ
でも、私らは関係ないから、γさんがなんとかしといてね
多分言い出しっぺでしょ?』
「それもそうなんだが…
こうなった原因が…
いや、なすりつけは良くないな」
『んじゃ、中坊の制御、頑張ってね』
「ああ」
γにわちゃわちゃをまかせて落ち着いたのは約10分後だった
さすが野猿、太猿の兄貴
それからはさっきまでのわちゃわちゃは何だったのかと思うくらい、あっという間に匣コンビネーションの話や明日の作戦行動の話が纏まった
明日は最終決戦
作戦として戦える戦闘員は各地点にて迎撃体制を取ることが決まった
沢田はリボーンさんと一緒にユニと非戦闘員であるスパナ、入江正一、三浦ハル、笹川京子、フゥ太の護衛
獄寺、ラル、γは林
笹川、ランボ、野猿、太猿、バジルは湖の地点
私は上空から索敵と10年後の私の足止め
明日の戦いで興奮している輩は私の魔法で強制的に眠らせた
『これでよし…』
私はγ以外が完全に眠ったのを確認してさらに遮音魔法をかける
『おまたせしました、γさん』
「んじゃ、話してもらおうか」
『では…まず最初に自己紹介から
私はリナ
パラレルワールドではない別次元の魔法が存在した世界から来た魔女です
私の年齢は肉体年齢では14
中身の年齢は…もう数えてないので不詳です
私がこの世界に来たときはアリアさんがまだ産まれていない空間と時間軸でした』
「別次元…だから魔法が使えたのか」
『はい
ですが私の魔法はこの世界では異分子らしく…
この世界に来て少ししてからアリアさんの母、ルーチェと一緒に運命の日を迎え、呪われた赤ん坊…アルコバレーノになりました
その時、私の魔法は虹属性として変異し、死ぬ気炎として灯すこともできれば、以前と変わらず魔法として使うことができるようになりました
そしてアルコバレーノになった時、呪いを受け、私はこの世界では強制的に不死身になりました』
「不死身…」
『呪いをかけたヤツ曰く、私が死んだら、私と同化している私がいた世界の7³(トゥリニセッテ)が崩壊して消えてなくなり、私を元の世界に帰せなくなるらしいので不死身にしたそうです』
「なんだその理由」
『ホントふざけてますよね
話を戻して…
それから私は呪いをかけたクソ野郎を探すため色々していたところをボンゴレⅨ世 に拾われ養女となり、任務中に拉致され人体実験の末、体はさらに改造されました』
「なかなかハードだな」
『まあ、私を改造したエストラーネオファミリーは私と生き残った子ども達で壊滅させましたが』
「ああ…壊滅したって情報があったが…
あれ、子どもがしてたのか…」
『んでなんやかんやあって私は未来にきて、チョイスに参加しユニ様を救出
今に至ります』
「なるほど…」
『で、ここから本題』
「ああ」
『γさんにはわからなかったと思いますが、ユニ様はここに来るまでの間、ずっと非7³線を浴び続けていたため呪いが進行しています
しかもその状態でチョイス後死ぬ気の炎を消費してしまった
なので私が治療と称して魔法でユニ様の非7³線のダメージを私に移し、消費してしまった大空の炎を補充しました』
「そんなことが…
お前、大丈夫なのか?」
『ええ、不死身なので
ですがこのことはユニ様にはナイショでお願いしますね』
「ああ…わかった」
『あと、もう一つ
ユニ様は他のアルコバレーノと違い、親から子に呪いも一緒に遺伝した特殊なアルコバレーノで代を重ねる事に長くは生きられません
私達アルコバレーノの願いはユニ様の幸せ
なのでユニ様のこと、何があっても護って幸せにしてあげてください』
「もちろんだ
オレは姫の守護者だからな」
『よろしくお願いします
んじゃこれで話は終わりです
明日に備えて休みましょう』
「そうだな…」
私は遮音魔法を解除し木陰に腰を下ろし、γがユニの近くに戻ったのを確認してから眠りについた
ホテル
バシュッ
「おかえり、リナ」
『ただいま戻りました、白蘭様』
「桔梗達から聞いたよ
デイジーとトリカブトがやられたんだってね」
『はい
デイジーのリングはボンゴレ側に回収されていました
トリカブトのリングはこちらに…』
「あ、そのリングはリナが持っててよ」
『え』
「僕が持ってても意味ないからね
次の
『わかりました…』
よかった…
これで
白蘭の所に戻ったらどうしようかと思ったけど…
いらない心配だったな
「あと、ボンゴレ側にある晴のマーレリングも君が管理してね
回収に行くんでしょ?」
『はい』
「ならオレが行くぜ!
