主人公は女性です
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「何度も会っているような気がするけど、僕と会うのははじめてかい?
綱吉君、リナ」
「でっでたー!
白蘭と真 7弔花!!」
『あれが白蘭……と、未来の私か……』
あー……あれはがっつりやってくれてるな……
瞳に光がない
「ここで戦闘をするからね
いいロケーションだと思わないかい?」
「こ、こんな人の多い所で戦えるわけないでしょ!!」
『沢田、ここには私たちボンゴレと白蘭らミルフィオーレしかいないよ』
これ……元無人島だな……
「そのとーり
綱吉君がそう言うだろうと思って人はぜーんぶよけといたよ」
「!?」
「どういうことだ?」
「おって説明するよ」
「なはーんだ
ププー
ちびっ子ばっかりじゃない」
ヒュッと左手をあげる青髪の少女
「こんなのぜ~んぶブルーベル一人で殺せちゃうもんね」
キュイイイイ…と少女……ブルーベルの手が水の槍に変形した
これには私も驚いた
でも、属性はわかった
彼女は雨属性だ
「ハハンッ
あわてないで、ブルーベル」
シャッ
「にゅ!?」
ギュウウ…とブルーベルの手に何かが巻き付いた
「白蘭様が楽しみにしておられたお祭りなのですよ
ゆっくり、楽しみましょう」
どうやら止めたのはイヤーカフを着けた男性のようだ
「こ…今度は何!?」
「マグマ風呂といい…
こいつら人間じゃねーのか!?」
「フン」
トンファーを構える風紀委員長、雲雀恭弥
ご丁寧にリングに雲属性の炎を灯して武器にコーティングしている
「ハハンッ
どうやら、私と同じ雲属性の守護者は学生服の君のようですね
私は桔梗、お見知りおきを」
桔梗っていうのか……
「すぐにはじめようよ」
『いや、まだダメだって雲の守護者
戦う人間を決めてない
ここでは自分ルールは適用しない』
「よくわかってんじゃん、さすが僕の婚約者 ♪
んじゃ、次のチョイスをはじめなきゃね」
白蘭が手に持っていたのはジャイロルーレット
「みんなが見やすいように映しだそうね」
ジャイロルーレットからプロジェクターのように光が放射され、ボンゴレ側とミルフィオーレ側に紋章と属性がかかれた表が映しだされた
「リングの手を歯車の側面にそえて
綱吉君」
「え…?」
「ほら、こうするんだ」
そう言って白蘭はジャイロルーレットに右手をそえる
それにつられて沢田も右手をそえた
「チョイスのかけ声で歯車を右に回すよ」
「え…ちょ
ちょっとまっ…「チョイス」」
ガラ
「わっ」
白蘭のやつ……沢田の返事を聞かずに始めやがった…
ガララララララ……
カチッ
カチャ…
「ん、止まるね」
カララ……
カチャーーーン
戦うメンバーがジャイロルーレットによって決まった
「な…何なの!?
何か数字が並んでる…!」
『属性マークの横に数字、か…』
「そうか…!
各属性の参加人数!!」
各属性って…虹がないじゃん
「さすが
いい勘してるね、正チャン
そ♪
ジャイロルーレットでチョイスされたのは、実際にフィールド内で戦う各属性の戦士の数だよ」
「「!!」」
「属性によって人数違うのかよ」
「でも、ボンゴレとミルフィオーレで合計が違う?」
「これがチョイスの醍醐味だよ♪
ボンゴレは大空に嵐に雨が一名か~
いい引きしてるじゃないか、綱吉君」
「おい待て!!
だったら一番下の□はなんだ!?
あんな属性見たことねぇ!」
「ん?
あぁ、あれは無属性
つまり、リングを持たぬ者を示しているんだ
君達は“2”だから二名を選出しなくちゃならない」
「それで全員つれてこいってわけだったんだな」
『おい、こら…
だとしたら虹がないのはなんでだ
私はチョイスで戦う資格がないってことか?』
「ああ…ごめんごめん
先に言えばよかったね
君はすでに戦うことが決まっているから作らなかったんだよ
虹はこの世界に1人しかいないからね
まあ、今はこの時間軸に過去と未来の君が存在してるけどね
あ、先に行っておくよ
僕のこの時代の婚約者はチョイスに参加しない
彼女は他の真7弔花達とは比べ物にならないくらい強すぎるからね
君たちにハンデだよ」
『ハンデ……か……
まあ、それもそうか……』
「え?」
『ここに来る前に言ったやつ
もう忘れたの?』
「!!」
『それに今の彼女にはボンゴレとヴァリアーに関する記憶がない
ゆえに手加減をしない
そんな彼女と戦ったら全員死ぬよ』
「なっ!?」
「よくわかったね
さすが最強の魔女だ」
『それは関係ないね
彼女の様子を見れば一発でわかる
お前が記憶を消したってことも』
「……」
「キャッ」
『なに』
「あ!!
いつの間に!!」
いつの間にかつぎはぎだらけの人形を持った男が沢田の後ろにいた笹川妹達の前にいた
「何なのあなた!」
「僕チン……デイジー……
これ……あげる」
デイジーが笹川妹に差し出したのは枯れた花
これには笹川妹の顔がひきつる
「ハハンッ」
ビュッ
ギュッ
「ガハァ」
デイジーの首に何かが巻き付き、桔梗のところに引き戻された
これには耐性のない女子二人は悲鳴をあげる
「スイマセンね
ちょっと目を離したスキに
デイジーはあなた達のように美しく…滅びゆくものに目がないんです」
うわっ……ヤバイやつじゃん
二人とも背筋が凍ってるじゃん
「さーて
それじゃあ、お互いの参加戦士 を発表しよっか
あ、ここは唯一、相談して決められるとこだからね」
「白蘭サン……
リングを持たない僕は……無属性でいいですよね!」
あ、そっか……
入江は元6弔花……リングは偽物で破壊されたんだっけ……
「んん
ま、特別にいいかな」
「だったら綱吉君
僕らのメンバーは決まりだよ」
「え?」
「ボンゴレの参加メンバーは……
大空に綱吉君
嵐は獄寺君
雨は山本君
虹はリナさん
無属性は僕とスパナが適任だ」
へぇ……
戦闘経験者を選んだか……
やるじゃん、入江
「おい待て入江!!
誰がてめーの指示に従うかってんだ!
