主人公は女性です
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今日は守護者のリング争奪戦最終日
雲のリング戦
戦う場所はグラウンド
有刺鉄線と柵に囲まれたフィールドの中で戦うようだ
地面には地雷
柵側にはガトリング
今までの守護者戦よりも過酷なフィールド仕様になっている
モスカの相手は雲雀恭弥
並盛中最強の風紀委員長
雲も守護者の使命は“何ものにもとらわれることなく独自の立場からファミリーを守護する孤高の浮き雲”……
さて、どんな戦いを見せてくれるかな……?
「雲のリング
ゴーラ・モスカVS. 雲雀恭弥
勝負 開始!!!」
ガキンッ
ゴキャッ
『え…?』
ドオン
一瞬で終わった
カチッ
「これ、いらない」
「へ?」
『瞬殺かよ……』
あーあ……これで負け越し決定じゃん
「さあ、おりておいでよ
そこの座ってる君
サル山のボス猿を咬み殺さないと帰れないな」
ボス猿……XANXAS 兄様のことか……
「なぬ!」
「なぬじゃねーよ、タコ
それ以前にこの争奪戦、オレらの負け越しじゃん
どーすんだよ、ボースーー」
「……」
ダンッ
『兄様!!?』
兄様は椅子を蹴飛ばし、雲雀に上空から攻撃する
ガッ
雲雀はそれをトンファーで防ぎ兄様はそのまま後ろに飛ぶ
ダンッ
うん、見事な着地ですね
「足が滑った」
「だろうね」
「嘘じゃねぇ」
カチ
ピーッ
へぇ……これが地雷の警報音か…
ドォン
兄様は地雷が爆発すると同時に右に避けた
「そのガラクタを回収しにきただけだ
オレ達の負けだ」
「ふぅん
そういう顔には……」
ダッ
雲雀は兄様に向かって走る
「見えないよ!」
ビュビュとトンファーで攻撃する雲雀
それを全て兄様は紙一重でかわしている
何か話しているんだろうか……
ガトリングの銃声と地雷の爆発音で聞き取れない
今私が手を出したら次期10代目への反逆になるんだろうか……
コオオ……
バチッ
兄様……
「手…出てるよ?」
「あやつ、ボスの動きをとらえてるだと!?」
「アンビリーばぼーー」
「くっ」
兄様は手を戻す
すると雲雀はまた攻撃を再開した
「チェルベッロ」
「はい、XANXUS様」
「この一部始終を忘れんな
オレは攻撃をしてねえとな」
……嫌な予感がする……
ブオン
!!!
雲雀の太ももを何かが掠め膝を付く
ドンドドン
『え!?』
沢田側のチームがいた場所が爆発する
シュルルルル
『ヤバッ』
私は急いで右に避ける
ドガガン
おっさんにボムが直撃した
これで確信した
モスカが暴走を始めたんだ
あれはヤバい
敵だろうが味方だろうが関係なしに攻撃をしている
『チェルベッロ!』
「何でしょう?」
『私はモスカを止める!
これはルール違反になるの!?』
「いえ…すでに勝敗は決まりましたので大丈夫ですが……中に入るのですか?」
『もちろん
これ以上暴走したら……!』
操縦席にいる人間がヤバい!!
って……アレ?
何でモスカを人間が動かしてるってわかったの?
いや、今はそんな事どうでもいい
早く助けないと……!
『モスカ、止まれー!!』
ズガガガガン
『!!
くそっ』
ピーッ
『地雷!?』
ドカンッ
『あっぶなー……』
とっさに防御呪文唱えれてよかった……
「おい!!!
フィルード内は危険だぞ!!!」
『!』
私以外にも誰か入ったのか!?
ピーーーーッ
『あっちかっ!』
ダッ
私は音がした方に走る
ドカンッ
『!!
まじかよ……!』
地面に伏せていたのは犬 、クローム、千種 の3人
ウイィィィ……ン
『嘘だろ…!!
