幼少期編
夢小説設定
この小説の夢小説設定こちらの夢小説は主人公が女の子です
名前の記入がなければデフォルト名前になります
申し訳ありませんが、苗字はデフォルト固定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
フーシャ村
小さな農村地帯
私の第2の故郷
私の故郷はゴア王国の中心部にあるけどほとんど記憶にない
私の育ての親はガープに山賊のダダン一家、フーシャ村のみんな
いろんな人に支えられてる
でも、私にはガープしか知らない秘密がある
それは私が能力者であること
それも激レアの能力者であること
能力者であることを隠すため、ガープからもらった海楼石のブレスレットをつけている
最近までは本当の両親からもらったサファイアのペンダントをつけてたけどいろんな意味で目立つから今はチョーカーにして身に付けている
毎日が楽しい
でも、たまに物足りなくなる
ガープに頼んでも「おまえは女の子だから…」と言って相手にしてくれない
村の男子に頼んでも「ガープさんの孫だから…」と言って相手にしてくれない
ガープの孫じゃねーし!
そもそも、ガープとは知り合いなだけだし!
唯一相手をしてくれるのは、私の育ての親であるダダンの家にいる悪ガキのエースとよく遊びにくる同じく悪ガキのサボ、ガープの本当の孫ルフィだけだ
こいつらは私が女であっても相手をしてくれる
でも楽しくない…
エースと喧嘩してもたった数分で仲直り
サボとは探検…もう探検は飽きた…
ルフィは弱いし泣き虫だから楽しめない
でも、最近になって楽しいことが出来た
それは…
『シャンクスー!!』
海賊、赤髪のシャンクスがこの村に来たこと
私の声が届いたのか、走ってくるシャンクス
「よっ!
エル~さみしくなかったか?」
シャンクスはわしゃわしゃと私の頭を撫でる
やめろっ!
髪がボサボサになるっ!
『全然っ!
たったの2日じゃん
寂しくなんかなかったよ~』
「そっかそっか!」
シャンクスは頭を撫でるのやめ、私を抱っこする
やめろっ!
恥ずかしいっ!!
『ねぇ、シャンクス?』
「なんだ?」
『2日間の航海で収穫あった?』
「あったぞ
面白いのを見つけた
マキノさんの所に行ったら見せてやる」
『本当!?』
「ああ!」
シャンクスはいたずらっ子みたいに笑う
「お頭はエルちゃんにメロメロっすねー」
『あっ!みんな!!』
「よっ!エルちゃん
今帰ったぜ?」
『おかえりなさい!!』
「お前ら…来るの遅かったな?
何かあったのか?」
シャンクスは私を肩車しながらいう
マジでやめろっ!
恥ずかしいって!!
「お頭が早いだけですよー
港に着き次第すぐに降りたのはお頭だけっすよー?」
『シャンクス…寂しかったの…?』
私は小さい声でシャンクスに聞く
「なっ!?
そんな分けないだろ!!」
「お頭…隠さなくてもいいじゃないっすか~」
「な、何を!」
『あるんだ~』
寂しかったの丸わかりだわ
「だから、ないって!
大人をからかうんじゃないっ!」
『はーい』
いいことを聞いた♪
「ところで、ルフィは?」
『さあ?
まだ寝てるんじゃない?
だってまだ朝早いし…
ルフィは早起き出来ないから…』
「まあそうだな
マキノさんは?」
『もう起きてお店の準備してる
お酒も沢山用意してると思うよ?』
シャンクスが帰ってくるってのが分かってかなりの酒を取り寄せていたから…
「そうか!
だったら朝から飲むか!!」
「いいっすね!!」
「エルも参加な!」
『えー…
昼から予定があるのに…』
「大丈夫!
昼までには帰すからさ!
なっ?いいだろ?」
『…わかった…』
「よっしゃっ!
エルの参加も決まった!お前ら、走ってマキノさんの店に行くぞ!」
「「「おーーーー!!!!」」」
『……子どもかっ』
エルのツッコミはシャンクス達の声でかきけされた
マキノさんのお店
シャンクス達が来てから毎日がどんちゃん騒ぎになった
村のみんなは優しいシャンクス達の雰囲気に当てられて笑顔や笑いが絶えない
「お頭~
早くエルちゃんをおろしたらどうっすか?」
『シャンクス~
おーろーしーてー!』
いまさらだがまだ私はシャンクスに捕まってる
ちなみに今はシャンクスの膝の上
かなり恥ずかしい
ルフィに見られたらかなりヤバイ
ルフィはシャンクスにあこがれてるから、シャンクスに近い私に嫉妬するだろう
だから早く離れたい
「えー…まだいいじゃねーかよ…」
『やだ
シャンクスお酒くさい
マキノさん、助けてー』
「ふふっ
シャンクスさん、もう離してあげてくださいな?