ボスは10代目だぞ!!」
『んじゃ嵐の守護者は沢田が戦闘経験のない人間を選んで負けて、過去に帰れなくなってもいいんだ』
「う……」
『何でもかんでも沢田の意見が一番じゃないんだよ
私達はこのゲームを知らない
だとしたらこのゲームを知ってる人間でなおかつ戦闘経験者を選んだほうがいいんだよ
あんたはそんなこともわからないバカじゃないでしょ?』
「そうだぞ
オレも入江の考えは賛成だ」
「待たんか!
オレが出れんのはおかしいでないか!!
極限に我流と修業したんだぞ!!」
『だまれ、晴の守護者!
参加出来ない人はお前だけじゃない
ルールなんだから我慢しろ
あと、そこでトンファーを構えてる雲の守護者も!!』
「そんなこと僕には関係ないよ
僕は出るよ」
『だーかーらー!!
おい、はね馬!!』
「ったく……しょーがねー奴だなぁ、恭弥は……」
「ディーノさん」
『紛れてきてたんだからさっさと止めてくれてもいいんじゃないかな!?
あんたの教え子でしょ!?』
「悪かったって……
10年前でもキツい性格だな、ヴァリアーの魔女は……」
『あ゛?』
「なあ、恭弥
考えてみろよ
ツナ達がミルフィオーレに勝てば、その後は、どいつとでも好きなだけ戦えるぜ
少しの辛抱じゃねーか
なっ」
「…………
急いでよ」
「ああ、わかった」
よかった、おさまった……
「ツナ、お前が決定しろ
そのメンバーでいいのか?」
「え……
は…はい!」
『メンバーの紹介はおわったよ
だからさっさとそっちのメンバーを教えなよ
そこの赤髪の男、ダレてきてるんじゃないの?』
私は白蘭の後ろで座り込んでいる男を指差す
「……白蘭様……
あっちのちっこいリナ様の言うとおり、悪いが出番もねーし、正直、イヤになってきました~」
ズルズルとナメクジのように男は上体を地面につけた
「申し訳ありません、白蘭様
ザクロがダレてきました」
「ん、じゃあ急ごうか
それじゃあ今度は僕らミルフィオーレの参加メンバーを紹介するよ
雲は最も頼りになる真 7弔花の優しいリーダー、桔梗」
「ハハン」
「晴は殺したいほど生ける屍、デイジー」
生ける屍…か……
「霧は真実を語る幻影の巨人、トリカブト♪」
お面を被った大男か
「……!
それじゃ足りてない!
お前達の霧の数は2だぞ!!」
『門外顧問、お前は知らないだろうけど、あっちは人数にこまらない
真7弔花にはAランクの部下が一人につき100人ついてるんだよ
ちなみにもう霧はきてる』
「へえ……
よくわかったね
さすがだよ
伊達に大空の7属性を宿してる魔女のアルコバレーノじゃないね」
『……』
「紹介するよ」
ボウッ
「トリカブトの部下、猿ね♪」
霧がはれて現れたのは翁の面を着けて刀を背負った男
「どこから湧いてきやがった!」
「術士が2人…」
ちっ……
厄介だな……
「奴ら人員には困らないってわけか」
「卑怯な……」
「さーて、いよいよ一番大事な勝敗のルールだけど、数あるチョイスのルールの中から、最もシンプルかつ手っ取り早い……ターゲットルールでいくよ」
「!?」
「タ…ターゲット…ルール?」
「簡単なルールだ
お互いに敵の標的 となるユニットを一人決め、その標的がやられた方が負けとなる」
「なるほど大将をたてるんだな
標的は取られたら負けの将棋でいう“王将”ってわけだな」
「ちなみに標的はさっきのルーレットで既にチョイスされているんだよ」
「!?」
「ルーレットボードの属性マークに炎が灯っているだろう?
ミルフィオーレは晴!
ボンゴレは無属性に!
標的となる属性に二人以上いる時はルーレットがランダムに一人を選ぶんだ
あ、虹のリナはもう標的として決定してるから…」
ビッ
ジャイロルーレットから放たれた一つの光が私の左胸にあたる
それから直ぐに2本の光がジャイロルーレットから放たれ、デイジーと入江にあたった
『ミルフィオーレの標的はデイジー
ボンゴレの標的は私と入江ってわけね…』
「入江君、リナさん!?」
「……心配ない
望むところさ」
「つまり我々は入江正一とリナ様をあなた達はデイジーを先に倒せば勝利というわけです」
「分かりやすくていいじゃねーか
気に入ったぜ」
「だな」
「…………シンプルなだけに奥が深そうだ」
「スパナの言うとおりだ…」
ズキン
『「?」』
ポウ…
『まさか…』
メラッ
「!!」
ボウッ
「ぎゃあっ」
左胸に着いたマークから炎が溢れた
『これ……強制的に出してるな…』
「うわっ!!
なんだこれはあぁ!?」
突然の炎にパニックになる入江
まあわからなくもない
「それは“標的の炎 ”だよ
標的者は、胸に自らの死ぬ気の炎を灯すことにより、他のプレイヤーとの差別化をするんだ
標的者が倒されずに生きている証明にもなるだろ?」
「ぐっ
とれない!!」
『入江、諦めろ
これはバトルが終わるまで外れない仕様になってる』
「うん、そうだよ
あ、そうそう
“標的の炎”が消えたら負けだからね」
「待て白蘭
生命エネルギーである死ぬ気の炎をこんなにただ流しにしちまったら、あっという間に体力を消耗しぶっ倒れちまうぞ」
「それがこのバトルのタイムリミットになるじゃないか」
「!」
『なるほど、ね…』
「もう一度言うけど、どんな理由であれ、“標的の炎”が消えたら負けだからね」
「なっ、なんてことを…」
「いいんだ、はじめよう……」
「でも、入江君!
無理しないで!」
「ヘタしたら死んじまうぞ」
「……
それは敵も同じこと……
それに僕は犠牲心でやるんじゃない!
白蘭サンをこんなにしちゃったのは僕なんだ!!
僕が逃げるわけにはいかない!!」
「へぇ~
正チャン、そんな風に考えてたんだぁ
まぁいいや」
シュルルルルル……
『ん?』
トリカブトのさらに後ろから4つの花火がうちがある
「前に言ったけど、この盛大なチョイスの勝者の報酬は…」
ドォーー…ン
「全てのマーレリングに…
全てのボンゴレリング…
全てのアルコバレーノのおしゃぶり…
そして魔女のもつリングとおしゃぶり
すなわち、新世界を創造する礎となる…
僕が今、一番欲しいもの」
ドドドーーーーン
「7³(トゥリニセッテ)と虹だよ♪」
白蘭がそう言い終わると同時に空には7³であるおしゃぶりとマーレリング、ボンゴレリング、虹のマークの花火が広がっていた
「そうそう、バトルを始める前に公平にジャッジする審判を紹介しないとね」
「我々にお任せを!」
タイミングよく上空から降りてきたのはチェルベッロの二人
二人ともワンピーススタイルだった
『ねぇ、君達はミルフィオーレのチェルベッロ機関であってる?』
「はい、私はそれ以外の何者でもありません」
『そ
んじゃ公平な審判をよろしくね』
「はい」
『さて……さっさと始めようか
こっちのユニットに隠れてるうちの隊長さんがイラついてるから』
「え?」
「う゛お゛ぉい!!