くそッ!!!』
キュウアァァァァ……
私は無言呪文で箒を元に戻し、空を飛び3人の前に立つ
「リナ!?」
『お前ら、なんでこん中に……ってこの話はあと!
お前らそこを動くなよ!』
「え!?」
『いいから!!!』
「ああ…」
バキンッ
私はおしゃぶりの封印を解く
『アルコバレーノ、なめんなよ!!!!
ラカーナム・インフラマレイ !』
ガガガガガ
ブオッ
私の呪文が完成したと同時にガトリングとモスカが砲撃を開始した
ドウッ
突然私の目の前に映る鮮やかなオレンジの炎
『なっ!?』
隣を見ればオレンジの炎を灯す少年
超 死ぬ気モードの沢田がいた
『このタイミングで!?
くそがっ!!』
攻撃のほとんどが沢田に止められた……
くそが……
主人公補正ってやつじゃねーかよ!!
カラカラカラ……
フッ
ガトリングとモスカの攻撃が止まった
「来たか
……だが」
ドシュウッ
ドガガガン
シュルルルル……
爆弾が沢田に降りかかる
「カスから消えていく
それに変わりはねぇ」
沢田は爆弾を睨み付け、グローブに炎を灯す
そして炎を利用し、空を飛ぶ
シャッと爆弾を避け、炎を爆弾に当てる
ドドドドン
爆弾は空中で爆発
「な、何ー!?」
「と……飛んでる!!」
敵も味方も驚く
まあ、それもそうだわな
人間が空を飛ぶのはあり得ないことだから……
そういえば……この世界で出会ったあいつも空を飛んでたな……
まさか沢田のやつ……
……なわけないか……
ボウッ
沢田は更にグローブの炎を大きくし、モスカの上空に迫る
ダッ
沢田は一瞬にモスカの左腕をもぎ取る
「な……何をしたんだ!?
何だ?今の動きは!?」
「…………」
兄様は無言のまま沢田を睨む
「おい、デクの棒」
ボッ
左手の炎が大きくなる
「お前の相手はオレだ」
ドゥッ
もぎ取ったモスカの左腕を破壊した
『……あの、バカ……!』
ドシュシュ
シュルルルル
モスカは背中から大量の爆弾を投げ、沢田に向かって飛んでいく
ドドドドン
全てが沢田に的確に飛んでいく
『モスカのやつ……沢田をターゲットにしたのか……』
ブオッ
モスカの腹から、獄寺曰く圧縮粒子砲が飛んでいく
ブオッ
ドガァン
沢田は難なくモスカの攻撃を避ける
ボッ
シュッ
沢田は更に炎を大きくなり、空中に現れる
「!!」
沢田の少し上にモスカが来る
上から狙うつもりだ
『させるか!!
インペディメンタ !』
バチッ
『え……?』
相殺、された……?
まさか魔法を打ち消す金属が使われているの……?
「10代目!!」
キュウアァァァァ
モスカの腹が光ってる……
考えるのは後だ
ドカッ
圧縮粒子砲が放たれる前に、沢田が殴り飛ばす
ドゴッ
「つ…強い」
「ああ」
「さすが10代目!!」
『やり過ぎだろ、あのバカ……』
私は落下したモスカの所に向かう
どんなにデカイロボットでも非常スイッチがあるはずだからだ
前側にスイッチの類いはなかった
あるとすれば後ろ側だ
中に人がいるなら中から止めることができるはずだが止まる気配がなかった……
だとしたら外からしかない
『モスカ、頼むからもう動かないでね……』
「XANXUS……一体これは……」
ボファッ
『!!
沢田、避けろ!!』
沢田が聞こうとした時、モスカが再び沢田に向かって飛び込んだ
バンッ
沢田は避ける必要がなかったのかモスカを左手だけで受け止めた
ググググ……
ボウッ
右手の炎が大きくなる
『沢田!!
やめろ!!』
ズバッ
沢田はその炎でモスカを縦真っ二つに切り裂いた
ズンッと膝を付くモスカ
『くそっ……!
沢田!!』
ダッ!