オレを騙したアイツらぶっ殺す!」
『ザクロ、騙されてたんだ…』
「実体のない殺気を追って富士山まで行ったようですよ」
『ウワァ…ダサ…
普通ある程度距離詰めて見えなかったら即諦めて術師はいないか確認しない?』
「なっ!!?」
『ボンゴレにも術師はいるんだよ?
川平不動産には過去の私と霧の守護者の代理人がいたからそのどっちかがつかったって考えない?』
「ザクロにそんなこと考える頭があると?」
「ないない
脳筋なんだから」
「なっ!!?」
「桔梗、ブルーベル、リナ、言い過ぎだよ
ザクロ、悔しかったら結果をださないと
明日、ボンゴレと決着をつけるからその時にね」
「わかりました」
「3人もね」
「「『はっ!』」」
バッと私達は顎に右手(日本の手話で指数字7を示す人差し指と中指を引っ付ける※詳しくは
記憶が戻ってから思ったけど…ダサいな、この敬礼…
この敬礼を考えた白蘭、大丈夫か?
『ところで…白蘭様』
「ん?」
『なぜ明日に決着を?』
「明日には僕の体調が戻るし、最後の真7弔花、
『GHOST…』
聞いたことがある…
白蘭がスカウトして能力テストで戦艦3隻を撃沈しその戦艦に優良なマフィアがいて死亡したために
真7弔花で唯一会いたくない人物
『彼を出所させるんですか?』
「もちろん
復讐者にはもう連絡してるし、動けるやつを受け取りに行かせてる」
『そうですか…
わかりました』
マジかよ…
GHOSTが最終決戦の場に来たら死人がでる…
私の魔法でも死んだ人間は蘇生できない…
特に過去のボンゴレ達は死なせない…というか殺させない…
彼らが死んだらこの世界が壊れる…
過去が白蘭の手に落ちる…
それだけは阻止しないと…
だとしたら…過去の私にあって話さないと…
『では…私は晴のマーレリング回収に向かいます』
「うん、いってらっしゃい」
バシッ
〜10年後リナ side end〜
『さてと…
笹川と獄寺と門外顧問以外に怪我した人は?』
「いません…
獄寺さんとこのライオンちゃんのおかけで…」
『そ
んじゃここまでの戦いを見て理解したと思うけど…
これがマフィアの世界ね
命のやり取りが身近にある世界
君達二人はその世界の関係者になった
だから今みたいに狙われることがあることを心にとめておいてね』
「…はい」
『んで、今さらだけど、この時代で君達が死なないように魔女から贈り物』
ボウッ
パキッ
『はい
これを肌身離さず持ってて』
「これは…?」
『守護霊魔法の魔法石
その中には君等を守る守護動物が入ってる
まあ簡単に言ったら私達が持ってる
君等のピンチに反応して出てきて助けてくれる』
「あ、ありがとうございます…」
『さてと…無茶したバカ2人
ちょっと見せてね』
「なっ…!?」
私は獄寺と笹川の背中に手を当てる
「何をしておるのだ?」
『静かに
…なるほどね』
無茶した分、身体がボロボロだな…
いくら若くてもこれは完治には時間がかかるな
『まず先に言っておく
今から治癒魔法かけるけど痛みが出るから覚悟してね』
「お、おう…」
『特に獄寺
あんたは腰やってるから』
「…」
『んじゃ…いくよ
「「っ!!」」
ギリッと歯を食いしばる獄寺と笹川
へぇ…この治癒で絶叫しないとは…
普通なら絶叫もんなんだけどな…
「お兄ちゃん…?」
「だ、大丈夫だ!