なにバラシてんだぁ、このバカっ!!」
バサッと基地ユニットから姿を表すスクアーロ
『99.99%の殺気は隠せても、0.001%、気配が出てたよ』
「なっ!!?」
「スクアーロいたのー!?」
「来て悪いかぁ!!
カスガキがぁ!!
まぎれこんで暴れてやろうとしただけだぁ」
「立体映像 の君もだ、リボーン」
「!」
「ここには非7³線(ノン・トゥリニセッテ)はないから本体が基地ユニットから出ても大丈夫だよ」
「気が利くな」
白蘭のやつ……
チョイスの人数次第ででリボーンさんも戦わせようとしてたな……
だからあえてここには用意しなかった……
ムカつくな……
「では、参加戦士 は基地 ユニットにお入り下さい
フィールド内のランダムな位置へ転送します
参加戦士以外の皆様には、各ファミリーそれぞれにフィールド内に観覧席を用意しましたので、そちらへ」
「観覧席から参加者への通信は禁止です
観覧席へは各所に設置されたカメラからの映像と我々の声と味方の音声しか入りませんのであしからず
なお、観覧席は完全防壁で出来ており、観覧席への攻撃は反則とし、負けとなります」
「では、3分後に開始します」
「用意してください」
チェルベッロにそう言われ私達は基地ユニットに移動した
ボンゴレ基地ユニットでは獄寺が山本にネクタイの付け方を教えていた
初々しい……
私も魔法学校にいくとき、よくしてたなぁ……
標的の炎、か……
私の胸からは虹の炎、入江とデイジーの胸からは晴の炎が吹き出している
このまま放出し続ければ死ぬな、あの二人
私は不死だけどやり過ぎたら動けなくなりそうだ……
「そういえば……リナさんは平気、なのかい…?」
『出す量をコントロールしてるからね
あんたはずいぶん辛そうだね』
「あはは…」
『ところで、地図は届いたんでしょ?』
「あ、ああ
僕たちがいる場所は南東の地点だ」
『そう……
わかった
あ、これが通信装置ね』
「あ、はい
使い方はわかりますか?」
『彼らがここで使っているのを見たから大丈夫
あ、壊したらごめんね』
私はそう言って通信装置を左耳に着けた
『あ、そうだ……!
沢田、獄寺、山本!』
「?」
『お前ら、リングをつけてる手を出せ』
「「?」」
「は?なんでテメーなんかに手を出さねぇといけねぇんだ」
『アルコバレーノの虹からのギフト
7³(トゥリニセッテ)の一つであるマーレリングと殺り合うんだから強化しないとね』
「?」
『さっさと出して!
それと、入江とスパナにはこれあげる』
ポイッ
「わっ!」
パシッ
「?
これは?」
『私の虹の炎で作った水晶
リングを持たないあんたらを守るためのお守り
持ってて損はないよ』
「あ、ありがとうございます
でも、こんないいものいつの間に…?」
『神社についてすぐ
炎を魔法で固めた
ほら、三人も
早く』
「……わかりました」
「ほら」
「お願いな」
『んじゃいくよ
虹の加護を若きボンゴレに与えます…』
ポウ……
私はおしゃぶりに炎を灯す
「この炎……!
リング争奪戦でXANXAS に渡してた……」
『そう……
私の力はボンゴレリングの力を引き出すことができる
でも、兄様は私の力に耐えきれなかった……
でも、リングが認めたあんたなら耐えられる
それに、大空のリングと守護者のリングは繋がってるから加護を受け取れる
んで、チョイスに参加するあんたらにはあんたらの属性の炎と活性の力がある晴の炎を追加で渡す
これが私からのギフト』
キュアア……
『よし、終わり』
私は炎が吸収されたのを確認しておしゃぶりの炎を消した
「3分たちました」
「!」
「それでは……
チョイスバトル、スタート!!」
『さてと……』
ガチャ
「え!?
リナさん!?」
『私には“標的の炎”があるからお前らが使うおもちゃを使っても意味ないでしょ?
だから私は私なりの移動をする
んじゃ』
パタン
私はポケットからキーホルダーサイズに縮めた箒を取り出す
『さてと……』
シュン
未来に来て肥大と縮小の無言呪文が出来るようになった
『行くか』
私は箒にまたがりチョイスのフィールドを飛んだ
『へぇ……
見える限り全部高層ビルじゃん
高さも規格外
やるじゃん』
「ありがとうございます」
『チェルベッロか……
これは君たちが?』
「それはお答えできません
守秘義務がありますので」
『そう…
ならいいや
入江』
「な、なに!?」
『相手の情報を教えろ
沢田達は下から行ってるんだろ?』
「え!?」
『嫌なの?』
「え、あ……!
いやじゃないです!
今から教えます!!」
『さっさとしてね』
「は、はい!!
えっと……」
入江は今の敵の位置とデイジーの場所を教えてくれた
『なるほどね……』
だとしたら桔梗をたおした方が早いな……
『入江!
桔梗の炎はわかるか!?』
「す、すまない……
レーダーにはまだ僕ら以外の名前は表示されてないんだ
遭遇して誰かわかり次第レーダーがアップデートされるんだ」
『チッ……
仕方ない……私から近い敵はどこ!?』
「えっと……
そこから3ブロック先に僕の囮 を破壊している敵がいます
そこをお願いします」
『りょーかい』
3ブロック先ね……
桔梗だといいな
私は急いで入江の言った場所に向かう
ボンッ
『あそこか……
!
やった……』
「おや……
まさかの標的 であるリナ様ではありませんか
こちらから行く手間が省けました」
『私もだよ
いきなりリーダーと戦えるとはね』
「ハハン……
リナ様はやはり魔女なのですね
箒を使って飛んでいる姿、久しぶりに見ました」
『未来の私はあまり使わなかったんだ
って……今はどうでもいいや
あんたを倒さないとね』
「ハハン……
できますかね?
幼いあなたに」
『なっ!!