私は沢田の所に走って向かう
『お前何てことを……!!』
炎で焼かれたモスカ
中にいた人は大丈夫だろうか……
ズ……ッ
「!?」
『え…?』
切り裂かれたモスカから力なく出てきたのは……
ゴッ
ボンゴレファミリー9代目ボス…ボンゴレⅨ世
私達兄妹の父親だった
『と…父様 !?
何で父様が操縦席に?』
「この構造……」
『兄様!
何故父様がここに!?』
「……」
『ねぇ!!
何か言ってよ!』
「9代目はゴーラ・モスカの動力源にされてたみてーだな」
『は!?』
「ど……どーして!?」
「どーしてじゃねーだろ!」
「!?」
『兄様?』
「てめーが9代目を、手にかけんだぞ」
「オ……オレが……?
あ……」
いつの間にか超死ぬ気モードが解けていた沢田の手袋には血痕がついている
「やベーな
応急処置でなんとかなる傷じゃねぇ……」
「そんな…!」
『沢田……』
「リナ、お前の魔法はどうだ」
『……私の魔法でも限界がある……
魔法は万能じゃない……』
「魔法でも無理か……」
「誰だ?
じじぃを容赦なくぶん殴ったのは」
「!」
兄様の言葉に沢田の顔色が更に悪くなる
「誰だぁ?
モスカごとじじぃを真っ二つに焼き切ってたのはよぉ」
「!!
そ…そんな……
オ…オレが…9代目を……」
「……ちがう……」
「!!」
『父様!!』
「悪いのは……私だ……」
9代目が意識を取り戻した
『父様、今助けるからね!!
エピス 「リナ、いい……」え?』
「やっと会えたね……綱吉君……
すまない…こうなったのは全て私の弱さゆえ…
私の弱さが…………XANXUSを永い眠りから目覚めさせてしまった……」
「!!」
「!?」
永い眠り……
まさか……!!
「眠りとはどーいうことだ?
XANXUSは揺りかごの後、ファミリーを抜けボンゴレの厳重な監視下に置かれたはずだぞ」
「ゆりかご……?」
「8年前起きたボンゴレ史上最大のクーデターのことだ
反乱軍の首謀者が9代目の息子、XANXUSであるという恐ろしい事実は機密扱いにされ、知るのは上層部とこの時戦ったボンゴレの超精鋭のみだがな……」
「XANXUSは…8年間止まったままだったのだ…
あの時のまま眠り続けていたのだよ
恐ろしいほどの、怒りと執念を増幅させて……」
沢田とリボーンが詳しく聞こうとするが、9代目の状態がどんどん悪くなっていく
「大丈夫ですか!?
しっかりして下さい!!」
『父様、やっぱり私……!!』
「リナ…私の治療はいい…
お前は仲間を守るためにおしゃぶりの力を使いすぎている…
昏睡するのが目に見えてるんだから…今すぐ再封印をしなさい……」
『で、でも……』
「私は…大丈夫、だから……ね?」
『……はい……』
「綱吉君……」
「無茶しないで下さいっ」
9代目は沢田に止められたが話を続けた
“いつも眉間にシワを寄せ、祈るように拳をふるう”
沢田の戦う表情を表した言葉だ
そして、9代目は次期ボンゴレボスに選んだのは沢田だと言った
そして9代目は沢田の額に指を持っていき、死ぬ気の炎を灯した
しかしその炎はどんどん小さくなっていく
「だが君で…よかった…」
その言葉を最後に9代目は気絶した
「よくも9代目を!!!」
「!?」
「9代目へのこの卑劣な仕打ちは実子であるXANXUSとリナへの、そして崇高たるボンゴレの精神に対する挑戦と受けとった!!」
「な!??」
「しらばっくれんな!
9代目の胸の焼き傷が動かぬ証拠だ!!
ボス殺しの前にはリング争奪戦など無意味!!
