マギ
夢小説設定
この小説の夢小説設定こちらの夢小説の主人公は男の子です。
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『おっ、あのでっかい搭が【迷宮】か』
〈そうだ
あれは………アモンだな………〉
『アモン?』
〈ジンの名前だ〉
『へぇ…どんなやつなんだ?』
〈秘密だ
教えたら楽しみが無くなるだろ?〉
『……そうだな……
んじゃ、一旦降りて情報集めでもするか』
〈その方がよい〉
オレは地上に降りて歩き回る
通路にある立て札に都市名が彫ってあった
『へぇ…ここはチーシャンっていうのか………』
文字の勉強しててよかった
「お、若いの買い物かい?」
話しかけてきたのは二人の老父
『ああ
ついでに情報集めもな』
「そうかい
どんな情報を集めてるんじゃ?」
『【迷宮】の情報
ここに迷宮が出たって噂を聞いたんだけど………あってる?』
「ああ、あっているよ」
『なあ、今まで誰が挑戦したかわかるか?』
「さぁなぁ………何万という人間が挑戦したが誰も出てこなかったと聞いたが………」
『そっか、ありがとう!』
「若いの何か買っていきな」
『んじゃ………リンゴを10個!』
「リンゴかい?ちょっとまちな…
全部で1000ディナールだ」
『1000ね…………
はい!ちょうど1000ディナール!』
オレは財布からお金を取り出して老父に渡した
『あ、おじいさん達!』
「ん?」
『いい情報をありがとう!』
オレは去り際にそう言った
『攻略者の出ない迷宮かぁ…………
オレの好奇心がくすぐるぜ!』
シャクッ
『うまっ!チーシャンのリンゴうまっ!』
シャクシャク…………
『アモンかぁ…………早く行こうかなぁ~
でもなぁ~チーシャンの探検したいしなぁ~』
ドンッ
「!!」
『おっと…ごめんよ、お兄さん…』
やっべっ!迷宮に気をとられてて前見てなかった( ̄▽ ̄;)
ぶつかってしまったのは大きな袋を担いでいる黄色い髪の少年
オレより年上だろうか…
『ごめんよ、お兄さん
荷物は大丈夫かい?』
「………あぁ、大丈夫だ
ちゃんと前向いて歩けよ
あとスリには気を付けろよ?」
『お、忠告ありがとう!
お礼にさっき買ったリンゴやるよ!
荷物を置いた後に食うとすっげーウマイぜ!』
「ああ、知ってる
ありがとうな」
『んじゃ、またな』
オレは優しいお兄さんに別れを言って歩きながらリンゴにかじり付いた
あー………うまっ!
「あいつも【迷宮】を狙っているのか…………?」
大きな袋を担いでいる黄色髪の少年はカイを見てそう呟いた
それにしても………変わった世界だなぁ…
光があるところを見ればキラキラと輝いているけど
光が当たってないところを見れば服がボロボロの人がいる
そしてそのような人間は目に光がない
小さな子もその中にいた
『………………ライズ………』
〈なんだ?〉
『これが人間の世界の光と闇か………』
〈………ああ………〉
『最悪だな』
〈そうだな………〉
じー……
『ん?』
足元から感じる視線に気付き、オレは視線を足元に向けた
じー……
オレを見ていたのは幼い少女
物欲しそうな目でオレを見ている
『………ほしいのか?………』
オレは右腕で抱えてあるリンゴを指差す
「………」
コクリ…
幼い少女は小さく頷いた
『ほれ
仲良く食べろよ
5個やるからよ』
「ありが…と」
オレは幼女に裾を持つよう言ってからリンゴを入れた
『どういたしまして
落とさないようにしろよ?』
「うん
ありがとう」
あー………リンゴはあと3つか………
まぁいっか!
なんとかなるだろ!
〈優しいんだな〉
『優しい?
ただあんな目で見られたらあげたくなるだけだ!』
〈だが、5個もあげたんだろ?〉
『………まぁな…1個だと取り合いになるだろ?』
〈そうだが…他の理由もあるだろ?〉
『………まあな………
壁で死角になっててわかんないだろうが何人か隠れてこっちの様子をみてる
オレはそれが気になってな………』
〈ほれ、やっぱり優しいんじゃないか〉
『………』
「おにぃ…ちゃん」
「リンゴのおにぃ…ちゃん」
あれ?この子、双子だったのか!