こんなもの痛くないぞ!
さすが魔法使いだな!!」
「そう…?」
『そうみたいだね
はい、これで終わり
2日間は無理しないこと
ぶり返すからね』
「ああ…」
『獄寺もね』
ま、こいつらに無理するなは意味ないか
『さてと…沢田、これからどうする?
作戦を立て直すにもここの場所はもう白蘭達にバレてる』
「そ、そうだね…」
「だったら森はどうだ?」
『森?』
「身を隠すには丁度いいぞ」
『なるほどね
だったら敵にバレないように敵避けの魔法を追加で展開しとくよ
敵がそこに入ったらすぐわかるようにね』
「頼んだぞ」
『任せといて
んじゃ移動するか
怪我人達は私に任せて』
「ありがとう、リナさん」
『お前ら、暴れんなよ』
「?」
私は杖を取り出し獄寺と笹川、門外顧問、ラル、入江に向ける
『
フワッ
「え!?」
「はひっ!?
浮いてます!!」
「こんなことまで出来たのか…」
『当たり前だ
私は魔法学校で魔法を学んだ本物の魔女だからね
ちなみに呪いの呪文も知ってるよ
使わないけど』
「魔法学校…
フィクションだと思ってた…
存在してたんですね」
『魔法が使えない人間にわからないように存在してるんだよ
もう二度と魔法使い狩り、魔女狩りされたくないからね
ま、その話は後にして移動するよ
沢田、森ならこの先にある森でもいいか?
上空にいたとき光がよく入る開けた場所も見えたから』
「そ、そうだね
そこにしよう
みんな、それでいいかな?」
「10代目がおっしゃるなら」
「極限に問題はない!」
「大丈夫だ」
「決まりだな」
『んじゃ私は先にこいつらとユニ、
あんたらにわかるようにマーカーをつけておくから、入るときはそのマーカーに沢田のリングとリボーンさんのおしゃぶりを近づけるといい』
「わかったぞ」
「わかりました」
『んじゃ、先に行くね
ユニ、行こう』
「はい」
ユニの返事を聞いて私は浮かしている5人に軽く継続的に
森
『到着
ユニ、疲れてない?』
「大丈夫です
ありがとう、リナさん」
『よかった
んじゃ次は、あんたらね』
私はゆっくり浮かしている5人を持って来たマットの上に下ろす
『
ポスッ…
『あんたら痛いところは?』
「私は大丈夫だ」
「極限に平気だ」
「ありません」
「拙者も大丈夫です」
「平気だ」
『それはよかった
でも怪我が悪化したらいけないから治癒魔法かけとくね』
「すまない、助かる…」
「ありがとう、リナさん…」
「お、オレはいい…」
「極限にオレもだ。」
「拙者も…」
『そ
んじゃ治癒魔法はラルと入江だけね
二人はリラックスして待ってて
先に敵避けしておくから』
私は三叉の槍に杖を当てる
今回は霧の炎を多めに照射する
『
シュワァァァ…
『完成
んじゃ入江から始めるね
パアアッ
「っつ…」
『はい、おしまい
この感じなら2、3日で動けるようになるよ』
「そうか…
ありがとう、リナさん」
『どういたしまして
次はラル…』
「よろしく頼む…」
『まずはどんな感じか見せてくれますか?』
「ああ」
私はラルの身体に手をかざす
『!
あー…なるほど…』
『ここに来るまで相当無茶したんだね、ラル』
「かざしただけでわかるなんて流石魔女だな…」
『まあね
診た結果だけど、ラルの今の状態じゃ治癒魔法は効かない
だから私のおしゃぶりの炎をラルに流す』
「な!?