オレはボスである我が父のため、そしてボンゴレの未来のために貴様を殺し、仇を討つ!!」
『兄様…』
リボーンは気づいたようだ
兄様がリング争奪戦に勝ってボスになっても兄様の揺りかごを知ってる連中は反対し抵抗する…
だが沢田を悪役に陥れ弔い合戦で9代目の仇を討ったとなれば、多くのファミリーから絶対的な信頼を得て、抵抗勢力の排除もできる
沢田の性格をよんで仕組んだ罠だということに……
「そ……そんなことのために……!!」
「憶測での発言は慎んでください、リボーン
全ての発言は我々が公式に記録しています」
「あいつら……」
「やはりチェルベッロはXANXUS側についてやがったんだ!!」
「好きにしやがれ
オレはもうキレてんだ」
リボーンが殺気を込めて言う
それにはチェルベッロも殺気に怯える
「だが、9代目との誓いは守って手はださねーぞ
…………生徒の勝負にはな
オレがそう言っても戦いが嫌いなオレの生徒がどーするかは知らねーけどな…」
沢田は無言で立ち上がる
「XANXUS」
沢田は覚悟を決めたようで兄様の名を呼んだ
「そのリングは……返してもらう…………
おまえに9代目の跡は継がせない!!」
その言葉は戦う事を表していた
「よく言ったぞ、ツナ」
「ボンゴレの歴史に刻んでやる
XANXUSとリナに楯突いた愚かなチビが一人いたとな」
「一人じゃないぜ!
10代目の意志は、オレ達の意志だ!!」
「個人的に」
各々が武器を構える
「くるかガキ共!!」
「いいねぇ」
ヴァリアーも戦闘体制になる
『私は…守護者ではなく、父様を傷つけた沢田を許さない……!』
「反逆者どもを根絶やせ」
兄様がスタートの声を出した
「お待ち下さい!」
しかし、チェルベッロが制止する
「9代目の弔い合戦は我々が仕切ります」
「なに!!」
「我々にはボンゴレリングの行方を見届ける義務があります」
「何言ってやがる
XANXUSの犬が!!」
「口を慎んでください
我々は9代目の勅命を受けています
我々の認証なくしてはリングの移動は認められません」
チェルベッロは死炎印 の押された紙を取り出す
「よくも抜け抜けと!
その死炎印は9代目に無理矢理押させたものだな!」
兄様は門外顧問の少年、バジルの言葉を聞いてうっすらと笑った
どうやら当たりみたいだ
「我々は、勝利者が次期ボンゴレボスとなるこの戦いを、大空のリング戦と位置づけます
すなわち今まで行ってきた7つのリング争奪戦の最終戦です
いかがでしょうか?XANXUS様」
チェルベッロは兄様にのみ意見を聞いた
「悪くねぇ」
やっぱりこのチェルベッロは兄様の息がかかってるのか……
「なお、両者の虹の守護者であるリナ様はどちらの味方になっても構いません
それでは明晩、並中にみなさんお集まり下さい」
「あーらら
モドキに執行猶予あげちゃったよ」
「なに!」
「てんめー!!」
「ツナは修業で力を使い果たしてたんだ
グッドニュースだぞ
それに、リナもだ」
『!』
なぜバレた!!
「フッ
明日が喜劇の最終章だ
せいぜいあがけ」
兄様は大空のリングを半分にして沢田に弾き飛ばす
コオォ……
カッ
兄様の炎による目眩ましを利用し、私たちは学校を出た
ヴァリアーアジト
自室
『明日は最終戦……
兄様をボスにするためには大空のリングが必要……
でも大空だけじゃ足りない……』
コンコンコン
「リナ様」
『!』
この気配……
チェルベッロか…
『入っていいよ』
「失礼します」
カチャ
入ってきたのは審判をしていたチェルベッロ
『…………何か?』
「はい
明日の大空戦のことです
並中でも伝えましたが、あなた様は虹の守護者です
リングは確実にあなた様のものですが、ボンゴレボスを決めるため必要となります
なので、リングをもって必ずあなた様も参加してください」
『強制召集ですね?