離したってエルちゃんは逃げませんよ」
『ソーダソーダ!
あ、マキノさん、ソーダちょうだい♪』
「はーい
ね?エルちゃんもいってるでしょ?」
「……わかった」
シャンクスはやっと私を解放してくれた
私はシャンクスの隣に座る
何故かって?
シャンクス、寂しそうにしてるからさ
「はい、ソーダ
氷多めにしてるからね」
『ありがとう!
シャンクス、乾杯♪』
「あ、おう!
乾杯!」
カツンッとグラスと木樽ジョッキをあてる
『ねえ、シャンクス…?』
「ん?」
『今度の航海、連れていってくれないかな?』
「ん?急にどうした?」
『自分の力を試したくなった……っていったら笑う?』
「……いや……
でも、お前を航海にはつれては行けない」
『女だから?』
「それもあるが……
お前はまだ子どもだ
航海には危険が付き物だ
だからダメだ」
『……これでも?』
私は右手につけてある海楼石のブレスレットを見せる
「ん?
これ……海楼石じゃねーか!
なんでお前が……?」
『私の秘密……』
「?」
『知りたい?』
私はソーダを飲み干してシャンクスをみる
「……ああ
マキノさん、あいつらの飲み代ここに置いとくな」
『マキノさん、ソーダ代ここに置いとくね~
ごちそうさま~』
「あら?
どこかに行くの?」
『うん!
シャンクスとデートしてくるw』
「そう」
「よっ!ロリコンお頭!!」
「誰がロリコンだ!!
お前ら、飲み代はオレが払ってやるがロリコンっていったやつ覚えとけよ!」
「エルちゃん、お頭になにかされたら大きな声で助けを呼べよ~
オレらが助けにいくからな~!」
『わかった~!
それじゃあ行ってきまーす!』
「行ってらっしゃーい!」
私はシャンクスと手を繋いでお店を出た
恥ずかしいけど我慢だ!
『ねえ、シャンクス…』
「ん?」
『見せたいものがあるんだ
だからシャンクスの船に乗ってもいい?』
「オレの船ってことは村の人達には見られたくないものなんだな?」
『うん、そう
私、能力者だから……』
「それで海楼石のブレスレットってわけか……」
『うん
ある人がね…海楼石は能力者の力を抑える力があるって教えてくれてさ……
覚えてないけど、1歳の時からずっとつけてる……
シャンクス、村の人には内緒だよ?』
「わかった
エル……」
『なぁに?』
「走るからオレの肩に乗れ
肩車だ」
『え゛っ!?』
「拒否は無しだ
早く乗れ」
シャンクスは乗りやすいように座り込む
『…わかった』
私はゆっくりシャンクスの肩に乗る
「うわっめっちゃ軽いな、お前…」
『仕方ないじゃん、まだ子どもだよ?』
「それもそうだな
しっかり捕まれよ?」
『うん』
「よっ!」
シャンクスはゆっくり立ち上がる
「んじゃ走るぞ」
『いいよー』
シャンクスは私の返事を聞いて走った
感想
速い!高い!怖い!!
「よし、ついたぞ!」
『うはっ!
おっきー!!』
目の前には真っ赤な海賊船
船頭には赤い龍
「かっこいいだろ?
これで世界を航海してるんだ」
『へぇ~!
ルフィがシャンクスを気に入ってるのがわかる気がする』
「まあな
ルフィは海賊になるって毎回いってるもんな」
私とシャンクスはルフィについて話しながら船に乗る
「ようこそ、赤髪海賊団の船へ
お前がこの島で最初に乗せた人間だ」
『やった!』
「よし、ここなら村人には見られないだろ
お前の能力見せてみろ」
『わかった
んじゃ降ろして?』
「はいよ」
シャンクスは降りやすいようにしゃがんでくれた
『ありがとう
んじゃこれ、持ってて』
私はシャンクスに海楼石のブレスレットを渡す
「はいよ」
はあ……能力を使うのっていつ以来だろ……
海楼石がないだけでこんなに身体が軽いとは……
『んじゃ、いくねー!』
私は大きく深呼吸をした
『せいやっ!』
ボボッ!!
全身に朱色の炎をまとう
今更ながら全然熱くない
両腕は鳥の翼に変わり、腰には炎でできた鳥の尾ができる
ちなみに翼は七色でかなり綺麗
能力者状態だとあらゆる攻撃は効かない
唯一効くのはガープの“愛ある拳”と言う名の強烈な拳骨のみ(今のところ)
海楼石のブレスレットをつけると非能力者になるため、あらゆる攻撃が有効になる
『これが私の悪魔の実の能力
空も飛べるよー』
「……」
『シャンクス?』
あれ?