そんなことして大丈夫なのか!?」
『大丈夫だよ
私の炎は虹だからラルのおしゃぶりと同じ炎を注げば拒絶反応はないだろうし…
そうしたほうが早く治せるよ』
「そうか…
なら…頼んだ…」
『了解』
ボウッ
私は霧と雨、雲の炎を混ぜた炎をおしゃぶりに灯す
『んじゃ行くよ…』
私は自分のおしゃぶりをラルのおしゃぶりに当てて炎を注ぐ
ついでにラルの非7³線と呪いのダメージをバレない程度に自分の身体に吸収する
ドグンッ
『…っ!』
おっと…
これは思った以上にヤバい…
ラルのやつ…無茶しすぎだろ…
『よし、終わりっ!
ラル、身体はどう?』
「平気だ
なんともない…」
『それはよかった
でもしばらくの間は安静にしてね
身体に蓄積されているダメージの回復には時間がかかるから』
「わかった
ありがとうな、リナ」
『いいえ』
パリッ
『!』
この気配…
『ユニ、ごめん
私のお客が来たからちょっとこの場をはなれるね
γさん、ユニを頼みます』
「ああ」
「行ってらっしゃい」
『行ってきます!』
私は結界を抜けて森に入った
〜10年後リナ side〜
姿現しで着いたのは、本日2回目の並盛中
デイジーと戦ったのがボンゴレ雲の守護者だとしたら…
並盛中風紀委員長としてしばらくは学校から離れないだろうし、跳ね馬が一緒にいて、リングを持ったままってことがあり得る
『おーい
ボンゴレ雲の守護者の雲雀恭弥と跳ね馬ディーノ!!
いるんだろー?
取引したいんだけどー
出てこないと学校攻撃するぞー』
私はリングに炎を灯し、自身の周りに大量の火球を作る
「そんなことしたら咬み殺すよ」
「キューッ」
『おっ!
この私の背後をとるなんて…
やるね』
「君、誰?」
『えっと…チョイスにもいたんだけどな…
ま、いいや』
私はゆっくり振り返りリングの炎を消す
『私は10年後のリナ
よろしく』
「そう
で、取引きって?」
『軽いな
ま、いいや
あんたが持ってる晴のマーレリングを渡してほしい
渡してくれたら六道骸の居場所を教えてあげる』
「六道骸…
場所がわかるのかい?」
『もちろん
私の左目は骸と同じだからね』
「そう」
ポイッ
『え、ちょ!?』
雲雀が私に向けて放り投げたのは晴のマーレリング
「あげるよ
僕が持ってても意味がないからね」
『すぐ渡すとか…
普通疑うでしょ』
「その必要はないよ
教えてくれなかったら、僕のやり方で居場所を吐かせるだけさ」
チャキッとトンファーを構える雲雀
『うわぁ…
その言動…殺る気じゃん』
「で、教えてくれるんでしょ
六道骸の居場所」
『もちろん
骸は今、並盛に向かってるよ
あ、そうだ
この戦い、明日で全て終わるから
今のうちに沢田らと合流してたほうがいいよ』
「そう
群れるのは嫌いなんだけど…」
『骸もその戦いに参加するんだけどな…』
「……なら行こうかな…
嘘だったら…わかるよね?」
『もちろん
その時は相手になるよ
それじゃ私はこれで…
リング回収してくれてありがとう
これでさらに管理しやすくなったよ』
「そう」
『また明日ね』
バシュッ
私は姿くらましで白蘭のところに戻る
バシッ
「あ、リナだ」
『ブルーベル…』
「おかえり
はやかったね」
『回収しに行っただけだからね
私が出てる間白蘭様は?』
「誰かと電話してた
でも…イラついてたな…」
『イラついてた…?』
「うん…
でも怖くて…なんでイラついてたのか聞いてない…」
『聞かなくて正解だよ…
聞きに行ってたら殺されてたと思うよ…』
「!!」
電話でイラついてた白蘭
そこからわかるのはGHOSTの釈放が骸らの妨害で遅れている…ただそれだけ