わかりました』
「では、失礼します」
そう言ってチェルベッロは去った
バタン
『……虹のリングが必要、か……
だとしたら他のリングも集まる……
骸には悪いけど…やるしかない、か……』
私はそう覚悟を決めて眠りに着いた
雲のリング戦
戦う場所はグラウンド
有刺鉄線と柵に囲まれたフィールドの中で戦うようだ
地面には地雷
柵側にはガトリング
今までの守護者戦よりも過酷なフィールド仕様になっている
モスカの相手は雲雀恭弥
並盛中最強の風紀委員長
雲も守護者の使命は“何ものにもとらわれることなく独自の立場からファミリーを守護する孤高の浮き雲”……
さて、どんな戦いを見せてくれるかな……?
「雲のリング
ゴーラ・モスカ
ガキンッ
ゴキャッ
『え…?』
ドオン
一瞬で終わった
カチッ
「これ、いらない」
「へ?」
『瞬殺かよ……』
あーあ……これで負け越し決定じゃん
「さあ、おりておいでよ
そこの座ってる君
サル山のボス猿を咬み殺さないと帰れないな」
ボス猿……
「なぬ!」
「なぬじゃねーよ、タコ
それ以前にこの争奪戦、オレらの負け越しじゃん
どーすんだよ、ボースーー」
「……」
ダンッ
『兄様!!?』
兄様は椅子を蹴飛ばし、雲雀に上空から攻撃する
ガッ
雲雀はそれをトンファーで防ぎ兄様はそのまま後ろに飛ぶ
ダンッ
うん、見事な着地ですね
「足が滑った」
「だろうね」
「嘘じゃねぇ」
カチ
ピーッ
へぇ……これが地雷の警報音か…
ドォン
兄様は地雷が爆発すると同時に右に避けた
「そのガラクタを回収しにきただけだ
オレ達の負けだ」
「ふぅん
そういう顔には……」
ダッ
雲雀は兄様に向かって走る
「見えないよ!」
ビュビュとトンファーで攻撃する雲雀
それを全て兄様は紙一重でかわしている
何か話しているんだろうか……
ガトリングの銃声と地雷の爆発音で聞き取れない
今私が手を出したら次期10代目への反逆になるんだろうか……
コオオ……
バチッ
兄様……
「手…出てるよ?」
「あやつ、ボスの動きをとらえてるだと!?」
「アンビリーばぼーー」
「くっ」
兄様は手を戻す
すると雲雀はまた攻撃を再開した
「チェルベッロ」
「はい、XANXUS様」
「この一部始終を忘れんな
オレは攻撃をしてねえとな」
……嫌な予感がする……
ブオン
!!!
雲雀の太ももを何かが掠め膝を付く
ドンドドン
『え!?』
沢田側のチームがいた場所が爆発する
シュルルルル
『ヤバッ』
私は急いで右に避ける
ドガガン
おっさんにボムが直撃した
これで確信した
モスカが暴走を始めたんだ
あれはヤバい
敵だろうが味方だろうが関係なしに攻撃をしている
『チェルベッロ!』
「何でしょう?」
『私はモスカを止める!
これはルール違反になるの!?』
「いえ…すでに勝敗は決まりましたので大丈夫ですが……中に入るのですか?」
『もちろん
これ以上暴走したら……!』
操縦席にいる人間がヤバい!!
って……アレ?
何でモスカを人間が動かしてるってわかったの?
いや、今はそんな事どうでもいい
早く助けないと……!
『モスカ、止まれー!!』
ズガガガガン
『!!
くそっ』
ピーッ
『地雷!?』
ドカンッ
『あっぶなー……』
とっさに防御呪文唱えれてよかった……
「おい!!!
フィルード内は危険だぞ!!!」
『!』
私以外にも誰か入ったのか!?
ピーーーーッ
『あっちかっ!』
ダッ
私は音がした方に走る
ドカンッ
『!!
まじかよ……!』
地面に伏せていたのは
ウイィィィ……ン
『嘘だろ…!!
