主人公は女性です
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今日は雷戦
XANXAS 兄様は私が箒のメンテナンス等をしている間に並盛中に向かっていた
修理した箒は魔力の拒絶反応もなく乗って空を飛ぶことも出来た
ちゃんとした箒のメンテナンス道具があれば高速飛行も出来たんだけどな……
まあ無い物ねだりはいけないか……
天候は雷雨
雷戦にはもってこいだな……
まあ、雷戦は私には関係ないし……
行っても雷のおっさんが子どもを容赦なくいたぶっている姿しか見れないだろうし
さーてと…寝るか
翌日
『……う~…ん…
よく寝た……』
やっぱり魔力を使い過ぎてたか……
まあ、昔よりかは魔力は増えてるけど……
さてと、結果を聞きに行くか
XANXUS兄様の部屋前
『起きてるかな……』
コンコンコン
『兄様、おはようございます
リナです』
「…………」
反応なしか……
まあ、いつもそうだし……
『開けますよ』
ガチャ……
『兄様?』
「……リナ…か……」
『おはようございます』
「ああ
……結果を聞きに来たんだろ」
『うん』
「オレたちの勝ちだ
ついでに大空のリングも手に入れた」
『!
大空って……はやくないですか?』
「沢田綱吉が雷のガキの為にルール違反をしてな」
『なるほど……だから大空のリングは兄様に……
では、もう争奪戦は……』
「安心しろ
争奪戦は続けるようにチェルベッロには言ってる
それに、虹は必ず戦わないといけないからな……
必ず奪え」
『さすが兄様
リングは絶対奪いますよ
相手を殺してでも』
「さすがオレの妹だ
期待している」
『はい
で……次の対戦カードは?』
「嵐だ」
『嵐……ベルフェゴールですね』
「ああ
お前、今日は見に行くだろ?」
『もちろん
そろそろ虹戦が来てもいいころだし、2日連続で行かないのはどうかと思うしね……
兄様は?』
「オレは休む
見に行かなくてもわかるからな」
『そう……
じゃあ結果は帰ってから教えますね
起きててくださいよ』
「ああ」
『それじゃあ私はごはん食べてきますね』
「ああ」
『じゃ、また』
ガチャン……
『兄様……』
あの顔、とてもうれしそうだった
よっぽど昨日の雷戦が楽しかったのだろう
くそ…見に行けばよかった……
沢田……兄様に何を見せたんだ……?
深夜
『今日は室内なんだ……』
「今日は姫が見に来たんだ」
『だから…姫って呼ぶの止めてよ
ベルフェゴール』
「えー……いやだね
だってオレ、王子だし
それにオレのことはベルって呼べよ」
『……はぁ…
言っても無駄か……
じゃあもう好きに呼びなよ…ベル……』
「ししっ
サンキュー、姫」
「リナ」
『なに?
マーモン』
「君は昨日何してたんだい?」
『えっとね……製作』
「製作?」
『虹戦にふさわしい物を作ってたんだ~』
「へぇ……
ということは、魔女に関係するものか……」
『そ
虹戦にデビューするからそれまでお楽しみに~』
「見せてくれないのかい?」
『うん
だって室内向きじゃないし』
「へぇ……
じゃあ当日楽しみにしてるよ」
『うん
あ、そろそろ時間だね』
時計の針はもうすぐ11時をさす
シュルルルル
ドガァン
『!
…時計、壊しやがった……』
「おまたせしました、10代目!!
獄寺隼人、いけます」
うわぁ……バトル系にありがちな登場のしかた……
とくにイケメンや主人公が許されるやつ……
どの次元でもあるんだな……
「約束の時間に間に合いましたので、勝負の参加を認めます」
「それでは戦闘のフィールドの説明に移りますが、その前に
ケガのため我々の一名が交代となりましたので報告させていただきます」
「よろしく」
『へぇ……
あの人やられたんだ……』
「リナ、見分けがつくのかい?」
『完全じゃないよ
でも、晴戦のチェルベッロと嵐戦で代わったチェルベッロの雰囲気は微妙に違うからさ……
そのチェルベッロのケガって兄様の仕業だろ?』
「よく…わかったね……」
『伊達に兄妹はしてないよ
今朝の兄様の様子と今のチェルベッロの発言でわかっただけ』
「……さすがボスの妹様……」
「今宵のフィールドは校舎の三階全てです
もちろんこの棟とつながる東棟も含まれ、廊下だけでなくこの階にある全ての教室を含みます
ただし……」
ガタガタガタ…
バリーーンッ!
