マギ
夢小説設定
この小説の夢小説設定こちらの夢小説の主人公は男の子です。
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「おまわりさんたち、もう見えないね!」
『てか、【迷宮】近っ!!』
「あたりまえだろ!
あ、おい!見ろっアラジン、カイ、【迷宮】の入り口だ!!」
『おっほ!スッゲーな!!
アレが迷宮の聖門かぁ………』
※迷宮の聖門
各迷宮に必ず一つだけある入り口の門
半円柱形のゲートに黄金色に発光する薄い粘膜のようなものが張ってある
ちなみにオレはそれを前回は見てない
「ああ
あの膜に指一本でも触れたが最後、挑戦者は強制的に迷宮の中に引きずり込まれちまう!!そして、ほとんどの者は帰ってこれねぇ…!!
まさに“死への入り口”なんだ…!!」
『へぇ…そうなんだ〜』
生きて帰ってきたやつ、ここにいるけどな
「ああ…
ど、どれ………ちょっと様子を見………『!!あ、アラジン!止まれ!』…え?」
ドフッ
「!!」
ベチャッ
『あ…( ̄▽ ̄;)』
「アッ( ̄▽ ̄;)」
ズブブッ
「あーーーーーーーっっ!!!」
吸い込まれた…
『よし、いくか』
ピトッ
ズブブッ
右腕が膜に引きずり込まれた
それからは早かった
一瞬で全身が迷宮に引きずり込まれた
カッ
一瞬の光
目を開けるとそこにはライズの時にも見た景色が広がっていた
いつ見ても綺麗だな…
それにどこか懐かしい………
………何も見えない………
………何も感じない………
息も出来ない………
!?
息!?
苦しい…っ
空気!!!
『ガボガボッ
ぷはっっ!!
はあっ!!』
オレの体は酸素を求めてる
それはわかってる
でも
『!!
げほっ!
げほげほっ………
はぁはぁ………』
呼吸が追い付かない
落ち着け………
落ち着くんだ、オレ………
『………………はぁぁぁ………』
よし、落ち着いた
まさかいきなり水攻めとは思わなかった………
アラジンたちはもう着いたんだろうか………
わからない
一旦服を乾かそう………
このままいたら風邪をひいちまう………
バシャバシャ………
『ここがアモンの迷宮………
スタート地点は同じ?
いや………違う………壁画がない…』
よく見れば壁は岩でゴツゴツしていて所々苔みたいなものが生えている
「あっ、おーい!」
『!!
アラジン!?』
「オレもいるぜ」
『アリババも!?
ってことはオレが最後か』
「だな
でも、お前早かったな
アラジンはオレが来る前から乾いてたけど、まだオレの服は濡れてるぜ?」
『時間差が出来たのか………』
「そうなるな
んでよ!お前もこっちにこい!
スッゲーものが見れるぜ!!」
『スッゲーもの?』
アリババとアラジンがオレの手を引っ張る
カッ
『まぶしっ』
オレはとっさに目を閉じる
それからゆっくりと目を開ける
『!!』
オレは目の前に広がる光景に息を飲んだ
「なっ?スッゲーだろ?」
『ああ!
これはオレの冒険心がくすぐられるぜ!』
「だろ!?
お前が来る前にアラジンにいったんだけど、さっきの泉がスタート地点だったんだ」
『スタート地点?』
「えっ!?お前も知らねーの!?」
『悪かったな』
「かの有名なシンドバッドの冒険書によると………」
※シンドバッドの冒険書
14年前に出現した迷宮を攻略した少年が書いた書物
迷宮について詳しく書かれている
〔迷宮の門をくぐると、光の柱を抜け、スタート地点へ飛ばされた。
正しい道を選び進むと、ゴールの宝物庫が待っている。
そこには、財宝と「ジンの金属器」が納めてある。
~「シンドバッドの冒険書」より〕
『へぇ~
んじゃ、オレたちが欲しいものを手に入れるには、ゴールを目指したらいいってことか』
「そういうことだ!」
「でも、入り口のような穴がたくさんありすぎて…どれを選べばいいのか………迷っちゃうね
ね、アリババくん、カイくん…」
『だn「いくぞアラジン、カイ!!この穴からだっ!!」ちょっ………』
「えぇーーーーーっ!?