お前……先に言っておくけどな……これでも私はあんたらより年上なんだからね!?
言いたくなかったけど!!』
「「「「「え゛!?」」」」」
『アルコバレーノだから幼く見えるけど、年上だからね!!』
「まじかよ……
だとしたらおb『それ以上言ったら殺すぞ、獄寺……』わ、わりぃ……」
「ハハン……
それは失礼しました……
だとしたら手加減は不要ですね」
『そうだね
だから本気で消しにこいよ』
「では、遠慮なく」
キュアア……
桔梗の手のひらから光がもれる
多分、なにかを作っているのだろう
「いきます」
ビュッと桔梗は私に向かって何かを投げてきた
『ぬるい』
チャキッ
キンッ
「六道骸と同じ三叉の槍……
そういえば昔、エストラーネオに捕まって人体実験されたって言ってましたね」
『へえ……それ、未来の私話したんだ』
「ええ
いろいろ話してくれましたよ」
『そう
なら……戦いかたもわかるってか?』
「ハハン
もちろんです」
『ふーん……なら……これならどうだ!!』
私は腰につけているポーチから匣 を取り出す
『出てこい、ましろ!!』
カチッ
ドシュッ
「ハハン……
虹のライオンですか……」
「ガルルルル……」
『私の力がこもっていて空も飛べる
特別な相棒だよ
ましろ』
「グルルル……」
バチバチバチ……
『やれ』
「!」
「ガオオオオオオ!!」
ドーーーーーーーーン!!!
ましろが放った雷は桔梗に当たると同時に爆発した
「っ……!」
『お…?
よくよけたね、桔梗』
「な……んて技だ……
リナ様の加護がなければやられていた……」
『私の加護…?
まさか未来の私は白蘭にも加護を与えたの……?』
「ええ
リナ様がミルフィオーレに来た時に」
『まじか……
お前ら……悪い』
「え?」
「どうした」
『未来の私、ミルフィオーレにも加護を与えてた
やつら、加護で強化されてるから気を付けろ』
「なっ!?」
「わかった」
「ハハン
今さら仲間にその情報を伝えても遅いですよ
恨むなら未来のあなたを恨むんですね」
『チッ……』
「では、私はこれで……」
『なっ!?
逃げるのか!?』
「予定変更です
逃走も一つの闘争
私の最初の標的は入江であなたは入江を倒した後にします
今は体力を温存したいですからね」
『なっ!?
ふざけんな!!』
「ハハン」
キュアア……
シャッ
『!!』
カッ!
「では、また後で会いましょう」
『く……
入江、悪い……
桔梗がそっちに向かった』
「え!?
そ、そんな……」
『今全力で追いかけてる
お前は囮を上げて足止めしろ』
「わ、わかりました……」
『獄寺、悪いが桔梗が入江の方に向かってる
足止め出来るか?』
「ああ
こっからはまだ見えねぇが任せろ」
『悪い……助かる』
ボッ
『ん?』
一瞬視界に入ったオレンジの炎
沢田が戦ってるのか……
「リナさん、今あなたの数メートル隣で綱吉君が敵と戦ってる
加勢できるかい?」
『数メートル先、ね……
確認した
相手はトリカブト
だけど…お前は大丈夫なのか?』
「桔梗の今いる場所からこの基地ユニットまではまだ距離がある
君と綱吉君でトリカブトを倒してくれ」
『わかった』
「リナ、すまない」
私は急いで沢田のところに向かう
そういえば超 死ぬ気モードの沢田は私のことをリナと呼ぶな……
今気付いたわ
まあ、気にしないけど
『沢田!』
「リナ」
ん?
トリカブトのやつ、何でビルにへばりついて……?
あ!
沢田がやったのか……
でも、ビルが壊れてない…
ってことは雷属性の力か……
『速攻で終わらせる
この高層ビルは雷属性の“硬化”の炎がコーティングされてるだろうから叩きつけられんなよ』
「ああ」
「素朴の者達よ」
トリカブトのその言葉と同時にビルにへばりついていた何かがベロンと剥がれ、トリカブトの体が木っ端微塵にちぎれた
そしてちぎれた体の破片からウミヘビが出現
『幻術と匣兵器の併用か……
厄介だな』
「か弱き者達よ」
ギュオッと大量のウミヘビが沢田と私の方に飛んでくる
『誰がか弱き者だ!!』
バチチ
『!』
このウミヘビ……雷属性かよ…!
これはよけた方が早いな
そう思った私は出来るだけ引き付けて上空に逃げ、沢田は右斜め上に逃げてかわした
ズギャギャギャギャッ
ドバババ
『超硬度のビルを貫通……
ただではすまないな……
沢田、わかったな
ウミヘビの属性』
「ああ
雷属性だ」
『だとしたら……』
ゴゴゴ……
ギュオッ
『!!
沢田、後ろだ!!』
ドッ
「ぐっ」
『くそっ』
前後左右からウミヘビが攻撃してくる
『まさか……』
「幻魔 」
「!」
「ウミヘビ方眼 」
『くそっ……捕まった』
私と沢田はウミヘビが作った格子状の檻に閉じ込められた
ガッ
「ちっ
間隔が狭まっていく!!」
『面倒だな……』
クンクン
「!!
ナッツ!!」
「ガルル…」
『「…わかった!」』
「たのむ!」
ガチッ
ドシュッ
『沢田の匣…天空ライオン だったのか…しかも、Ver.V. 』
「ガオ」
『ましろ』
「「GURURURU…
GAOOOO!!」」
ピシッ
ましろとナッツの咆哮(大空の調和)によってウミヘビはビルとの調和で石化した
バキャン
ドンッ
脱出と同時に沢田は加速し、トリカブトとの距離をつめる
ピシピシ……
ん?
超硬度のビルにヒビ?
「終わりだ」
まさか……
『沢田、とまれ!!』
ピシピシ!
「!!」
ドギャッ
『やっぱりそう来たか!!』
ビルの中から大量のウミヘビが出現し、沢田に襲いかかる
『沢田!!』
ビュッ
「リナ!?」
『虹のカーテン !!(虹の炎を広範囲に放射し敵の技の威力を弱める技)』
ゴオッ
『沢田!
お前の…ボンゴレの技はこんな大量だとさばけないだろ
私らがこいつらを引きうけるからお前はさっさとトリカブトを潰せ!』
「ああ」
『いくよ…』
「ガウッ」
ボッ
私は三叉の槍に虹の炎を灯し、飛んでくるウミヘビを切り落とし……
「ガオオオオオオ!!」
ましろは私の背後を攻撃してくるウミヘビを嵐の分解の咆哮で撃破する
『ましろ、ありがとう』
「ガウッ」
バキャン
「リナ!!」
『!