チェルベッロと沢田達の間にある教室の窓や扉が吹き飛び、強風と共に机やイスが廊下を越えて外へ飛ばされた
『うへぇ…すっげぇ風』
「フィールドのあらゆる場所にこのようなハリケーンタービンが仕掛けてあります」
「ハリケーンタービンには吹き出し口が4つあり、四方向にランダムに超強力な突風を発生させる嵐の装置です」
「そして、今回は、勝負に時間制限をもうけます
試合開始から15分後にどちらかが嵐のリングを完成し所持しなければ、ハリケーンタービンに仕掛けられた時限爆弾が順次爆発し、この階を全壊にします」
今回の嵐戦は容赦がないな……
これはもしかしたら虹戦前に死人が出るかもな……
それに妨害やサポートが出来ないように観覧席には赤外線がつけられてるし……
かなり徹底してる
『ベル、さっさと終わらせてね』
「ししっりょーかい」
「それでは嵐のリング
ベルフェゴールVS. 獄寺隼人」
「勝負 開始!!」
ドン
先制攻撃 を仕掛けたのは獄寺
導火線が短いダイナマイトを使用したようだ
まあそれで負けるベルではない
なぜなら…ベルは天才だから
次の攻撃がしやすいようにタネを戦う前から仕掛けているのだから…
時間が経つにつれて獄寺はベルのナイフ技で傷だらけになっていった
ベルは未だに無傷
ベルの戦いを見て少しだけ思い出した……
初代が決めた…守護者の使命
“ファミリーを襲う逆境を自らの肉体で砕き明るく照らす日輪となる”晴の守護者
“雷撃となるだけでなくファミリーのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針となる”雷の守護者
“常に攻撃の核となり休むことのない怒濤 の嵐となる”嵐の守護者
晴と雷は体現できていたのだろうか……
いや…出来ているからリングを持つ人間が決まっていたのだろう
じゃあ……私は?
私のボンゴレでの虹の使命は?
わからない……
思い出せない……
「リナ」
『!』
「ベルの本気が始まるよ」
『え……?』
「君が見てないうちに相手がベルに攻撃を当てたんだよ」
『え…?
あ……考え事してたから見逃してた…
ってことは…』
「ああ……
始まった」
モニターに映るベルフェゴールは自分の血に興奮して笑っている
彼を知らない人間が今の彼を見たら真っ先に頭のヤバい人間として認識するだろう
私も彼の奇行の理由を知るまではヤバいやつとして認識していた
切り裂き王子 のベルフェゴール
その異名がついたのはヴァリアーに入隊する前
彼の容姿と戦い方からそうついた
彼が自分の血を見て興奮するのは、その血を分けた兄の姿を見るため
そして、兄をナイフでめった刺しにして殺した時に得た最高の快感を思い出すため
それが彼の奇行の理由
彼は自分の血を見ない限り、奇行をしない……
ただ任務の度にご当地の殺し屋を始末しているだけの殺し屋
この社会ではまだヤバい奴ではない
本当にヤバいのは私を含めた8人を虹 として世界の人柱にしたシステムとそれを執行した人物なのだから
さて、話を戻そう
ベルがキレて戦いが激しくなり、獄寺は覚悟を決めたのか図書室に入った
ハリケーンタービンの爆破まであと5分
図書室での傷だらけのバトル
図書室はあっという間にベルフェゴールの武器……ワイヤーが張り巡らされた
そして、獄寺はそのワイヤーに捕まり身動きが取れなくなった
「しししっ…
おっしまーい」
「………お前がな…」
「?」
ジジジジ…
『…!