『ん?』
「ありがと!」
「ありがとう!」
『!!』
な、何て笑顔なんだ!!
ピィィィィィ…
お、ルフも喜んでる!
「おにぃちゃん、これ!」
「リンゴのお礼!」
双子の女児が出したのは1輪の花
綺麗な黄色の花だ
『お礼なんていいのに…』
「本当はキラキラ光る石を渡したかったんだけど見つからなくて………」
双子はしょんぼり顔をする
『!!
そんなことないよ?
お兄ちゃんはこれでも十分嬉しいよ
ありがとう!
大切にするから、そんな顔しないで?』
「本当?」
「本当に?」
『本当に
ありがとう』
「「どういたしまして!!」」
ちょ………その笑顔は反則!!
『またね、お花ありがとう!』
「バイバーイ」
「おにぃちゃん、バイバーイ!」
あの笑顔は反則だろ!!
オレは走りながらそう思った
『ハァハァ………走ったぁぁ………』
落ちなかったリンゴまじでグッジョブ!
ちょっとだけ休憩タイム!!
シャクシャク………
『はぁぁ………リンゴうまぁぁ~』
〈リンゴが好きなんだな〉
『まぁな!
リンゴに勝る果物は知らん!(キリッ』
〈食ったことがないだけだろ〉
『そうとも言える
走り回って疲れたから宿を見つけるか………』
チーシャンを歩き回ること数十分
さすが迷宮で繁栄した都市
至るところの宿は満員だった
やっと見つけた宿はお世辞にもきれいとは言えない宿だった
だが、宿のご飯は格別美味しかった
『よし、2日目のチーシャン探索にいくか!』
オレは宿を出て再びチーシャン巡りを始めた
まずは………リンゴだな!
リンゴ♪リンゴ♪おいしーリンゴ♪
リンゴを求めてオレはチーシャンの街を歩く
なのに……
『売り切れ!?』
果物を売っているすべての商店からリンゴが消えていた
「すまないねぇ~
ブーデル様がお食べになられるからって使いの者がすべて買ってしまってね
次は数ヶ月先なんだよ」
『……マジかぁ……』
うわぁスッゲー落ち込む……
誰だよ、ブーデルって!
ってかどんだけ食いじがはってるんだよ!
よし、決めた!!
そいつにあったらリンゴを半分もらってやろう!!
全部食ってたらワンパン入れてやろう!
待ってろよ、ブーデル!!
オレは顔も知らないブーデルに闘志を燃やす
「代わりといっては何だか……」
『ん?』
主人が見せたものは大きな果実
緑に濃い緑のギザギザラインが入っている
『これは……?』
「あれ?知らないのかい?」
『……はじめてみた……』
「珍しいな
これはスイカっていうんだ
赤い実は甘くて美味しいんだ。」
『実が赤くて甘い?』
「ああ!」
『うわっスッゲー気になる!
それ一個!』
「はいよ
500ディナールだ」
リンゴより高いな……
ま、いっか!
どんな味かなぁ……
『はい!
500ディナールちょうど!』
「まいどあり!」
オレは主人からスイカを受け取った
案外重いな( ̄▽ ̄;)
さて……どこで食べよう……
おっ、いいところはっけーん!
オレは走って高台に向かった
『おー……絶景絶景』
見渡す限りチーシャンの街並みがひろがっていて、左を見ると迷宮がそびえたっている
『よっと………』
オレは塀に腰をおろした
『……これ……どうやって食べたらいいんだろう……?』
みた感じ皮が固そう
〈スイカは割って食べると聞いたぞ〉
『割る?
どうやって?』
〈棒を使って叩き割るんだ〉
『うわっなんかスッゴいな
叩き割るって言われても……棒ないよ?』
〈だったら壁を使って割ればいい
手刀という手もあるぞ?〉
『手刀……なんかかっこいいな!
やってみよ!!
せりゃ!』
ゴッ!
『…………………………いったぁぁぁぁぁ(泣)』
〈大丈夫か?〉
『大丈夫なわけないじゃん
スッゲー痛い(泣)』
〈本当にするとは思わなかった……
ところで割れたか?〉
『なわけないじゃん』
スイカは買ったときと同じように丸々している
『壁じゃないが塀で割るか……
せーのっ!』
グシャッ
『おっ!!
割れた割れた!!』
塀に赤い汁がついているが気にしない!!
『よっ!』
メリッ
『かったっ!』
メリメリメリッ
『おーーーーーー!!