しまっ…「ナッツ、形態変化 防衛モード 」!』
キュオオオ
「GAOOOO!!!」
強い光を放つ沢田の匣兵器、ナッツ
バサッ
光が収まると同時に沢田が私とましろを守るように黒い何かで包み込んだ
綱吉君、リナ」
「でっでたー!
白蘭と
『あれが白蘭……と、未来の私か……』
あー……あれはがっつりやってくれてるな……
瞳に光がない
「ここで戦闘をするからね
いいロケーションだと思わないかい?」
「こ、こんな人の多い所で戦えるわけないでしょ!!」
『沢田、ここには私たちボンゴレと白蘭らミルフィオーレしかいないよ』
これ……元無人島だな……
「そのとーり
綱吉君がそう言うだろうと思って人はぜーんぶよけといたよ」
「!?」
「どういうことだ?」
「おって説明するよ」
「なはーんだ
ププー
ちびっ子ばっかりじゃない」
ヒュッと左手をあげる青髪の少女
「こんなのぜ~んぶブルーベル一人で殺せちゃうもんね」
キュイイイイ…と少女……ブルーベルの手が水の槍に変形した
これには私も驚いた
でも、属性はわかった
彼女は雨属性だ
「ハハンッ
あわてないで、ブルーベル」
シャッ
「にゅ!?」
ギュウウ…とブルーベルの手に何かが巻き付いた
「白蘭様が楽しみにしておられたお祭りなのですよ
ゆっくり、楽しみましょう」
どうやら止めたのはイヤーカフを着けた男性のようだ
「こ…今度は何!?」
「マグマ風呂といい…
こいつら人間じゃねーのか!?」
「フン」
トンファーを構える風紀委員長、雲雀恭弥
ご丁寧にリングに雲属性の炎を灯して武器にコーティングしている
「ハハンッ
どうやら、私と同じ雲属性の守護者は学生服の君のようですね
私は桔梗、お見知りおきを」
桔梗っていうのか……
「すぐにはじめようよ」
『いや、まだダメだって雲の守護者
戦う人間を決めてない
ここでは自分ルールは適用しない』
「よくわかってんじゃん、さすが僕の
んじゃ、次のチョイスをはじめなきゃね」
白蘭が手に持っていたのはジャイロルーレット
「みんなが見やすいように映しだそうね」
ジャイロルーレットからプロジェクターのように光が放射され、ボンゴレ側とミルフィオーレ側に紋章と属性がかかれた表が映しだされた
「リングの手を歯車の側面にそえて
綱吉君」
「え…?」
「ほら、こうするんだ」
そう言って白蘭はジャイロルーレットに右手をそえる
それにつられて沢田も右手をそえた
「チョイスのかけ声で歯車を右に回すよ」
「え…ちょ
ちょっとまっ…「チョイス」」
ガラ
「わっ」
白蘭のやつ……沢田の返事を聞かずに始めやがった…
ガララララララ……
カチッ
カチャ…
「ん、止まるね」
カララ……
カチャーーーン
戦うメンバーがジャイロルーレットによって決まった
「な…何なの!?
何か数字が並んでる…!」
『属性マークの横に数字、か…』
「そうか…!
各属性の参加人数!!」
各属性って…虹がないじゃん
「さすが
いい勘してるね、正チャン
そ♪
ジャイロルーレットでチョイスされたのは、実際にフィールド内で戦う各属性の戦士の数だよ」
「「!!」」
「属性によって人数違うのかよ」
「でも、ボンゴレとミルフィオーレで合計が違う?」
「これがチョイスの醍醐味だよ♪
ボンゴレは大空に嵐に雨が一名か~
いい引きしてるじゃないか、綱吉君」
「おい待て!!
だったら一番下の□はなんだ!?
あんな属性見たことねぇ!」
「ん?
あぁ、あれは無属性
つまり、リングを持たぬ者を示しているんだ
君達は“2”だから二名を選出しなくちゃならない」
「それで全員つれてこいってわけだったんだな」
『おい、こら…
だとしたら虹がないのはなんでだ
私はチョイスで戦う資格がないってことか?』
「ああ…ごめんごめん
先に言えばよかったね
君はすでに戦うことが決まっているから作らなかったんだよ
虹はこの世界に1人しかいないからね
まあ、今はこの時間軸に過去と未来の君が存在してるけどね
あ、先に行っておくよ
僕のこの時代の婚約者はチョイスに参加しない
彼女は他の真7弔花達とは比べ物にならないくらい強すぎるからね
君たちにハンデだよ」
『ハンデ……か……
まあ、それもそうか……』
「え?」
『ここに来る前に言ったやつ
もう忘れたの?』
「!!」
『それに今の彼女にはボンゴレとヴァリアーに関する記憶がない
ゆえに手加減をしない
そんな彼女と戦ったら全員死ぬよ』
「なっ!?」
「よくわかったね
さすが最強の魔女だ」
『それは関係ないね
彼女の様子を見れば一発でわかる
お前が記憶を消したってことも』
「……」
「キャッ」
『なに』
「あ!!
いつの間に!!」
いつの間にかつぎはぎだらけの人形を持った男が沢田の後ろにいた笹川妹達の前にいた
「何なのあなた!」
「僕チン……デイジー……
これ……あげる」
デイジーが笹川妹に差し出したのは枯れた花
これには笹川妹の顔がひきつる
「ハハンッ」
ビュッ
ギュッ
「ガハァ」
デイジーの首に何かが巻き付き、桔梗のところに引き戻された
これには耐性のない女子二人は悲鳴をあげる
「スイマセンね
ちょっと目を離したスキに
デイジーはあなた達のように美しく…滅びゆくものに目がないんです」
うわっ……ヤバイやつじゃん
二人とも背筋が凍ってるじゃん
「さーて
それじゃあ、お互いの参加
あ、ここは唯一、相談して決められるとこだからね」
「白蘭サン……
リングを持たない僕は……無属性でいいですよね!」
あ、そっか……
入江は元6弔花……リングは偽物で破壊されたんだっけ……
「んん
ま、特別にいいかな」
「だったら綱吉君
僕らのメンバーは決まりだよ」
「え?」
「ボンゴレの参加メンバーは……
大空に綱吉君
嵐は獄寺君
雨は山本君
虹はリナさん
無属性は僕とスパナが適任だ」
へぇ……
戦闘経験者を選んだか……
やるじゃん、入江
「おい待て入江!!