へぇ…やるじゃん……』
獄寺の足元には導火線のように広がったダイナマイトの火薬とライターの火
不自然さがないように上手く火薬をこぼし、不自然さがないようにライターをその上に落としたようだ
ジジジジ……
ドガガガガン
「たわんだ糸じゃ切れねーぜ
そして、このボムの行き先は……」
ドシュ
「てめーのワイヤーに案内してもらうぜ!!」
ベルのワイヤーに取り付けられたボム
ベルからしたら避けることが出来ない
「これが嵐の守護者の怒濤の攻めだぜ」
ドガガガンッ!
「これでダメ押しだぜ!!」
ドシュッ!
獄寺から放たれたのは放物線を描かない直進するボム
『へぇ…
火薬も変えてるんだ……』
ドガカガガッ
「………バカな………」
「これだけ撃ち込まれればさしものベルも……」
「堕ちたな」
『あーあ……
期待してたのに……』
私は倒れたベルにも聞こえるようにそう呟いた
「終わったぜ」
「いいえ
完成した嵐のリングを所持するまで勝利とは認められません」
「2つのリングを手にし、嵐のリングを完成させて下さい」
「けっ
めんどくせー」
ハリケーンタービンの爆破まであと3分
『ベル
さっさと起きて終わらせなよ
君、王子なんでしょ?
まさか……このまま負けるつもり?』
「はぁ……ナイフヤローはのびちまってんだ
見りゃわかるだろ?
オレの勝ちだ」
獄寺はスピーカーから聞こえる私の声に答える
『君……バカだね
油断してると痛い目をみるよ?
ベル、これで最後だから……
負けたくないなら起きろ』
「けっ……どっからどう見てものびてんのに……
……ったく
バカ面しやがって……
天才が笑わすぜ」
ベルの側に屈む獄寺
「てめーには訂正させたかったぜ
10代目への侮辱の言葉を…」
チャリ……
「あ゛…」
ガシッ
「はあ゛…」
「!!」
『そう…それでいい』
意識を取り戻したベルは異常にリングに執着し、何をされても獄寺のリングから手を離さない
「間もなく、約束の時間です」
ピーピー
ドガガンッ!
「!?」
「お」
『始まった』
「お話しした通り、勝負開始から15分経過しましたので、ハリケーン・タービンの爆破が順次開始されました」
「図書室の推定爆破時刻はおよそ1分後です
なお観覧席には爆破は及びません」
チェルベッロの説明中もベルと獄寺はリングの取り合いをしていた
沢田側は獄寺の命を助けることを優先し、獄寺にリングをあきらめて戻ることを伝える
だが獄寺は『10代目の右腕の名がすたる!』と言って逃げるのを拒否した
「ふざけるな!!
何の為に戦ってると思ってるんだよ!!」
沢田が叫んだ
死ぬな、と……
死んだら意味がない、と……
ピーッ
ドガァーン!
図書室のハリケーン・タービンが爆発した
この場にいる誰もが二人の生存は絶望的だと思った
だが、二人は生きていた……
「ししし……
リング……
アイム・ウィナー……!」
『強運だね、ベルは……』
ボロボロだけど……
『帰るよ、ベル』
「……」
『気絶したか……
モスカ、お願いしていい?』
「シュコー……」
モスカはそう返事をして気絶したベルを小脇に抱えた
「嵐のリングはベルフェゴールのものとなりましたので、この勝負の勝者はベルフェゴールとします」
「う゛お゛ぉい
笑える結末だったなぁ
これでいよいよ貴様らの命は風前の灯だぁ」
「くっ」
「それに未だに君達の霧と雲のリング保持者は現れないじゃないか
出場者がいなくて不戦勝なんてオチじゃないだろうな」
「!」
『あーそういえばまだ見てないね
彼らの霧と雲……』
「それでは、次の対戦カードを発表します」
『早く来ないかな……虹戦』
「どーすんだよ、リボーン!
霧か雲の対決だったら……」
「心配すんな
着々と揃ってきてるぞ」
「明晩の勝負は……」
「「雨の守護者の勝負です」」
『ちっ……雨か……
スクアーロ、頼んだよ』
「ああ」
『んじゃ私は先に帰るから
スクアーロは挨拶して帰るんでしょ?』
「ああ、よくわかってるじゃねぇか……」
『早く終わらせて帰ってきてね
んじゃ、お先に……』
タンッ
私は割れた窓から飛び降りた
着地?