まっかっかっ!!
うまそー!!』
オレは小さくなった方のスイカにかぶりつく
『…………あまっ!
ってかうまっ!』
シャクシャクシャク……
『ん?』
下が騒がしい……?
「ガキ二人が奴隷の鎖を切ったらしいぜ!」
「マジかよ!見に行こうぜ!」
『おっ何か面白いことが起こる気がする!』
オレは立ち上がって食べていたスイカを塀に置いた
『これ、食べていいからね!』
オレは背後に隠れている人物に聞こえるように言って飛び降りた
そっからは浮遊魔法ですいすいーと
『おっほw
何か面白いことしてるw』
下を見ると肥えた男が黄色髪の少年と青髪でみつあみの少年にギャーギャーいっている
少年の後ろには座り込んだ少女
足には切れた鎖
『あれが……』
〈ああ、あの少女は奴隷だ〉
『腐った世の中だな
よし!少年達に加勢しよう!』
〈いいのか?〉
『もちっ!
何か面白いことか始まりそうだからな!』
〈そうか
ならやってこい!〉
『おうよ!』
オレは高度を落としていく
『よっと』
すたっ
「なっ!」
『着地成功!
お兄さん、加勢するよ』
降り立った場所は細路地の前で少年達の逃げ道になったであろう場所
『前後から敵か……
さてと……』
チャキッ
オレは素早く杖を構える
『威力は下げておくね!
〈雷電〉!』
ピシャシャッ!!
凄まじい量の稲妻が地面に当たって大量の敵を麻痺させた
しかし、それは一瞬
ものすごい血相の男どもが黄色髪の少年の腕を掴んだ
「つ、捕まったーーーーーー!!」
『〈雷電〉!』
「っ!!
このガキっ!!」
ぶんっ
『!!』
バチッ!!
「なっ!?壁!?」
『あぶねー……魔導師じゃなかったらやばかったぁ……』
「小賢しい真似を!!
だがっ!」
「いやだーっ!!
こんなとこで……」
『ヤベッ!
お兄さんッ!!』
「すきあり!」
ゴッ
『!!』
後頭部に重い一撃
『いってぇなぁ!!!』
オレは素早く振りかえる
バキッ
そしてオレを撲ったであろう男の顔面にワンパンいれた
「こんなとこで終わってたまるか!
これから俺は……」
『!!』
やっべっ!!
押し切れない!!
オレは内心あきらめt[ピィーーー!!]
!?
笛の音っ!?
グンッ!
『なっ!!?』
〈!!これはっ!!〉
『青い巨人っ!?』
〈まさかここで出会えるとはっ!!〉
『知ってるの?』
〈ああ!珍しいお方だ!
話は迷宮で?
わかりました!
カイ、そのままそのお方の肩に乗せてもらっておけ!
いいな!!〉
『あ、ああ』
オレがライズと話している間に話は進んでいた
「行こうっアラジン迷宮へ!!!」
へぇ……青髪でみつあみの少年はアラジンっていうのか……
「ところで……」
「?」
『?』
「てめーは誰だ!」
黄色髪の少年はオレを指差した
『あ、自己紹介してなかったね
オレはカイ
魔導師で旅人さ』
「魔導師……
だからさっき……」
『あ、見ちゃったパターンだね
まあ、いいや
ところで体は大丈夫かい?
あいつらにかなり捕まれてたけど』
「大丈夫だ
あれで怪我するほどやわじゃねぇ」
『ならよかった
んじゃ、二人の自己紹介よろ』
「あ、ああ
俺はアリババ!
【迷宮攻略】が夢だ」
「僕はアラジン!
んでこっちが友達のウーゴくん
みんなは“ジン”って呼んでるよ」
『よろしくな!』
「お前、これからどうするんだ?
俺たちについてきてるけど……
迷宮に行くのか?」
『カイって呼んでくれ!
ああ!二人も行くんだろ?』
「ああ!」
『んじゃ一緒に攻略しようぜ!』
「そうだね!
多い方が楽しいしね!」
『んじゃ決まり!
これからよろしくな!アリババくん、アラジンくん!』
「呼び捨てでいいぜ、カイ!」
「僕もだよ、カイくん!」
『わかった!よろしくな、アラジン、アリババ!』
「「こちらこそ!!」」
チチチ……
オレたちを包みこむルフがお互いの出会いを祝福するかのように鳴いた