白蘭的にはGHOSTを投入してさっさとユニを捕獲して、それを追ってきた過去の私も捕獲して沢田らは殺してリングとおしゃぶりを手に入れる計画だったんだろうな…
『明日で全てが終わる…
腹、くくるか…』
私は晴のマーレリングをおしゃぶりを通しているチェーンに通して首にかける
これは私の身体が呪いを受ける前の身体になった時、勝手におしゃぶりが体から外れた
ちなみにおしゃぶりが生きているときに自然に外れることは白蘭も他のアルコバレーノも知らない…いや、なり損ないのアルコバレーノであるラル・ミルチは知っている
なぜならラルは私のおしゃぶりが外れる瞬間を見ていたのと、ラル自身もおしゃぶりが外れた一人だから
補足だが、おしゃぶりは持ち主が死ぬと外れることもある
理由はアリアがルーチェのおしゃぶりを首からかけていたときに聞いたから
アリアは教えてくれた
ルーチェが亡くなった時、おしゃぶりから光が失われ外れたこと
アリアが手に取ると光を取り戻したこと
首から下げると予知の能力が冴えわたること
そして、自分の死期が近づいてくる気配がわかるようになったこと…
そしてしばらくしてアリアも亡くなり、おしゃぶりはアリアの娘であるユニが引き継いだ
大空のアルコバレーノは短命
ルーチェはアリアを産んで数十年で亡くなった
アリアは2、30年くらい
ユニは…二人よりも短いかもな…
なんとかしてユニを助けないと…
10代でこの世を去るのは辛すぎる
『さてと…ユニを助けるために過去の私に会いに行くか…
私のことだから…ここらで身を隠すなら森だな…』
私は姿くらましを使って過去の私がいる森に向かった
〜10年後リナ side end〜
結界から出てすぐの場所に未来の私が立っていた
『よくここがわかったね』
『時間軸は違えど同一人物だからね
ここらで身を隠しやすいのは森だし、魔法の気配を辿って姿くらましと姿現ししてきた』
『流石未来の私』
『一度あっちの世界に戻ってこっちの世界に帰ってきたら使えるようになるよ』
『え!?
どういうこと!?
戻れるの!?』
『白蘭の活動が活発化した時におしゃぶりをつけたまま偶然にね…
こっちに戻ってきたときの条件は…アイツの最大の闇の魔法と誰かの最大の光の魔法の衝突、おしゃぶりの共鳴』
『7³(トゥリニセッテ)が存在しない世界でおしゃぶりの共鳴?』
『そ
魔法の衝突で生まれたエネルギーに共鳴したんだよ
んで気がつけばこっちの世界に帰ってて、出来るかなーと思ってやってみたら出来た』
『なるほどね…
で、話は変わるけど…
何か用があるから私のところに来たんでしょ?』
『あ、そうだったわ
忘れるところだった
私のことだからユニの予知を聞いているとは思うけど、この戦いは明日終わる
そこで何だけど…』
未来の私はこれからする作戦のことを話した
私はそれを黙って聞いて作戦に同意した
『んじゃそういう事だからよろしくね
ユニを頼んだよ』
『ん
任せて』
『あ、最後に一つ』
『ん?』
『ラルにバレずに抜き取った呪い…私が受け取るよ』
そう言って未来の私は私のおしゃぶりに手をかざし炎を吸い取った
肉体に先程まであった違和感も消える
『んじゃ明日よろしくね』
『うん』
私が返事をすると未来の私は姿くらましして消えた
『明日で全てが終わる…
腹、くくるか…』
私はユニが待つ場所に足を運びながらそう呟いた
『ただいま〜』
「おかえりなさい、リナさん
誰が来ていたのですか?」
『ん?
同業者だよ
私の魔法を感知して様子を見に来たんだよ』
「そうですか…あの『ユニ』」
私は口元に人差し指を当ててナイショのサインをする
『今は体を休めなきゃ
チョイスが終わってからずっと神経を張り詰めていたでしょ?