誰がてめーの指示に従うかってんだ!
ボスは10代目だぞ!!」
『んじゃ嵐の守護者は沢田が戦闘経験のない人間を選んで負けて、過去に帰れなくなってもいいんだ』
「う……」
『何でもかんでも沢田の意見が一番じゃないんだよ
私達はこのゲームを知らない
だとしたらこのゲームを知ってる人間でなおかつ戦闘経験者を選んだほうがいいんだよ
あんたはそんなこともわからないバカじゃないでしょ?』
「そうだぞ
オレも入江の考えは賛成だ」
「待たんか!
オレが出れんのはおかしいでないか!!
極限に我流と修業したんだぞ!!」
『だまれ、晴の守護者!
参加出来ない人はお前だけじゃない
ルールなんだから我慢しろ
あと、そこでトンファーを構えてる雲の守護者も!!』
「そんなこと僕には関係ないよ
僕は出るよ」
『だーかーらー!!
おい、はね馬!!』
「ったく……しょーがねー奴だなぁ、恭弥は……」
「ディーノさん」
『紛れてきてたんだからさっさと止めてくれてもいいんじゃないかな!?
あんたの教え子でしょ!?』
「悪かったって……
10年前でもキツい性格だな、ヴァリアーの魔女は……」
『あ゛?』
「なあ、恭弥
考えてみろよ
ツナ達がミルフィオーレに勝てば、その後は、どいつとでも好きなだけ戦えるぜ
少しの辛抱じゃねーか
なっ」
「…………
急いでよ」
「ああ、わかった」
よかった、おさまった……
「ツナ、お前が決定しろ
そのメンバーでいいのか?」
「え……
は…はい!」
『メンバーの紹介はおわったよ
だからさっさとそっちのメンバーを教えなよ
そこの赤髪の男、ダレてきてるんじゃないの?』
私は白蘭の後ろで座り込んでいる男を指差す
「……白蘭様……
あっちのちっこいリナ様の言うとおり、悪いが出番もねーし、正直、イヤになってきました~」
ズルズルとナメクジのように男は上体を地面につけた
「申し訳ありません、白蘭様
ザクロがダレてきました」
「ん、じゃあ急ごうか
それじゃあ今度は僕らミルフィオーレの参加メンバーを紹介するよ
雲は最も頼りになる
「ハハン」
「晴は殺したいほど生ける屍、デイジー」
生ける屍…か……
「霧は真実を語る幻影の巨人、トリカブト♪」
お面を被った大男か
「……!
それじゃ足りてない!
お前達の霧の数は2だぞ!!」
『門外顧問、お前は知らないだろうけど、あっちは人数にこまらない
真7弔花にはAランクの部下が一人につき100人ついてるんだよ
ちなみにもう霧はきてる』
「へえ……
よくわかったね
さすがだよ
伊達に大空の7属性を宿してる魔女のアルコバレーノじゃないね」
『……』
「紹介するよ」
ボウッ
「トリカブトの部下、猿ね♪」
霧がはれて現れたのは翁の面を着けて刀を背負った男
「どこから湧いてきやがった!」
「術士が2人…」
ちっ……
厄介だな……
「奴ら人員には困らないってわけか」
「卑怯な……」
「さーて、いよいよ一番大事な勝敗のルールだけど、数あるチョイスのルールの中から、最もシンプルかつ手っ取り早い……ターゲットルールでいくよ」
「!?」
「タ…ターゲット…ルール?」
「簡単なルールだ
お互いに敵の
「なるほど大将をたてるんだな
標的は取られたら負けの将棋でいう“王将”ってわけだな」
「ちなみに標的はさっきのルーレットで既にチョイスされているんだよ」
「!?」
「ルーレットボードの属性マークに炎が灯っているだろう?
ミルフィオーレは晴!
ボンゴレは無属性に!
標的となる属性に二人以上いる時はルーレットがランダムに一人を選ぶんだ
あ、虹のリナはもう標的として決定してるから…」
ビッ
ジャイロルーレットから放たれた一つの光が私の左胸にあたる
それから直ぐに2本の光がジャイロルーレットから放たれ、デイジーと入江にあたった
『ミルフィオーレの標的はデイジー
ボンゴレの標的は私と入江ってわけね…』
「入江君、リナさん!?」
「……心配ない
望むところさ」
「つまり我々は入江正一とリナ様をあなた達はデイジーを先に倒せば勝利というわけです」
「分かりやすくていいじゃねーか
気に入ったぜ」
「だな」
「…………シンプルなだけに奥が深そうだ」
「スパナの言うとおりだ…」
ズキン
『「?」』
ポウ…
『まさか…』
メラッ
「!!」
ボウッ
「ぎゃあっ」
左胸に着いたマークから炎が溢れた
『これ……強制的に出してるな…』
「うわっ!!
なんだこれはあぁ!?」
突然の炎にパニックになる入江
まあわからなくもない
「それは“
標的者は、胸に自らの死ぬ気の炎を灯すことにより、他のプレイヤーとの差別化をするんだ
標的者が倒されずに生きている証明にもなるだろ?」
「ぐっ
とれない!!」
『入江、諦めろ
これはバトルが終わるまで外れない仕様になってる』
「うん、そうだよ
あ、そうそう
“標的の炎”が消えたら負けだからね」
「待て白蘭
生命エネルギーである死ぬ気の炎をこんなにただ流しにしちまったら、あっという間に体力を消耗しぶっ倒れちまうぞ」
「それがこのバトルのタイムリミットになるじゃないか」
「!」
『なるほど、ね…』
「もう一度言うけど、どんな理由であれ、“標的の炎”が消えたら負けだからね」
「なっ、なんてことを…」
「いいんだ、はじめよう……」
「でも、入江君!
無理しないで!」
「ヘタしたら死んじまうぞ」
「……
それは敵も同じこと……
それに僕は犠牲心でやるんじゃない!
白蘭サンをこんなにしちゃったのは僕なんだ!!