そんな適当なの~!?」
「ヒャッフゥーーーーー!!」
アリババは近くにあった穴に入る
それもハイテンションで
『ちょっ!待てってアリババ!!』
オレははしゃぐアリババを走って追いかけた
アラジンはというと…
何か気になるような顔をしながら走ってきた
『アラジン、どうした?』
「あ………カイくん…
この先からなんだか嫌な予感がするんだ」
『嫌な予感.………?
あぁ…言われてみればこの先に何かありそうな気配がするな…』
ルフ達も危険だと伝えてくるし…
『なあ、アリババ』
「いやぁー、ついに来たーっ!ってカンジだよな
お宝手に入れて、あのオッサン驚かしてやろーぜっ!
なっ、アラジン、カイっ!」
『き、聞いてない…』
これは…確実に自分の世界に入ってるな…
「………」
むんずっ
▽アラジンはアリババの服の結び目を引っ張った
ドタンッ
ベシャッ
▽アリババは倒れた
顔面に10のダメージをおった
うわぁ………あれは絶対痛いわ………
ドンマイ、アリババ………
「何すんだよ!!」
起き上がったアリババは涙目をしていた
かなり痛かったのだろう………
「うーん…
なんかこの先は怖いから…
戻ってどの道を行くか、もう一度ちゃんと考えようよ!」
「何言ってんだよ!?
勇気出して進もうぜ
そうすればお宝にたどり着けるんだ!」
あ、鼻赤くなってる…w
「うん…
でも………
着く前に、死んじゃうよ?」
アラジン………それを真顔で言ったらヤバイって………
一瞬で場が凍りついたよ?
「アリババくん、言ってたじゃないか
ここは、10年誰も帰ってこられなかった“死の穴”だって………
危ないところだからなおさら、道がいっぱいあるなら、迷わなきゃいけないと思うんだ
僕らの夢を叶える大切な迷路だから、ね?
三人でいっしょに、考えようよ!」
「………!
そ…そうだよな~」
アラジンが一瞬神に見えた…
「んじゃ、一旦戻って考えるか!」
「そうだね!」
『まあ、三人よればなんたらって言うからな
考えようぜ!』
オレたちは穴がよく見える場所まで戻った
「にしても穴だらけだな~」
周りをみれば入口が沢山ある
「全部同じに見えるし…」
『見るだけで頭が痛くなるよ…』
「アリババく~ん、カイく~ん!」
『ん?』
オレとアリババはアラジンのいるところに向かう
『なに?
なんかあったの?』
「うん!
見ておくれよ!
この穴の隣の壁に、何か描いてあるんだよ」
アラジンの指差す壁を、じっとみる…
「あ!ほんとだっ!」
壁にはうっすら~と×印
『意味はわかんないけど他にもありそうだな!
探してみようぜ!』
「そうだな!」
「探してみよう!」
「あった!
こっちは◯印だよ!」
『こっちは△だ!』
「こっちは…何の印かわからん!」
『ぶはっ!なんだよ、それw』
「ほんとなんだって!見てみろよ!」
オレはアリババの隣に立つ
「ほらっ!」
指差す壁には‡牛と描かれた変な記号
『うわっ…意味がわかんねぇ…』
「だろ?
まだありそうだな…しらみ潰しに探していくか!」
『そうだな』
30分後…
オレたちは地面に寝転がった
「◯、×、×、◯…
多すぎてわけがわからないね~」
『もう…記号は見たくねぇ…』
「◯が多いから◯印が正解の道なんじゃあないかな?」
「んな単純なわけねーだろ!」
『単純だったら既に攻略されてるって…』
「うーん…どの記号が正解なんだろうね?
ウーゴくんわかる?」
『わかってても答えてくれないって!』
「え?なんでさ?」
『何でって…
ウーゴくんは首から上が出てこないだろ?
だからだよ!』
「そっか…」
『だから、オレたちで頑張って解こうぜ!』
「うん、そうだね!」
『アリババn「あー!!」
な、なに!?』
び、ビックリしたぁ…
「もしかして……」
『なんだよ…?』
「おい、おまえら
印のついてない穴を探してくれ…」
『印のない?』
「う、うん
いいよ?」
印のない穴ね…
よく思い付いたな……
「あったよ!