私の魔法は白蘭でも破れないから安心して今は休んで欲しいな…』
「わかりました…
ありがとうございます、リナさん」
『ボスを守るのが守護者の役目だからね
それに、私は治癒魔法も使えるからγさん達の治癒も任せて
あと、ユニの治療もさせてほしいな』
「私の?」
『今は
着けるまでの間…白蘭に捕まっている間は非7³線を浴びてたよね…?
私の魔法はそのダメージを軽減することが出来るの
だから…』
「わかりました
では、お願いします」
『ありがとう
んじゃ…
私は杖を振ってユニに呪文をかけ、同時進行でバレないようにユニから非7³線のダメージを受け取り、チョイスでユニが灯し減らした分の大空の炎をユニに注ぐ
「…すごい…
なんだか体が軽く…?」
『それは良かった
あとはゆっくり休んでね』
「はい、ありがとうございます」
『どういたしまして
んじゃ次はγさんと野猿、太猿
ユニの前だからってやせ我慢はダメですよ
あ、そうそう
γさんは
「な」
『狐ちゃんもトリカブトに切られたでしょう?
私の匣アニマルには晴の匣アニマルにはない匣アニマルが匣に入っているままでも治療することができる特殊技能があるんですよ』
「ガルルッ♪」
「魔女と魔女の匣はなんでもありなんだな」
『なんでもってわけでもないけどね
私達にも出来ないことはありますし
さ、早く出して
あ、そうだ…ラル達も匣アニマルがあるなら出して
ついでに治療するからさ』
「ああ」
γさんは右の胸ポケットから匣を取り出し私の前に置く
「かたじけない…」
「すまないな」
「極限に」
『んじゃ、お願いね』
「ガウッ!」
ましろは匣の周りを一周して匣を包み込むように寝転がる
しばらくすると匣が薄っすらと虹色に輝き始め、ましろはプゥプゥ…と寝息をたてはじめた
『んじゃ…3人まとめて治療します
治療中、激しい痛みが出るけど…大人だから我慢出来るよね?』
「ああ」
「当たり前だ」
「おうよ」
『んじゃ、いくよ
ポウッ
「「「!!?!?」」」
予想していた以上の激痛に苦悶の表情をする3人
まあついさっきまで戦いでドーパミン出まくりで感覚麻痺してたから当たり前か
『はい、おしまい
あんまりやりすぎると命削っちゃうからね
あとは無理をせずにこの時代の医療と晴の【活性】でゆっくり時間をかけて治してくださいね』
「ありがとうな…」
『お礼はいいですよ
ユニの守護者だから当然のことをしただけです
あ…そうだ…
γさん、貴方に伝えておきたいことがあるのでユニが寝たぐらいから時間、いいですか?』
「ああ」
『ありがとうございます』
ピリッ
『あ、沢田達、ついたみたいですね…
γさん達はゆっくりしていてくださいね』
そう言って私は沢田達を迎えに行った
結界入口
『以外と早かったね』
「印がオレでもわかるやつだったので…」
『それはよかった
あんたと初めて会ったときの店前に飾ってあったマークだからね
あんたのことだから忘れてると思ってた』
「オレってそんなにバカに見えますか?」
『見える
ここに来てやっとマシになったくらい
あとは勉強を頑張ることだね
あんたはそこらにいるバカとは違う
やる気になればなんでもできる男なんだからさ』
「やる気になれば…」
『そ
さ、わかったらさっさと入りな
ここまで神経張り詰めっぱなしだったんだから休める時に休まないと体がもたない
あと、お前らの匣アニマルの治療をするから、みんなの所についたら出してね』