くそッ!!!』
キュウアァァァァ……
私は無言呪文で箒を元に戻し、空を飛び3人の前に立つ
「リナ!?」
『お前ら、なんでこん中に……ってこの話はあと!
お前らそこを動くなよ!』
「え!?」
『いいから!!!』
「ああ…」
バキンッ
私はおしゃぶりの封印を解く
『アルコバレーノ、なめんなよ!!!!
ガガガガガ
ブオッ
私の呪文が完成したと同時にガトリングとモスカが砲撃を開始した
ドウッ
突然私の目の前に映る鮮やかなオレンジの炎
『なっ!?』
隣を見ればオレンジの炎を灯す少年
『このタイミングで!?
くそがっ!!』
攻撃のほとんどが沢田に止められた……
くそが……
主人公補正ってやつじゃねーかよ!!
カラカラカラ……
フッ
ガトリングとモスカの攻撃が止まった
「来たか
……だが」
ドシュウッ
ドガガガン
シュルルルル……
爆弾が沢田に降りかかる
「カスから消えていく
それに変わりはねぇ」
沢田は爆弾を睨み付け、グローブに炎を灯す
そして炎を利用し、空を飛ぶ
シャッと爆弾を避け、炎を爆弾に当てる
ドドドドン
爆弾は空中で爆発
「な、何ー!?」
「と……飛んでる!!」
敵も味方も驚く
まあ、それもそうだわな
人間が空を飛ぶのはあり得ないことだから……
そういえば……この世界で出会ったあいつも空を飛んでたな……
まさか沢田のやつ……
……なわけないか……
ボウッ
沢田は更にグローブの炎を大きくし、モスカの上空に迫る
ダッ
沢田は一瞬にモスカの左腕をもぎ取る
「な……何をしたんだ!?
何だ?今の動きは!?」
「…………」
兄様は無言のまま沢田を睨む
「おい、デクの棒」
ボッ
左手の炎が大きくなる
「お前の相手はオレだ」
ドゥッ
もぎ取ったモスカの左腕を破壊した
『……あの、バカ……!』
ドシュシュ
シュルルルル
モスカは背中から大量の爆弾を投げ、沢田に向かって飛んでいく
ドドドドン
全てが沢田に的確に飛んでいく
『モスカのやつ……沢田をターゲットにしたのか……』
ブオッ
モスカの腹から、獄寺曰く圧縮粒子砲が飛んでいく
ブオッ
ドガァン
沢田は難なくモスカの攻撃を避ける
ボッ
シュッ
沢田は更に炎を大きくなり、空中に現れる
「!!」
沢田の少し上にモスカが来る
上から狙うつもりだ
『させるか!!
バチッ
『え……?』
相殺、された……?
まさか魔法を打ち消す金属が使われているの……?
「10代目!!」
キュウアァァァァ
モスカの腹が光ってる……
考えるのは後だ
ドカッ
圧縮粒子砲が放たれる前に、沢田が殴り飛ばす
ドゴッ
「つ…強い」
「ああ」
「さすが10代目!!」
『やり過ぎだろ、あのバカ……』
私は落下したモスカの所に向かう
どんなにデカイロボットでも非常スイッチがあるはずだからだ
前側にスイッチの類いはなかった
あるとすれば後ろ側だ
中に人がいるなら中から止めることができるはずだが止まる気配がなかった……
だとしたら外からしかない
『モスカ、頼むからもう動かないでね……』
「XANXUS……一体これは……」
ボファッ
『!!
沢田、避けろ!!』
沢田が聞こうとした時、モスカが再び沢田に向かって飛び込んだ
バンッ
沢田は避ける必要がなかったのかモスカを左手だけで受け止めた
ググググ……
ボウッ
右手の炎が大きくなる
『沢田!!
やめろ!!』
ズバッ
沢田はその炎でモスカを縦真っ二つに切り裂いた
ズンッと膝を付くモスカ
『くそっ……!
沢田!!』
ダッ!