あの穴一つだけ印がなかったけど…?」
『答えがわかったのか?』
「ああ……」
ツカツカとアリババは印のない穴に向かって歩を進める
「……??」
アラジンはまだわかってないようだ
「アラジン、カイ
これが、正解の道だ!」
ばんっと岩肌をたたく
「ええっ!?
何も印がないのにどうしてだい?」
「ふふふ……それはな…」
『じらすなよ?』
「わかってるって
なぁ、ふたりとも
これらは印と言えども大きさも筆跡もバラッバラ……
つまり、人間が手で描いたもんだと俺は思うんだな…」
「う、うん
そうだね」
『言われてみればそうだな』
「そんで、これは誰が描いたもんだと思う?」
「うーん……
僕らより先に入った人じゃないかな?」
「そう!
この【迷宮】ができたのは10年も前!
その間、沢山の人間が俺たちより先にここへ来てるんだよ!
最初の奴なんかそりゃ迷っただろうぜ
なんせ、なんの印もないからな
俺みてーに、適当に穴を選ぶしかなかったはずだぜ…」
『ふむふむ……』
「だが、ここは【迷宮】
正しい道もハズレの道もある
おまえら、自分が選んだ道が、もし行き止まり立ったりしたら……どうする?」
「……うーん、戻ってくるよ
他の道を試してみたいし」
『オレもだな……』
「そう!!
きっと彼らもここまで引き返してきた!!
でもこんなに数が多くて似たような穴だ、何度も入り直したら、前にどの穴に入ったのか入ってねーのか、わけがわからなくなっちまうと思わねーか……?」
『言われてみれば……』
「そうか!!!
それで、もう入った穴に印を付けたんだね!?」
「その通り!!!」
「もうわかるな……?
ここの攻略者は通説で約一万人
そんな大勢が行き止まりね道に一つ一つ印を付けていったら……どうなる?」
『ハズレの道は全部印だらけになるな』
「うん!
でも、たった一つ…この穴だけ印がない…」
「つまり…つまりこの穴こそが……」
『「「正解の道ッッ!!!」」』
三人綺麗にハモった
「行くぞアラジン、カイー!!」
『ああ!』
「ヤッター!!」
ダッ
三人は正解の道へ入っていった
てくてくてくてく………
ペタペタペタペタ………
「いやー、結構進んだよなー
今のところ、罠らしきものはねーなー
やっぱりこの道で正解だったんだよ!
それにしてもここ、洞窟なのに明るいよな?何でだろ?」
『【迷宮植物】のせいじゃないか?
至るところに生えてるし』
「アリババくん、このコケだよ!
壁に生えてる黄色いコケがピカピカ光っているんだよ!」
「お~!
ホントだ~」
「キレイだね~」
アリババとアラジンはくいいるようにコケを見る
『おーい……ふたりとも置いてくぞーー』
「あ、わりい!」
「あ、まってー!!」
アラジンとアリババは名残惜しそうに走ってきた
「それにしても【迷宮】は発見がいっぱいだな」
「あ!」
『今度はなに?』
いまだにこの【迷宮】ではテンションがあがらない……
「アリババくん、カイくん、あのお部屋はもっと光っているよ!?」
アラジンの指差す先には光の溢れる穴がある
「おっ!?
覗いてみっか!?」
『面白そうだな!』
ピカッ………
『まぶしっ……』
「おお~~……」
アリババの声が気になりゆっくりと目を開ける
『!!
おお~!!』
「『な・な・なんじゃこりゃーー!!』」
周りをみれば七色に光り輝く楕円形の物体
これにはオレも興奮する
興奮しないやつはおかしい!
『な、なあ!
これ、以外と固いぞ!
それにいいにおいもする!!』
「きっと新種のすっごーくおいしい果物なんだよ!」
『いいや……
新種の鉱石だ!』
「いいやっ、この輝き!!
未知の宝石っていう線もありうるぜ!!
よし、俺が“レインボーオパール”と名付けよう!!」
「『キャーッ
カッコイイーーー!!』」
なんだこのテンションは……
スッゲー変だ……
「ウフフ
迷宮ってハラハラだけどみんなで進むとワクワクもあるね!
僕、二人と来れてよかったよ!」
『オレもだ!』
「なーに言ってんだよ
そりゃあどっちかっつーと……俺のセリフだぜ……」
『おっ!まだ小さいやつはっけーん!』
ペタペタ………
『ん?割れてる……?