「治療、ですか…?」
『ボンゴレ匣のアニマル達は武器化するだろ
武器は使うたびに消耗していく
いくら匣の中で自己修復が出来るとしてもそれには限度がある
だからそこで私の匣アニマル
ましろには匣アニマルを治療する能力も備わっているの
今はγさん達の匣アニマルを治療してるから終わり次第頼むといい
その時に高純度の大空の死ぬ気の炎をプレゼントすることを忘れずにね
あの子の大好物だから』
「わ、分かりました」
沢田達が合流したことで結界を張ってはいるが森は騒がしくなった
γと野猿、太猿はボンゴレファミリーの騒がしさに若干引いている
まあ、この時代のボンゴレファミリーとは比べ物にならないくらい幼いからね
落ち着いているのは私達アルコバレーノとこの時代の人間だけ
ましろは沢田らの匣アニマルの治療が終わり次第匣に戻って休息をとっている
さて…最終戦に向けての準備をしないと…
私はみんなに気付かれないように静かに立って森に向かった
『ここなら大丈夫かな…』
私が選んだ場所はユニ達がいる場所から見えた高い木の上
私は指にはめているボンゴレリングとヴァリアーリングを外して両手で包み、胸の前に当てる
私の虹のボンゴレリングとおしゃぶりは他のボンゴレリングとヴァリアーリング、マーレリング、アルコバレーノおしゃぶりに使われている鉱石とは違う物質で作られているのに何故か全て繋がっている
私は誰にも気付かれない程度にリングに耐えれる限界まで虹の炎を注入する
これは魔女である私にしかできない
これで保険ができた
あとは明日を待つだけ
「リナ」
『ん?』
この声…
木から降りるとそこにはリボーンがいた
『リボーンさんか…
よくここにいるってわかったね』
私はさり気なくボンゴレリングとヴァリアーリングを指にはめなおす
「
『そういや君は最強の殺し屋だったね』
「お前、何をするつもりだ?」
『何って?』
「しらばっくれるんじゃねぇ
お前、ついさっきオレのおしゃぶりにも虹の炎注いだろ」
『へぇ〜
よく…わかったね…』
「微かだがオレの晴とは違う力が入ってきたのを感じたんだ
オレのおしゃぶりは外せないからな」
『あー…そうだったね…
バレたなら仕方ないな
んじゃ君にだけバラすよ』
「なんだ」
『最終決戦に向けて私は君等が消費したエネルギーを虹の炎を使って補充してたんだよ
私のおしゃぶりとリングは7³(トゥリニセッテ)には分類されてないけど全てのリングとおしゃぶりとつながっているからね』
「7³とつながっている?」
『そ
だから私はボンゴレリングとマーレリングに加護を与えることができたってわけ』
「…なるほど…」
『あ、そうだ
君も非7³線を浴びてたよね?』
「ああ」
『私の魔法なら非7³線による呪いの進行を遅らせることができるよ
君、ボンゴレ10代目がボスなる日を見届けるまで死にたくないでしょ?』
「…そうだな…
だが、治療は遠慮する」
『なんで?』
「お前が変な行動をしそうだからな
お前のことは少ししか見てないが…骸の事件からここまでの戦いでよく仲間を魔法で治療していた
特にユニに対しては死ぬ気の炎も使っていた…
魔法と死ぬ気の炎で対象者に何かをしているのが考えられるからな」
『さすが…よく見てるね』
もしかしてリボーンさん…
私がユニとラルの呪いを引き受けてたのに気付いた…?
いや…まさかね…?