私は沢田の所に走って向かう
『お前何てことを……!!』
炎で焼かれたモスカ
中にいた人は大丈夫だろうか……
ズ……ッ
「!?」
『え…?』
切り裂かれたモスカから力なく出てきたのは……
ゴッ
ボンゴレファミリー9代目ボス…ボンゴレ
私達兄妹の父親だった
『と…
何で父様が操縦席に?』
「この構造……」
『兄様!
何故父様がここに!?』
「……」
『ねぇ!!
何か言ってよ!』
「9代目はゴーラ・モスカの動力源にされてたみてーだな」
『は!?』
「ど……どーして!?」
「どーしてじゃねーだろ!」
「!?」
『兄様?』
「てめーが9代目を、手にかけんだぞ」
「オ……オレが……?
あ……」
いつの間にか超死ぬ気モードが解けていた沢田の手袋には血痕がついている
「やベーな
応急処置でなんとかなる傷じゃねぇ……」
「そんな…!」
『沢田……』
「リナ、お前の魔法はどうだ」
『……私の魔法でも限界がある……
魔法は万能じゃない……』
「魔法でも無理か……」
「誰だ?
じじぃを容赦なくぶん殴ったのは」
「!」
兄様の言葉に沢田の顔色が更に悪くなる
「誰だぁ?
モスカごとじじぃを真っ二つに焼き切ってたのはよぉ」
「!!
そ…そんな……
オ…オレが…9代目を……」
「……ちがう……」
「!!」
『父様!!』
「悪いのは……私だ……」
9代目が意識を取り戻した
『父様、今助けるからね!!
「やっと会えたね……綱吉君……
すまない…こうなったのは全て私の弱さゆえ…
私の弱さが…………XANXUSを永い眠りから目覚めさせてしまった……」
「!!」
「!?」
永い眠り……
まさか……!!
「眠りとはどーいうことだ?
XANXUSは揺りかごの後、ファミリーを抜けボンゴレの厳重な監視下に置かれたはずだぞ」
「ゆりかご……?」
「8年前起きたボンゴレ史上最大のクーデターのことだ
反乱軍の首謀者が9代目の息子、XANXUSであるという恐ろしい事実は機密扱いにされ、知るのは上層部とこの時戦ったボンゴレの超精鋭のみだがな……」
「XANXUSは…8年間止まったままだったのだ…
あの時のまま眠り続けていたのだよ
恐ろしいほどの、怒りと執念を増幅させて……」
沢田とリボーンが詳しく聞こうとするが、9代目の状態がどんどん悪くなっていく
「大丈夫ですか!?
しっかりして下さい!!」
『父様、やっぱり私……!!』
「リナ…私の治療はいい…
お前は仲間を守るためにおしゃぶりの力を使いすぎている…
昏睡するのが目に見えてるんだから…今すぐ再封印をしなさい……」
『で、でも……』
「私は…大丈夫、だから……ね?」
『……はい……』
「綱吉君……」
「無茶しないで下さいっ」
9代目は沢田に止められたが話を続けた
“いつも眉間にシワを寄せ、祈るように拳をふるう”
沢田の戦う表情を表した言葉だ
そして、9代目は次期ボンゴレボスに選んだのは沢田だと言った
そして9代目は沢田の額に指を持っていき、死ぬ気の炎を灯した
しかしその炎はどんどん小さくなっていく
「だが君で…よかった…」
その言葉を最後に9代目は気絶した
「よくも9代目を!!!」
「!?」
「9代目へのこの卑劣な仕打ちは実子であるXANXUSとリナへの、そして崇高たるボンゴレの精神に対する挑戦と受けとった!!」
「な!??」
「しらばっくれんな!
9代目の胸の焼き傷が動かぬ証拠だ!!
ボス殺しの前にはリング争奪戦など無意味!!