猫モドキに変身したからへっちゃらだよ
さっさとアジトに帰って兄様に報告しないとね
アジトに帰って私はベルの戦いを兄様に報告して部屋に戻った
やることはただ1つ
武器の整備
いつでも戦えるようにしておかないとね…
修理した箒は魔力の拒絶反応もなく乗って空を飛ぶことも出来た
ちゃんとした箒のメンテナンス道具があれば高速飛行も出来たんだけどな……
まあ無い物ねだりはいけないか……
天候は雷雨
雷戦にはもってこいだな……
まあ、雷戦は私には関係ないし……
行っても雷のおっさんが子どもを容赦なくいたぶっている姿しか見れないだろうし
さーてと…寝るか
翌日
『……う~…ん…
よく寝た……』
やっぱり魔力を使い過ぎてたか……
まあ、昔よりかは魔力は増えてるけど……
さてと、結果を聞きに行くか
XANXUS兄様の部屋前
『起きてるかな……』
コンコンコン
『兄様、おはようございます
リナです』
「…………」
反応なしか……
まあ、いつもそうだし……
『開けますよ』
ガチャ……
『兄様?』
「……リナ…か……」
『おはようございます』
「ああ
……結果を聞きに来たんだろ」
『うん』
「オレたちの勝ちだ
ついでに大空のリングも手に入れた」
『!
大空って……はやくないですか?』
「沢田綱吉が雷のガキの為にルール違反をしてな」
『なるほど……だから大空のリングは兄様に……
では、もう争奪戦は……』
「安心しろ
争奪戦は続けるようにチェルベッロには言ってる
それに、虹は必ず戦わないといけないからな……
必ず奪え」
『さすが兄様
リングは絶対奪いますよ
相手を殺してでも』
「さすがオレの妹だ
期待している」
『はい
で……次の対戦カードは?』
「嵐だ」
『嵐……ベルフェゴールですね』
「ああ
お前、今日は見に行くだろ?」
『もちろん
そろそろ虹戦が来てもいいころだし、2日連続で行かないのはどうかと思うしね……
兄様は?』
「オレは休む
見に行かなくてもわかるからな」
『そう……
じゃあ結果は帰ってから教えますね
起きててくださいよ』
「ああ」
『それじゃあ私はごはん食べてきますね』
「ああ」
『じゃ、また』
ガチャン……
『兄様……』
あの顔、とてもうれしそうだった
よっぽど昨日の雷戦が楽しかったのだろう
くそ…見に行けばよかった……
沢田……兄様に何を見せたんだ……?
深夜
『今日は室内なんだ……』
「今日は姫が見に来たんだ」
『だから…姫って呼ぶの止めてよ
ベルフェゴール』
「えー……いやだね
だってオレ、王子だし
それにオレのことはベルって呼べよ」
『……はぁ…
言っても無駄か……
じゃあもう好きに呼びなよ…ベル……』
「ししっ
サンキュー、姫」
「リナ」
『なに?
マーモン』
「君は昨日何してたんだい?」
『えっとね……製作』
「製作?」
『虹戦にふさわしい物を作ってたんだ~』
「へぇ……
ということは、魔女に関係するものか……」
『そ
虹戦にデビューするからそれまでお楽しみに~』
「見せてくれないのかい?」
『うん
だって室内向きじゃないし』
「へぇ……
じゃあ当日楽しみにしてるよ」
『うん
あ、そろそろ時間だね』
時計の針はもうすぐ11時をさす
シュルルルル
ドガァン
『!
…時計、壊しやがった……』
「おまたせしました、10代目!!
獄寺隼人、いけます」
うわぁ……バトル系にありがちな登場のしかた……
とくにイケメンや主人公が許されるやつ……
どの次元でもあるんだな……
「約束の時間に間に合いましたので、勝負の参加を認めます」
「それでは戦闘のフィールドの説明に移りますが、その前に
ケガのため我々の一名が交代となりましたので報告させていただきます」
「よろしく」
『へぇ……
あの人やられたんだ……』
「リナ、見分けがつくのかい?」
『完全じゃないよ
でも、晴戦のチェルベッロと嵐戦で代わったチェルベッロの雰囲気は微妙に違うからさ……
そのチェルベッロのケガって兄様の仕業だろ?』
「よく…わかったね……」
『伊達に兄妹はしてないよ
今朝の兄様の様子と今のチェルベッロの発言でわかっただけ』
「……さすがボスの妹様……」
「今宵のフィールドは校舎の三階全てです
もちろんこの棟とつながる東棟も含まれ、廊下だけでなくこの階にある全ての教室を含みます
ただし……」
ガタガタガタ…
バリーーンッ!