「だから殺し屋をナメんなって」
『んじゃ潔く君の治療は諦めるよ
さてと…私は戻るけど…君はどうする?』
「オレも戻る
オレがここに来たのはお前を呼ぶためだったからな」
『そ』
「無茶すんじゃねぇよ」
『わかってるよ
あ、私は明日自由に動くから、リボーンさんはユニのこと頼んだよ』
「ああ」
私が沢田達のところに戻ると沢田らの匣アニマル達が出ていてさらにわちゃわちゃしていた
『わぁお…
何があったらそうなるの?』
「匣アニマルが持つコンビネーション技の確認だ
高知能の匣アニマルだけに備わった技でな
運良くそこのバジルってやつがその匣を持ってたんだよ」
『へえ〜…
やるじゃん門外顧問』
「んで確認しようと全員が匣を開けたらこんな有り様ってわけ」
『あー…なるほど…
理解したわ
でも、私らは関係ないから、γさんがなんとかしといてね
多分言い出しっぺでしょ?』
「それもそうなんだが…
こうなった原因が…
いや、なすりつけは良くないな」
『んじゃ、中坊の制御、頑張ってね』
「ああ」
γにわちゃわちゃをまかせて落ち着いたのは約10分後だった
さすが野猿、太猿の兄貴
それからはさっきまでのわちゃわちゃは何だったのかと思うくらい、あっという間に匣コンビネーションの話や明日の作戦行動の話が纏まった
明日は最終決戦
作戦として戦える戦闘員は各地点にて迎撃体制を取ることが決まった
沢田はリボーンさんと一緒にユニと非戦闘員であるスパナ、入江正一、三浦ハル、笹川京子、フゥ太の護衛
獄寺、ラル、γは林
笹川、ランボ、野猿、太猿、バジルは湖の地点
私は上空から索敵と10年後の私の足止め
明日の戦いで興奮している輩は私の魔法で強制的に眠らせた
『これでよし…』
私はγ以外が完全に眠ったのを確認してさらに遮音魔法をかける
『おまたせしました、γさん』
「んじゃ、話してもらおうか」
『では…まず最初に自己紹介から
私はリナ
パラレルワールドではない別次元の魔法が存在した世界から来た魔女です
私の年齢は肉体年齢では14
中身の年齢は…もう数えてないので不詳です
私がこの世界に来たときはアリアさんがまだ産まれていない空間と時間軸でした』
「別次元…だから魔法が使えたのか」
『はい
ですが私の魔法はこの世界では異分子らしく…
この世界に来て少ししてからアリアさんの母、ルーチェと一緒に運命の日を迎え、呪われた赤ん坊…アルコバレーノになりました
その時、私の魔法は虹属性として変異し、死ぬ気炎として灯すこともできれば、以前と変わらず魔法として使うことができるようになりました
そしてアルコバレーノになった時、呪いを受け、私はこの世界では強制的に不死身になりました』
「不死身…」
『呪いをかけたヤツ曰く、私が死んだら、私と同化している私がいた世界の7³(トゥリニセッテ)が崩壊して消えてなくなり、私を元の世界に帰せなくなるらしいので不死身にしたそうです』
「なんだその理由」
『ホントふざけてますよね
話を戻して…
それから私は呪いをかけたクソ野郎を探すため色々していたところをボンゴレ
「なかなかハードだな」
『まあ、私を改造したエストラーネオファミリーは私と生き残った子ども達で壊滅させましたが』
「ああ…壊滅したって情報があったが…
あれ、子どもがしてたのか…」
『んでなんやかんやあって私は未来にきて、チョイスに参加しユニ様を救出
今に至ります』
「なるほど…」
『で、ここから本題』
「ああ」
『γさんにはわからなかったと思いますが、ユニ様はここに来るまでの間、ずっと非7³線を浴び続けていたため呪いが進行しています
しかもその状態でチョイス後死ぬ気の炎を消費してしまった
なので私が治療と称して魔法でユニ様の非7³線のダメージを私に移し、消費してしまった大空の炎を補充しました』
「そんなことが…
お前、大丈夫なのか?」
『ええ、不死身なので
ですがこのことはユニ様にはナイショでお願いしますね』
「ああ…わかった」
『あと、もう一つ
ユニ様は他のアルコバレーノと違い、親から子に呪いも一緒に遺伝した特殊なアルコバレーノで代を重ねる事に長くは生きられません
私達アルコバレーノの願いはユニ様の幸せ
なのでユニ様のこと、何があっても護って幸せにしてあげてください』
「もちろんだ
オレは姫の守護者だからな」
『よろしくお願いします
んじゃこれで話は終わりです
明日に備えて休みましょう』
「そうだな…」
私は遮音魔法を解除し木陰に腰を下ろし、γがユニの近くに戻ったのを確認してから眠りについた