なんでだ?』
まるでなにかが出てきたような……
「ギャアアーッ!!」
『どうした、アリババ!!
!!
で、出たぁぁぁぁぁ!!』
振り返るとそこにはアラジンを捕食するみどりの物体
かつてライズの迷宮にもいた物体
『キモいーーー!!
アリババ、早くアラジンをっ!
オレは…腰が抜けた……』
いきなりのホラーに腰が抜けてしまった……
ピシッ
『!!』
パリンッ
「オギャアアーー……」
「ホギャー……」
『ひっ!』
パリンッパリンッ
パリンッ
『ギャアアーッ!!
〈雷電〉!!』
0.1秒で杖を抜き、魔法を発動する
バリバリバリッ!
「ギャアアーッ!!」
アリの化物は断末魔を上げて消滅した
『アラジン、アリババ!
早く逃げよう!
このままじゃ全滅しちまう!』
「そうだな!」
「僕に捕まって、ふたりともっ!!」
アラジンは大きく空気を吸い込む
プピーーーーーッ!!
ずぅん
『ウーゴくん、またお世話になります!
アラジン、死ぬ気で走れ!』
「わかったよ!
ウーゴくん!!」
ダッ
ダダダ……
やっぱり速いな……
もうアリの化物も見えなくなった
「よかった……アリたちは追い付けねーみたいだぜ」
「ふぅ……じゃあ少しおやすみするね…」
「えっ?」
シュウーーーーー…ヘナヘナ
ベシャ
「なっ、なんだよ!
もっとその笛で逃げようぜ!」
「だめだよ、節約しなきゃ!
今日はもう二回目だし…
この笛でウーゴくんに出てきてもらうには…僕のお腹の中の力が必要なんだ!」
『魔力か…』
「なんか言ったか?」
『いや…』
「お腹すいたな~……」
「んなこと言ってっとうしろから……」
ドドド……
『!』
ズドドドドドド!!
『き、来たぁぁ!』
「「えぇええ!!?」」
『さっきよりキモさ倍増!!』
脚がマッチョ!
脚だけマッチョ!!
しかも速いな!!
「『か、囲まれたぁ!!』
なんだこいつらの脚はァァ!!?」
『どーみてもウーゴくんだよ!!
見て覚えたんじゃ…
って、何涙目になってんだよ、アリババ!!』
「なってねーよ!(グイッ
お前こそなってんじゃねーよ!!」
『だ、誰が!!
これは冷や汗だ!!』
オレはどさくさに紛れて涙を拭いた
「こんなワケわかんねぇやつにやられてたまるか!」
アリババはナイフを取りだし構える
「せあ!!」
スパンッ
バシャッ
アリババのナイフはアリの化物を真っ二つにした
「なんだこいつ、腐った杏子みてーにもろいぞ!」
『〈雷電〉!!』
バリバリバリ!!
『電気にも弱いぜ!』
モゾモゾ…
「「『?』」」
ドロドロドロッ
砕けた塊から再生した
「!?
何ぃ!?」
しかし、形がはっきりしておらずドロドロしている
※スライム
迷宮に生息する無形の軟体動物
自分より強い生物を見つけると、真似をすることによって戦う習性を持つ
攻撃されると形が変わる
「こ…こいつら虫じゃねーのか……
何度でも再生しやがるなら…二度と立てなくなるまで徹底的に粉々にしてやらぁ!!」
『立てなくなるまでじゃなくて再生ね
〈雷電〉』
アリババとオレは徹底的に化物を攻撃した
「ん!?」
異変に気付いたのはアリババ
『どうした?』
▽スライムが現れた
『ん?』
▽スライムが現れた
『なんか増えてねーか?』
▽スライムが現れた
▽スライムたちは集合を始めた…
『おいおい…これって…』
ドロッ…
ボコッ
ボコッ…
『ヤバイんじゃ…』
ムクッ
ムクムクムクッ
『ア…アハハハ…』
乾いた笑いしかでねー( ̄▽ ̄;)
ゴゴゴゴゴゴゴ
ドオオオオン…
▽キングなスライムになった!