オレはボスである我が父のため、そしてボンゴレの未来のために貴様を殺し、仇を討つ!!」
『兄様…』
リボーンは気づいたようだ
兄様がリング争奪戦に勝ってボスになっても兄様の揺りかごを知ってる連中は反対し抵抗する…
だが沢田を悪役に陥れ弔い合戦で9代目の仇を討ったとなれば、多くのファミリーから絶対的な信頼を得て、抵抗勢力の排除もできる
沢田の性格をよんで仕組んだ罠だということに……
「そ……そんなことのために……!!」
「憶測での発言は慎んでください、リボーン
全ての発言は我々が公式に記録しています」
「あいつら……」
「やはりチェルベッロはXANXUS側についてやがったんだ!!」
「好きにしやがれ
オレはもうキレてんだ」
リボーンが殺気を込めて言う
それにはチェルベッロも殺気に怯える
「だが、9代目との誓いは守って手はださねーぞ
…………生徒の勝負にはな
オレがそう言っても戦いが嫌いなオレの生徒がどーするかは知らねーけどな…」
沢田は無言で立ち上がる
「XANXUS」
沢田は覚悟を決めたようで兄様の名を呼んだ
「そのリングは……返してもらう…………
おまえに9代目の跡は継がせない!!」
その言葉は戦う事を表していた
「よく言ったぞ、ツナ」
「ボンゴレの歴史に刻んでやる
XANXUSとリナに楯突いた愚かなチビが一人いたとな」
「一人じゃないぜ!
10代目の意志は、オレ達の意志だ!!」
「個人的に」
各々が武器を構える
「くるかガキ共!!」
「いいねぇ」
ヴァリアーも戦闘体制になる
『私は…守護者ではなく、父様を傷つけた沢田を許さない……!』
「反逆者どもを根絶やせ」
兄様がスタートの声を出した
「お待ち下さい!」
しかし、チェルベッロが制止する
「9代目の弔い合戦は我々が仕切ります」
「なに!!」
「我々にはボンゴレリングの行方を見届ける義務があります」
「何言ってやがる
XANXUSの犬が!!」
「口を慎んでください
我々は9代目の勅命を受けています
我々の認証なくしてはリングの移動は認められません」
チェルベッロは
「よくも抜け抜けと!
その死炎印は9代目に無理矢理押させたものだな!」
兄様は門外顧問の少年、バジルの言葉を聞いてうっすらと笑った
どうやら当たりみたいだ
「我々は、勝利者が次期ボンゴレボスとなるこの戦いを、大空のリング戦と位置づけます
すなわち今まで行ってきた7つのリング争奪戦の最終戦です
いかがでしょうか?XANXUS様」
チェルベッロは兄様にのみ意見を聞いた
「悪くねぇ」
やっぱりこのチェルベッロは兄様の息がかかってるのか……
「なお、両者の虹の守護者であるリナ様はどちらの味方になっても構いません
それでは明晩、並中にみなさんお集まり下さい」
「あーらら
モドキに執行猶予あげちゃったよ」
「なに!」
「てんめー!!」
「ツナは修業で力を使い果たしてたんだ
グッドニュースだぞ
それに、リナもだ」
『!』
なぜバレた!!
「フッ
明日が喜劇の最終章だ
せいぜいあがけ」
兄様は大空のリングを半分にして沢田に弾き飛ばす
コオォ……
カッ
兄様の炎による目眩ましを利用し、私たちは学校を出た
ヴァリアーアジト
自室
『明日は最終戦……
兄様をボスにするためには大空のリングが必要……
でも大空だけじゃ足りない……』
コンコンコン
「リナ様」
『!』
この気配……
チェルベッロか…
『入っていいよ』
「失礼します」
カチャ
入ってきたのは審判をしていたチェルベッロ
『…………何か?』
「はい
明日の大空戦のことです
並中でも伝えましたが、あなた様は虹の守護者です
リングは確実にあなた様のものですが、ボンゴレボスを決めるため必要となります
なので、リングをもって必ずあなた様も参加してください」
『強制召集ですね?
わかりました』
「では、失礼します」
そう言ってチェルベッロは去った
バタン
『……虹のリングが必要、か……
だとしたら他のリングも集まる……
骸には悪いけど…やるしかない、か……』
私はそう覚悟を決めて眠りに着いた