僕が逃げるわけにはいかない!!」
「へぇ~
正チャン、そんな風に考えてたんだぁ
まぁいいや」
シュルルルルル……
『ん?』
トリカブトのさらに後ろから4つの花火がうちがある
「前に言ったけど、この盛大なチョイスの勝者の報酬は…」
ドォーー…ン
「全てのマーレリングに…
全てのボンゴレリング…
全てのアルコバレーノのおしゃぶり…
そして魔女のもつリングとおしゃぶり
すなわち、新世界を創造する礎となる…
僕が今、一番欲しいもの」
ドドドーーーーン
「7³(トゥリニセッテ)と虹だよ♪」
白蘭がそう言い終わると同時に空には7³であるおしゃぶりとマーレリング、ボンゴレリング、虹のマークの花火が広がっていた
「そうそう、バトルを始める前に公平にジャッジする審判を紹介しないとね」
「我々にお任せを!」
タイミングよく上空から降りてきたのはチェルベッロの二人
二人ともワンピーススタイルだった
『ねぇ、君達はミルフィオーレのチェルベッロ機関であってる?』
「はい、私はそれ以外の何者でもありません」
『そ
んじゃ公平な審判をよろしくね』
「はい」
『さて……さっさと始めようか
こっちのユニットに隠れてるうちの隊長さんがイラついてるから』
「え?」
「う゛お゛ぉい!!
なにバラシてんだぁ、このバカっ!!」
バサッと基地ユニットから姿を表すスクアーロ
『99.99%の殺気は隠せても、0.001%、気配が出てたよ』
「なっ!!?」
「スクアーロいたのー!?」
「来て悪いかぁ!!
カスガキがぁ!!
まぎれこんで暴れてやろうとしただけだぁ」
「
「!」
「ここには非7³線(ノン・トゥリニセッテ)はないから本体が基地ユニットから出ても大丈夫だよ」
「気が利くな」
白蘭のやつ……
チョイスの人数次第ででリボーンさんも戦わせようとしてたな……
だからあえてここには用意しなかった……
ムカつくな……
「では、参加
フィールド内のランダムな位置へ転送します
参加戦士以外の皆様には、各ファミリーそれぞれにフィールド内に観覧席を用意しましたので、そちらへ」
「観覧席から参加者への通信は禁止です
観覧席へは各所に設置されたカメラからの映像と我々の声と味方の音声しか入りませんのであしからず
なお、観覧席は完全防壁で出来ており、観覧席への攻撃は反則とし、負けとなります」
「では、3分後に開始します」
「用意してください」
チェルベッロにそう言われ私達は基地ユニットに移動した
ボンゴレ基地ユニットでは獄寺が山本にネクタイの付け方を教えていた
初々しい……
私も魔法学校にいくとき、よくしてたなぁ……
標的の炎、か……
私の胸からは虹の炎、入江とデイジーの胸からは晴の炎が吹き出している
このまま放出し続ければ死ぬな、あの二人
私は不死だけどやり過ぎたら動けなくなりそうだ……
「そういえば……リナさんは平気、なのかい…?」
『出す量をコントロールしてるからね
あんたはずいぶん辛そうだね』
「あはは…」
『ところで、地図は届いたんでしょ?』
「あ、ああ
僕たちがいる場所は南東の地点だ」
『そう……
わかった
あ、これが通信装置ね』
「あ、はい
使い方はわかりますか?」
『彼らがここで使っているのを見たから大丈夫
あ、壊したらごめんね』
私はそう言って通信装置を左耳に着けた
『あ、そうだ……!
沢田、獄寺、山本!』
「?」
『お前ら、リングをつけてる手を出せ』
「「?」」
「は?なんでテメーなんかに手を出さねぇといけねぇんだ」
『アルコバレーノの虹からのギフト
7³(トゥリニセッテ)の一つであるマーレリングと殺り合うんだから強化しないとね』
「?」
『さっさと出して!
それと、入江とスパナにはこれあげる』
ポイッ
「わっ!」
パシッ
「?
これは?」
『私の虹の炎で作った水晶
リングを持たないあんたらを守るためのお守り
持ってて損はないよ』
「あ、ありがとうございます
でも、こんないいものいつの間に…?」
『神社についてすぐ
炎を魔法で固めた
ほら、三人も
早く』
「……わかりました」
「ほら」
「お願いな」
『んじゃいくよ
虹の加護を若きボンゴレに与えます…』
ポウ……
私はおしゃぶりに炎を灯す
「この炎……!
リング争奪戦で
『そう……
私の力はボンゴレリングの力を引き出すことができる
でも、兄様は私の力に耐えきれなかった……
でも、リングが認めたあんたなら耐えられる
それに、大空のリングと守護者のリングは繋がってるから加護を受け取れる
んで、チョイスに参加するあんたらにはあんたらの属性の炎と活性の力がある晴の炎を追加で渡す
これが私からのギフト』
キュアア……
『よし、終わり』
私は炎が吸収されたのを確認しておしゃぶりの炎を消した
「3分たちました」
「!」
「それでは……
チョイスバトル、スタート!!」
『さてと……』
ガチャ
「え!?
リナさん!?」
『私には“標的の炎”があるからお前らが使うおもちゃを使っても意味ないでしょ?
だから私は私なりの移動をする
んじゃ』
パタン
私はポケットからキーホルダーサイズに縮めた箒を取り出す
『さてと……』
シュン
未来に来て肥大と縮小の無言呪文が出来るようになった
『行くか』
私は箒にまたがりチョイスのフィールドを飛んだ
『へぇ……
見える限り全部高層ビルじゃん
高さも規格外
やるじゃん』
「ありがとうございます」
『チェルベッロか……
これは君たちが?』
「それはお答えできません
守秘義務がありますので」
『そう…
ならいいや
入江』
「な、なに!?」
『相手の情報を教えろ
沢田達は下から行ってるんだろ?』
「え!?」
『嫌なの?』
「え、あ……!
いやじゃないです!
今から教えます!!」
『さっさとしてね』
「は、はい!!
えっと……」
入江は今の敵の位置とデイジーの場所を教えてくれた
『なるほどね……』
だとしたら桔梗をたおした方が早いな……
『入江!
桔梗の炎はわかるか!?』
「す、すまない……
レーダーにはまだ僕ら以外の名前は表示されてないんだ
遭遇して誰かわかり次第レーダーがアップデートされるんだ」
『チッ……
仕方ない……私から近い敵はどこ!?』
「えっと……
そこから3ブロック先に僕の
そこをお願いします」
『りょーかい』
3ブロック先ね……
桔梗だといいな
私は急いで入江の言った場所に向かう
ボンッ
『あそこか……
!
やった……』
「おや……
まさかの
こちらから行く手間が省けました」
『私もだよ
いきなりリーダーと戦えるとはね』
「ハハン……
リナ様はやはり魔女なのですね
箒を使って飛んでいる姿、久しぶりに見ました」
『未来の私はあまり使わなかったんだ
って……今はどうでもいいや
あんたを倒さないとね』
「ハハン……
できますかね?
幼いあなたに」
『なっ!!
お前……先に言っておくけどな……これでも私はあんたらより年上なんだからね!?