「オギャアア…」
『め、目が…たくさん…』
ヤバイ…キモさがさらに倍増した…
「ウオォォォォーー!!」
ビリビリビリ
雄叫びで【迷宮】内の空気が激しく揺れる
ゴウッ
化物が腕を振り上げただけでものすごい風がおこる
これには耐えきれず三人ともバランスをくずす
ズバァァン
化物の一太刀で【迷宮】の床がバックリと割れた
「ひぃぃ…
冗談じゃねーよ…!!!」
『力がデタラメすぎるだろ!』
「……
三度目だけど…がんばろう、ウーゴくん!!」
ピーーーッ
ズモモモ
三回目のウーゴくん
戦いは凄まじい…
だが…アラジンが心配だ
多分あいつの魔力はもう限界のはずだ
人間誰しも魔力を持っている
でも、その量はバラバラだ
魔力を大量に持ってるやつ少ないやつ…
魔導師でも魔力に差が出る
多分こいつは少ない方だろう…
ウーゴくんを三回呼び出して顔色が悪い
『アラジン!もう無理すんな!!
あとはオレがy「大丈夫だよ……
絶対宝物庫までいくんだから…」
でも、お前!!』
「もう、“奥の手”を、使うっきゃないよね……!!」
『奥の手って…お前!!』
ヤバイ…あいつ、魔力を使いきっちまう!!
どうする?
どうするよ、オレ!!!
『アラジン、本当にやめろ!
ここはオレがやる!』
チャッ
『光と闇の精霊よ…
汝と汝の眷属に命ず…
我が魔力を糧にして、我が意思に大いなる力を与えよ!
出でよ、ライズ!!』
バリバリバリッ!!!
【迷宮】に響く雷鳴
『武器化魔装!!』
カッ!
まぶしい光がオレを包み、静かに消える
オレの右手には等身大になったロッドと化した杖
腕には稲妻の刺青
周囲にはルフ達が沢山飛んでいる
〈カイ、ここはアモンの迷宮だ
あまり暴れすぎないようにしろよ?〉
『《わかってる》
いっくぜー!!
〈降り注ぐ雷電〉!!!』
バリバリバリッ!
降り下ろしたロッドと同調してなにもない場所から稲妻が化物に落ちる
『よし、もういっちょー!!』
オレはロッドを頭の上で回す
チャキッ
『くらえー!』
ビィーーーーーッ!!
『!!!』
突然のルフの叫び声
聞こえた方に顔を向けるとウーゴくんの両手にルフが大量に集まっていた
『赤いルフ?』
〈カイ、あれは火属性のルフをあらわしておる〉
《火属性?
ルフに属性があるのか?》
〈ああ…
魔導師に得意な属性があるようにルフにもな〉
《ふーん…
ってか、あれってヤバくないか?》
〈そうだな
スライムの近くにいたら巻き添えをくらうな〉
《だよなぁー…
サンキュー、ライズ!》
〈ああ〉
オレは武器化魔装を解いて化物(スライムらしい)から離れる
魔法が完成したのか、アラジンをのせたウーゴくんは化物に向かって走り出した
グワッ
赤く輝く両手を合わせ、振り上げる
そしてそれを一気に化物の顔めがけて降り下ろした
ジュッ!!!
炎が水で消える音がしたと同時に化物は焦げて残骸だけ残った
『とんでもねぇ技だな…
一瞬で焦げちまった…』
オレは地面に残った残骸を見て呟く
『アラジンのやつ…無茶しやがって…』
オレは杖をしまってアラジンのもとに行く
『アラジン、大丈夫か?』
「フフ…大丈夫だよ
どう?
ウーゴくんは強いでしょ?」
『ああ
強すぎるな…』
「そういえば、カイくん…」
『なんだ?』
「“ジンの金属器”…持ってるね?」
『ああ…
でも、その話は後だ
ゴールしたら話してやる』
「そうかい…
約束だよ…?」
『ああ…
アリババ!』
「なんだ?
ってアラジン、お前顔色悪くねーか…?」
「そうかい?
ちょっと力を使い過ぎてしまったようだよ
大丈夫さ!
沢山食べて沢山寝れば!」
「そ、そうか!」
アラジン…すっげーむちゃしてる…
今思えばこいつ…
魔力の消費が半端じゃなかったな…
ここに入る前からウーゴくんを使ってたし…
こっからはオレが…
お前らを守ってやるよ!