反応がない……
驚いたのかな?
「…か……やろ…」
『え?』
「バカヤロー!」
『!!
シャンクス…怒ってる?』
「当たり前だ!
悪魔の実はな…食った瞬間から海に嫌われて一生カナヅチになるんだぞ!」
『知ってるよ?
カナヅチになること
海や川、池、プール、お風呂とか水がたまってる場所に体の一部が触れたら能力が使えなくなること…
この10年で体験してるから…
でも私、泳げるよ?』
「え…?」
あ、今の顔面白い(笑)
鳩が豆鉄砲を食らったような顔してる(笑)
『言ったじゃん
小さいときからずっと海楼石のブレスレットをつけてたって
それを10年続けてたら身体が慣れて、溺れなくなったよ?
今は海の浅瀬で泳ぎの練習中』
「まじか…」
『うん』
「ならいいや…いや、いいわけないか…
ところで、お前が食べた実は何て名前だったんだ?」
『うーーーーんと…トリトリの実だったかな?』
あー…詳しく聞けばよかったよ…
「トリトリの実か…
飛行能力があるってことはレア種か?」
『あ、写真なら持ってるよ?
私の1歳の誕生日のやつだけど、悪魔の実と一緒に撮ってたから…』
私の両親マジでGJ!
「見せてみろ」
『はいよー
えっと写真はー…』
私は獣化を解いて写真を探す
『あったあった』
私はポケットから1枚の写真を取り出す
『シャンクス、これだよ~』
私はシャンクスに写真を手渡す
「どれどれ…?」
シャンクスはじっくりと写真を見つめる
「えっ…!?
ちょっ…これ…」
『どしたの?』
「エル…ちょっと待ってろ…」
『あ、うん…』
シャンクスは私に写真を渡して船内に入った
『…暇だな…
あ、海楼石のブレスレット…
ま、いっか!久々に飛んでみよっと』
私は写真をポケットに入れ、獣化する
『よっ!!』
バサッ
私は翼を力強く動かして宙に浮く
『よし、目指すはシャンクスの海賊旗!!』
私は軽く羽ばたいて上を目指す
『うはっ!
村が見渡せる!
あ、山も!!』
上に行くにつれて景色が変わる
フーシャ村に山賊ダダン一家の家がある山、貴族が住む地域…
いろんなものが見える
『よし、ゴール!
案外飛べるじゃん♪』
前までは2mまでしか飛べなかったのに…
かなり余裕だった
『さてと…降りるか…』
私は翼を閉じて垂直降下する
いや、落下といった方が正しいな
『あー…風が気持ちいい…』
え?
何呑気に言ってるのって?
受け身しなくていいのかって?
大丈夫、大丈夫
甲板まであと2m
『よっ』
バサバサッ
私は軽く羽ばたいてゆっくり着地する
ね?
大丈夫だったでしょ?
「エル!」
『あ、シャンクス!』
シャンクスが船内から出てきた
手には分厚い図鑑と電伝虫
『電伝虫…誰か来るの?』
「ああ、仲間を呼んだ
お前の能力を知ってもらうためにな」
『え……話した、の…?』
「いや、まだ話してない
あいつらには次の航海について話すから船に来いって伝えただけだ」
『そっか…
ところで、その分厚い図鑑は何?』
「あ、これか?
これは悪魔の実図鑑だ
色んな種類の悪魔の実が載ってある」
『ふーん…
見せて?』
「いいぞ」
私はシャンクスから図鑑を受けとり、読み始める
『超人系、自然系、動物系…?
なにそれ、美味しいの?』
「なわけあるか!
それは悪魔の実の三系統だ
ちなみに動物系には幻獣種や古代種がある」
『へー…
シャンクスは詳しいね』
「だてに長い間海賊はしてーよ」
『だよね
見てて思ったけど、悪魔の実って見た目不味そうなんだね』
「そうだな
まあ食うやつはよっぽどの変わり者か力が欲しい者、もしくはお前みたいに事故のどれかだな」
『アハハ…』
乾いた笑いしかでない…( ̄▽ ̄;)
『でもさ、聞いた話だけど、私が食べた時は笑顔で食べてたらしくて、あとから食べた両親は食えたもんじゃなかったんだって
これって偶然かな?』
「そうかもな…
でも、もしかしたら不味くない悪魔の実があるかも知れねーな
ま、オレは食う気はないけどな」
『そっか
でもさ、私の食べた悪魔の実って何て名前なのかな?』
「たぶんこれだろ」
シャンクスは悪魔の実図鑑のページをめくり、ある場所で止める
『えっと…“動物系悪魔の実”…?