言いたくなかったけど!!』
「「「「「え゛!?」」」」」
『アルコバレーノだから幼く見えるけど、年上だからね!!』
「まじかよ……
だとしたらおb『それ以上言ったら殺すぞ、獄寺……』わ、わりぃ……」
「ハハン……
それは失礼しました……
だとしたら手加減は不要ですね」
『そうだね
だから本気で消しにこいよ』
「では、遠慮なく」
キュアア……
桔梗の手のひらから光がもれる
多分、なにかを作っているのだろう
「いきます」
ビュッと桔梗は私に向かって何かを投げてきた
『ぬるい』
チャキッ
キンッ
「六道骸と同じ三叉の槍……
そういえば昔、エストラーネオに捕まって人体実験されたって言ってましたね」
『へえ……それ、未来の私話したんだ』
「ええ
いろいろ話してくれましたよ」
『そう
なら……戦いかたもわかるってか?』
「ハハン
もちろんです」
『ふーん……なら……これならどうだ!!』
私は腰につけているポーチから
『出てこい、ましろ!!』
カチッ
ドシュッ
「ハハン……
虹のライオンですか……」
「ガルルルル……」
『私の力がこもっていて空も飛べる
特別な相棒だよ
ましろ』
「グルルル……」
バチバチバチ……
『やれ』
「!」
「ガオオオオオオ!!」
ドーーーーーーーーン!!!
ましろが放った雷は桔梗に当たると同時に爆発した
「っ……!」
『お…?
よくよけたね、桔梗』
「な……んて技だ……
リナ様の加護がなければやられていた……」
『私の加護…?
まさか未来の私は白蘭にも加護を与えたの……?』
「ええ
リナ様がミルフィオーレに来た時に」
『まじか……
お前ら……悪い』
「え?」
「どうした」
『未来の私、ミルフィオーレにも加護を与えてた
やつら、加護で強化されてるから気を付けろ』
「なっ!?」
「わかった」
「ハハン
今さら仲間にその情報を伝えても遅いですよ
恨むなら未来のあなたを恨むんですね」
『チッ……』
「では、私はこれで……」
『なっ!?
逃げるのか!?』
「予定変更です
逃走も一つの闘争
私の最初の標的は入江であなたは入江を倒した後にします
今は体力を温存したいですからね」
『なっ!?
ふざけんな!!』
「ハハン」
キュアア……
シャッ
『!!』
カッ!
「では、また後で会いましょう」
『く……
入江、悪い……
桔梗がそっちに向かった』
「え!?
そ、そんな……」
『今全力で追いかけてる
お前は囮を上げて足止めしろ』
「わ、わかりました……」
『獄寺、悪いが桔梗が入江の方に向かってる
足止め出来るか?』
「ああ
こっからはまだ見えねぇが任せろ」
『悪い……助かる』
ボッ
『ん?』
一瞬視界に入ったオレンジの炎
沢田が戦ってるのか……
「リナさん、今あなたの数メートル隣で綱吉君が敵と戦ってる
加勢できるかい?」
『数メートル先、ね……
確認した
相手はトリカブト
だけど…お前は大丈夫なのか?』
「桔梗の今いる場所からこの基地ユニットまではまだ距離がある
君と綱吉君でトリカブトを倒してくれ」
『わかった』
「リナ、すまない」
私は急いで沢田のところに向かう
そういえば
今気付いたわ
まあ、気にしないけど
『沢田!』
「リナ」
ん?
トリカブトのやつ、何でビルにへばりついて……?
あ!
沢田がやったのか……
でも、ビルが壊れてない…
ってことは雷属性の力か……
『速攻で終わらせる
この高層ビルは雷属性の“硬化”の炎がコーティングされてるだろうから叩きつけられんなよ』
「ああ」
「素朴の者達よ」
トリカブトのその言葉と同時にビルにへばりついていた何かがベロンと剥がれ、トリカブトの体が木っ端微塵にちぎれた
そしてちぎれた体の破片からウミヘビが出現
『幻術と匣兵器の併用か……
厄介だな』
「か弱き者達よ」
ギュオッと大量のウミヘビが沢田と私の方に飛んでくる
『誰がか弱き者だ!!』
バチチ
『!』
このウミヘビ……雷属性かよ…!
これはよけた方が早いな
そう思った私は出来るだけ引き付けて上空に逃げ、沢田は右斜め上に逃げてかわした
ズギャギャギャギャッ
ドバババ
『超硬度のビルを貫通……
ただではすまないな……
沢田、わかったな
ウミヘビの属性』
「ああ
雷属性だ」
『だとしたら……』
ゴゴゴ……
ギュオッ
『!!
沢田、後ろだ!!』
ドッ
「ぐっ」
『くそっ』
前後左右からウミヘビが攻撃してくる
『まさか……』
「
「!」
「
『くそっ……捕まった』
私と沢田はウミヘビが作った格子状の檻に閉じ込められた
ガッ
「ちっ
間隔が狭まっていく!!」
『面倒だな……』
クンクン
「!!
ナッツ!!」
「ガルル…」
『「…わかった!」』
「たのむ!」
ガチッ
ドシュッ
『沢田の匣…
「ガオ」
『ましろ』
「「GURURURU…
GAOOOO!!」」
ピシッ
ましろとナッツの咆哮(大空の調和)によってウミヘビはビルとの調和で石化した
バキャン
ドンッ
脱出と同時に沢田は加速し、トリカブトとの距離をつめる
ピシピシ……
ん?
超硬度のビルにヒビ?
「終わりだ」
まさか……
『沢田、とまれ!!』
ピシピシ!
「!!」
ドギャッ
『やっぱりそう来たか!!』
ビルの中から大量のウミヘビが出現し、沢田に襲いかかる
『沢田!!』
ビュッ
「リナ!?」
『
ゴオッ
『沢田!
お前の…ボンゴレの技はこんな大量だとさばけないだろ
私らがこいつらを引きうけるからお前はさっさとトリカブトを潰せ!』
「ああ」
『いくよ…』
「ガウッ」
ボッ
私は三叉の槍に虹の炎を灯し、飛んでくるウミヘビを切り落とし……
「ガオオオオオオ!!」
ましろは私の背後を攻撃してくるウミヘビを嵐の分解の咆哮で撃破する
『ましろ、ありがとう』
「ガウッ」
バキャン
「リナ!!」
『!
しまっ…「ナッツ、
キュオオオ
「GAOOOO!!!」
強い光を放つ沢田の匣兵器、ナッツ
バサッ
光が収まると同時に沢田が私とましろを守るように黒い何かで包み込んだ