チェルベッロと沢田達の間にある教室の窓や扉が吹き飛び、強風と共に机やイスが廊下を越えて外へ飛ばされた
『うへぇ…すっげぇ風』
「フィールドのあらゆる場所にこのようなハリケーンタービンが仕掛けてあります」
「ハリケーンタービンには吹き出し口が4つあり、四方向にランダムに超強力な突風を発生させる嵐の装置です」
「そして、今回は、勝負に時間制限をもうけます
試合開始から15分後にどちらかが嵐のリングを完成し所持しなければ、ハリケーンタービンに仕掛けられた時限爆弾が順次爆発し、この階を全壊にします」
今回の嵐戦は容赦がないな……
これはもしかしたら虹戦前に死人が出るかもな……
それに妨害やサポートが出来ないように観覧席には赤外線がつけられてるし……
かなり徹底してる
『ベル、さっさと終わらせてね』
「ししっりょーかい」
「それでは嵐のリング
ベルフェゴール
「
ドン
導火線が短いダイナマイトを使用したようだ
まあそれで負けるベルではない
なぜなら…ベルは天才だから
次の攻撃がしやすいようにタネを戦う前から仕掛けているのだから…
時間が経つにつれて獄寺はベルのナイフ技で傷だらけになっていった
ベルは未だに無傷
ベルの戦いを見て少しだけ思い出した……
初代が決めた…守護者の使命
“ファミリーを襲う逆境を自らの肉体で砕き明るく照らす日輪となる”晴の守護者
“雷撃となるだけでなくファミリーのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針となる”雷の守護者
“常に攻撃の核となり休むことのない
晴と雷は体現できていたのだろうか……
いや…出来ているからリングを持つ人間が決まっていたのだろう
じゃあ……私は?
私のボンゴレでの虹の使命は?
わからない……
思い出せない……
「リナ」
『!』
「ベルの本気が始まるよ」
『え……?』
「君が見てないうちに相手がベルに攻撃を当てたんだよ」
『え…?
あ……考え事してたから見逃してた…
ってことは…』
「ああ……
始まった」
モニターに映るベルフェゴールは自分の血に興奮して笑っている
彼を知らない人間が今の彼を見たら真っ先に頭のヤバい人間として認識するだろう
私も彼の奇行の理由を知るまではヤバいやつとして認識していた
その異名がついたのはヴァリアーに入隊する前
彼の容姿と戦い方からそうついた
彼が自分の血を見て興奮するのは、その血を分けた兄の姿を見るため
そして、兄をナイフでめった刺しにして殺した時に得た最高の快感を思い出すため
それが彼の奇行の理由
彼は自分の血を見ない限り、奇行をしない……
ただ任務の度にご当地の殺し屋を始末しているだけの殺し屋
この社会ではまだヤバい奴ではない
本当にヤバいのは私を含めた8人を
さて、話を戻そう
ベルがキレて戦いが激しくなり、獄寺は覚悟を決めたのか図書室に入った
ハリケーンタービンの爆破まであと5分
図書室での傷だらけのバトル
図書室はあっという間にベルフェゴールの武器……ワイヤーが張り巡らされた
そして、獄寺はそのワイヤーに捕まり身動きが取れなくなった
「しししっ…
おっしまーい」
「………お前がな…」
「?」
ジジジジ…
『…!
へぇ…やるじゃん……』
獄寺の足元には導火線のように広がったダイナマイトの火薬とライターの火
不自然さがないように上手く火薬をこぼし、不自然さがないようにライターをその上に落としたようだ
ジジジジ……
ドガガガガン
「たわんだ糸じゃ切れねーぜ
そして、このボムの行き先は……」
ドシュ
「てめーのワイヤーに案内してもらうぜ!!」
ベルのワイヤーに取り付けられたボム
ベルからしたら避けることが出来ない
「これが嵐の守護者の怒濤の攻めだぜ」
ドガガガンッ!