シャンクス~、これなんて読むの?』
私はそのとなりに書いてある文字を指さす
「ああ、これか…
“動物系悪魔の実、幻獣種トリトリの実モデル朱雀”って読むんだ」
『幻獣種…朱雀…』
「かなりのレア種だな
それと同じで“モデルフェニックス”ってのもあるらしい
まあ、獣化したときお前は朱、フェニックスは青の炎を出してるらしいからすぐわかるだろ」
『フェニックス…不死鳥、か…
見てみたいな…』
どんな人がどんな翼を持ってるんだろ…
「いつか見れるさ
海賊になったらな?」
『マジで!?』
私はシャンクスを見る
「ああ
海賊は海を旅するからな
航海中に遭遇するかもしれない」
『えっ!?
だったらなる!!
フェニックスの能力者に会いたい!』
私はシャンクスにしがみつく
「おいおい、簡単に決めるなよな?
海賊ってのは強くないとなれないんだぜ?
あと、名前が上がれば上がるほど命を狙われるし、人からは嫌われ、世界政府やら海軍やらに追いかけられるんだぞ?」
海軍…
ああ、ガープがよく言ってたあれか…
『知ってるよ
賞金首になるってやつだよね?
でもさ、見方を変えれば自分の存在が色んな人に知ってもらえるってことだよね?』
「まあそうなるな
でも、何でそう考えるんだ?」
『え?
それは、いなくなった両親に生きてるよって伝えるためだよ』
「いなくなった?」
『うん
私が小さいときに突然いなくなったんだ
あ、私の両親は、私に悪魔の実を食わせた張本人で、写真を撮ってくれた人だよ』
「何かあったのか?」
『さあ?
そこはよくわかんない
拉致されたのか、殺されたのか、夜逃げしたのか…
上の情報は下に来ないから…』
「上?」
『あ…シャンクスは知らなかったね…
この島はね…王様と貴族が住んでる区域とそれらから見捨てられた人達が住んでる区域があるんだ
んで、その区域を分けるように巨大な壁があるんだ…』
「マジか…」
『私が知ったのはつい最近
偶然ガレキがおいてある場所についた時に壁の存在を知ったんだ』
「何で壁があるんだ…?」
『…世界貴族って知ってる?』
「当たり前だろ?」
『それだよ
世界貴族のため
この島は変なんだよ
貴族に能力者はあり得ないって教えられてるし、壁の外の人間は屑だって教えられてる…』
「何でそれがわかるんだ?」
『だって私…』
私は首にあるチョーカーに手を当てる
『貴族の子どもだったから』
「貴族!?
……マジで…?」
うわぁ…かなり疑ってる~w
『マジで
まあ貴族っていっても位的には中の下だったらしいけどね?』
「マジか…
お前、お嬢様だったのか…」
『うん
でも、お嬢様だったのは赤ちゃんの時だけだったから今は関係ないけどね』
今は自由だからね!
「まあそうだな…
貴族だったのを知ってる人間は?」
『えっと…シャンクスを入れて二人』
「そうか…
そいつはいつ知ったんだ?」
『えっと、私が赤ちゃんの時だよ
両親の知り合いだったから』
「そうか…」
『シャンクス、この事はみんなに内緒ね?』
私は内緒のポーズをする
「ああ、内「何が内緒だって?」…お前ら…」
船に乗ってきたのは赤髪海賊団のクルーの皆さん
『あ、みんな!!』
「よっ!」
「お頭、エルちゃんを連れていくって決めたんすか?」
「あ、それは…」
「まだなんすね」
「まあな…
よし、お前ら!
今からエルの話をする!
エル、いいか?」
『いいよ』
「よし、エルの了承も貰ったし…お前ら、聞いて驚くなよ…?」
「なんすか?」
「エルはな…?」
「エルちゃんがなんすか?」
「勿体ぶらないでいってくださいよ!」
シャンクスの無駄なタメに周りがざわつく
「実はな…?」
「実は?」
「エルは『タメが長いっ!!![ベシッ]』いっ!!!」
私はシャンクスの腰を思いっきり叩いた
『シャンクス、無駄なタメが長いから私から話す!!』
赤髪海賊団のみんなにも暴露しよう
みんなは優しいから…
私を嫌ったりしないよね…?
「エル…今のは効いた…」
「エルちゃんが話してくれるのか?」
「お頭が言いたかったのはなんなんだ?