「これでダメ押しだぜ!!」
ドシュッ!
獄寺から放たれたのは放物線を描かない直進するボム
『へぇ…
火薬も変えてるんだ……』
ドガカガガッ
「………バカな………」
「これだけ撃ち込まれればさしものベルも……」
「堕ちたな」
『あーあ……
期待してたのに……』
私は倒れたベルにも聞こえるようにそう呟いた
「終わったぜ」
「いいえ
完成した嵐のリングを所持するまで勝利とは認められません」
「2つのリングを手にし、嵐のリングを完成させて下さい」
「けっ
めんどくせー」
ハリケーンタービンの爆破まであと3分
『ベル
さっさと起きて終わらせなよ
君、王子なんでしょ?
まさか……このまま負けるつもり?』
「はぁ……ナイフヤローはのびちまってんだ
見りゃわかるだろ?
オレの勝ちだ」
獄寺はスピーカーから聞こえる私の声に答える
『君……バカだね
油断してると痛い目をみるよ?
ベル、これで最後だから……
負けたくないなら起きろ』
「けっ……どっからどう見てものびてんのに……
……ったく
バカ面しやがって……
天才が笑わすぜ」
ベルの側に屈む獄寺
「てめーには訂正させたかったぜ
10代目への侮辱の言葉を…」
チャリ……
「あ゛…」
ガシッ
「はあ゛…」
「!!」
『そう…それでいい』
意識を取り戻したベルは異常にリングに執着し、何をされても獄寺のリングから手を離さない
「間もなく、約束の時間です」
ピーピー
ドガガンッ!
「!?」
「お」
『始まった』
「お話しした通り、勝負開始から15分経過しましたので、ハリケーン・タービンの爆破が順次開始されました」
「図書室の推定爆破時刻はおよそ1分後です
なお観覧席には爆破は及びません」
チェルベッロの説明中もベルと獄寺はリングの取り合いをしていた
沢田側は獄寺の命を助けることを優先し、獄寺にリングをあきらめて戻ることを伝える
だが獄寺は『10代目の右腕の名がすたる!』と言って逃げるのを拒否した
「ふざけるな!!
何の為に戦ってると思ってるんだよ!!」
沢田が叫んだ
死ぬな、と……
死んだら意味がない、と……
ピーッ
ドガァーン!
図書室のハリケーン・タービンが爆発した
この場にいる誰もが二人の生存は絶望的だと思った
だが、二人は生きていた……
「ししし……
リング……
アイム・ウィナー……!」
『強運だね、ベルは……』
ボロボロだけど……
『帰るよ、ベル』
「……」
『気絶したか……
モスカ、お願いしていい?』
「シュコー……」
モスカはそう返事をして気絶したベルを小脇に抱えた
「嵐のリングはベルフェゴールのものとなりましたので、この勝負の勝者はベルフェゴールとします」
「う゛お゛ぉい
笑える結末だったなぁ
これでいよいよ貴様らの命は風前の灯だぁ」
「くっ」
「それに未だに君達の霧と雲のリング保持者は現れないじゃないか
出場者がいなくて不戦勝なんてオチじゃないだろうな」
「!」
『あーそういえばまだ見てないね
彼らの霧と雲……』
「それでは、次の対戦カードを発表します」
『早く来ないかな……虹戦』
「どーすんだよ、リボーン!
霧か雲の対決だったら……」
「心配すんな
着々と揃ってきてるぞ」
「明晩の勝負は……」
「「雨の守護者の勝負です」」
『ちっ……雨か……
スクアーロ、頼んだよ』
「ああ」
『んじゃ私は先に帰るから
スクアーロは挨拶して帰るんでしょ?』
「ああ、よくわかってるじゃねぇか……」
『早く終わらせて帰ってきてね
んじゃ、お先に……』
タンッ
私は割れた窓から飛び降りた
着地?
猫モドキに変身したからへっちゃらだよ
さっさとアジトに帰って兄様に報告しないとね
アジトに帰って私はベルの戦いを兄様に報告して部屋に戻った
やることはただ1つ
武器の整備
いつでも戦えるようにしておかないとね…