教えてくれ」
『いいよ
みんなに話したいのは二つ
聞いて驚かないでね?』
「ああ
でも、場合によっては驚くけどな?」
『ありがとう
えっと、私は…この島の中心地にある貴族だけが住む地区で産まれた、元貴族です!
んで、悪魔の実の能力者です!』
あ…今さらだけどめっちゃ不安…
大丈夫…だよね…?
「「「えーーーーーーーー!!?!!?!?」」」
うわっめっちゃ驚いてる…( ̄▽ ̄;)
「エルちゃん、今の話…本当か…?」
話しかけてきたのは副船長のベン・ベックマン
久々に声を聞いたような気がする…
『あ、ベンさん…
本当だよ?
元貴族ってのは今ここで証明できないけど、能力者ってことは証明できるよ』
「そうか…」
『見たい?』
「いや…」
『ふーん…
あ、でもこれだけ教えとくね…
私が食べた悪魔の実は、“動物系幻獣種トリトリの実モデル朱雀”だよ』
「幻獣種だと!?
激レアじゃねーか!」
『まあそうらしいね』
「こんなところに激レアの悪魔の実を食べた人間がいたとはな…」
ベンはじっと私を見る
『……そんなに見られたら恥ずかしいよ……』
「あ、わりぃ……」
ベンはそういって後ろを向いた
「エル」
『シャンクス!
どしたの?』
「お前の能力がみたいというヤツらがでて来てな……」
『あー……
うん、いいよ』
「悪いな…」
『別に…?
減るものじゃないし…』
「ブレスレットはあとで渡すな?」
『了解
んじゃ、今からやるってことをみんなに伝えて?』
「ああ、わかった」
シャンクスはそういって人混みのなかに消え、1分以内で戻ってきた
『えっと…
んじゃ今から始めまーす!
このことはフーシャ村のみんなには伝えないでくださいねー!』
「伝えたヤツはエルの近くに行くこと禁止なー!」
シャンクスの言葉にブーイングの嵐だったのはスルーしとこう…
『んじゃ、エルっ!いっきまーーーすっ!!!』
バサッ
私は能力を開放し人獣化する
『どう?
これが私の能力だよー
キレーでしょ?』
私は羽ばたきながらクルリと宙返りを一回する
「「「「すっげー可愛いっ!!!」」」」
『へ?』
「いや、マジで可愛いっ!
ナイスチョイスっ!!」
「トリトリの実にこんな可愛いくてキレイな種類があるなんてな!
オレ、海賊しててよかったわ~」
「オレもだ
なあ、その能力の名前を教えてくれよ」
『いいよー
これもフーシャ村の人たちには内緒ねー』
「おうよ」
『えっと、“動物系幻獣種トリトリ実モデル朱雀”だよ』
「げ、幻獣種!!??!?」
「マジかよ!
激レアじゃん!!」
「オレ、拝んどこ…」
「あ、オレも…」
わあー…拝まれてるよ~( ̄▽ ̄;)
ご利益とかないよ?
「おい、お前ら…
エルが困ってるからやめろ」
「お頭…」
『シャンクス、ありがとう…』
「ああ
んじゃブレスレット返すな」
『あ、ちょっと待ってね』
私は人獣化を解く
『ありがとう』
私はシャンクスからブレスレットを受け取り左手に着ける
『あー……落ち着くわ~』
「安心感か?」
『まあそんなとこ
あ、そうだ!
ねえ、シャンクス!』
「なんだ?」
『秘密を教えたんだから、次の航海連れてって!!』
「え……」
『ねえ、連れてって!!』
「……うーん……」
『ねーえー!!』
「……わかった」
『やっ「でも!!」ん?』
「お前は女の子だ
だから航海中はボディガードをつける
いいな?」
『いや、ボディガードはいらないよ?
自分の身は自分で守るように(ガープによって)鍛えられてるし……』
「拒否は認めない」
うわっすっげー目力
『……わかった
誰つけるの?』
出来れば若い人がいいな……
あとタバコ吸わない人
「そうだな……
まあ今は内緒だ
航海まで楽しみにしとけ」
『ケチ』
「誉め言葉として受け取っとくよ」
『いや、誉めてないし…』
「さてと…
お前ら、よく聞け!!」
『あ、話を変えたしw』
「次の航海にエルを連れていくことにした
出発は3日後の昼!
航海中はエルにボディガードをつけるが、誰にするかはまた明日連絡する!
それまでは自由行動!
オレからは以上だ!!」
『えっと、しばらくお世話になります(ニコッ』
私はお辞儀をして今できる最高の笑顔をする
さてと、航海の準備をしないとね