マギ
夢小説設定
この小説の夢小説設定こちらの夢小説の主人公は男の子です。
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『アリババ、こんな扉よく見つけたな?』
「ああ…
見つけた時は驚いたぜ…
なんせバカデカイからなぁ」
『ここに辿り着いたってことは、アリババが落ちた穴が正解だったと…?』
「そうなるな
まあ、領主がオレの誤訳にまんまと引っ掛かってくれてよかったぜ…」
「誤訳?」
『ああ、アリババが領主に嘘をついたんだ
領主が石盤を読めないって考えてカマかけて…
そしたらうまくつれた
そうだろ?』
「まーな
まぁあんなにうまくいくとは思わなかったけど…」
「どう誤訳したの?」
「石盤には“竜の牙の中に真実は存在する
全ては竜の尾に辿り着く前に”と書かれてあった
それをオレは“竜の牙を越え
真実に辿り着け
全ては竜の尾に存在する”と訳した
本当に訳せるやつなら間違いだとわかるようにな…?
まあ、嘘ついたのは悪かったなって思ったさ…
でも、カイとお前は人質だったからな…」
『仕方なくな…
まあ、間違いの道を進んでも、鼻のいい子がいるからあとから追ってくるだろうさ
んで?これが“真実”への扉?』
「多分な…
罠穴の底で見つけた横穴を抜けたらこれがあったから、これこそ“真実”への扉だと思うんだ
でもな…」
『でも?』
「開かねーんだよ
取っ手も何もねーし…」
『ん…?
これ…見たことあるぞ…』
「ほんとか!?」
「僕、これ知ってる」
「おおっ!?」
「僕がウーゴくんと一緒にいた“がんじょうな部屋”にも、これと似た扉があったんだ
カイくんはどこで見たんだい?」
『オレは……
あれ?何処でだっけ…?
わりっ、覚えてないわ…
(すまない、アラジン…
アリババのために楽しみをとっておかないと…)』
「そっか
ああ…開けるときはね、こうやるんだよ」
アラジンは両手を扉に当てる
「えっとね……
セリフはなんでもいいんだけどね
う~ん……」
グググ…
ピィピィ
扉の隙間からルフが出てくる
あ…これはアリババ、見えてるな…
「ひらけ~~っ…
ゴマッ!!」
ブホォッ!!
扉は砂煙を巻き上げながら開いていく
ズゴゴゴゴゴ……
すっげー腹に響くな…
アリババとアラジンは目を隠している
あ、前言撤回
アラジンだけだわ
オレ?
オレは防御魔法があるから平気
アリババは目が輝いている
さぞかし財宝の山を期待しているのだろう
オレはそんなの気にしない
オレは早くアモンというジンに逢いたくてしかたないのだ
『さてと、行くか…』
オレはゆっくり中に入る
「あ、待てって!!」
アリババとアラジンは遅れて入ってきた
『うわっ、すっげー砂煙だな…』
「ゲホゲホ…
うわっ、目に砂が……」
「すごいね…」
「なんだよ…………
広いばっかで何もねーじゃねーかよ…」
『ハズレじゃねーの?
何もないし…』
「おっ?」
『どした、アリババ?』
「やっと何か見つけっ…」
『!!
止まれ、アリババ!!
この先はー!!』
メリッ…
ヤベェ!
変な音がした!!
「え…」
そーっ…とアリババは出した足を引っ込める
アリババの足元には半端じゃない高さの溝がある
しかし、よく見れば家が密集していることが分かる
ヒュオオオオオ…
止まった時間が動き出したかのように風がないた
そしてそれに連動するかのように景色が晴れた
目の前に広がるのは古代都市
都市に広がる木々は青々としげっている
「「『はぁ~~~………』」」
この景色に溜め息がこぼれる
「すげぇ……
こりゃ、お宝どころじゃねえ………
未知の古代都市そのものが眠っていやがった……!」
『……あれ…?
オレ…ここ知ってる…?』
フッと頭に浮かんだ風景
よく誰かと走っていた場所…
よく怒られた場所
「カイ?」
『あ、わりぃ…
ボーッとしてた…』
「どうしたんだ?
お前がボーッとするなんて珍しいな」
『古代都市に見とれただけだよ!』
「ふーん…
なぁアラジン、カイ、行ってみようぜ!」
『何処に?』
「何処に?って…
この街のどこかに俺たちの目指す“宝物庫”があるはずだ…
まずはあの…一番目立つ塔から行ってみよう!」
『いいね!』
「うん!」
『で?
降りる場所は?』
「……どっかにあるだろ……」
『探すか……』
「そうだな」
「そうだね」
『よし、競争だ!
ゆっくりしてたら領主が来るかも知れないからな!』
「だな!」
「んじゃよーいドンッ!」
タッと走るアラジン
『「あ!卑怯だぞアラジン!!」』
アリババとオレは一足遅れて階段探しを始めた
『あったーーーー!!!!!』
「「えっ!?」」
『二人とも!
早くこい!!』
アラジンとアリババは走ってこっちに来る
「何処にあったんだ?」
アリババがオレの肩に手を乗せて聞く
『ほら、ここ!』
オレは目の前にある階段を指差す
「こんなとこに階段があったのか!」
「よく見つけたねー」
『まーな!
んじゃ降りるか!』
「そうだね!」
「オレに続けー!」
『あ!アリババずりーぞ!!』
アリババはオレを押して階段をかけ降りる
『ならば…!!』
ふわっ
『オレは浮遊魔法だ!!』
「なっ!?」
『ズルとは言わせないよ!
オレを押したお前が悪い!』
「クスクス…
大人げないなぁ…カイくん…」
アラジンは小さく笑う
『大人じゃないから大丈夫だ!』
「いや、そういう意味じゃねーよ!」
『わかってるって!
しゃーねーな、降りてやるよ!』
オレは浮遊魔法を解いた
「にしても…………」
『ん?』
「すげーよな~、ここ
こんなに立派な街なのに誰もいないなんてよ~」
『そうだな……』
「うん」
『「「…………」」』
静かだな…………
アリババの足音しかしないって…………
不安になってくるわ…………
「フッフッフッ、オレはいいことを思いついたぞ」
『どうした?
静かすぎておかしくなったか?』
「え、ひでぇな…………」
「何を思いついたの?」
「ここをアリババパークと名付けよう!
なんせ、俺が一番に発見した街だからな!」
『ガキか…………』
「ひでぇな…………
いや…………違うな」
『あってたのか!』
「そっちじゃねーよ!
俺たち3人が見つけたんだから……」
『アラジン・アリババ・カイパーク……とか言うんじゃねーだろーな?』
「!!
なぜわかった……」
『いや、誰だってわかるわ!』
「まあ、いいや
俺が市長でアラジンが副市長、カイが副副市長だ!」
「キャー素敵!!」
『副副って……あるわけねーだろーが!』
「んじゃ領主」
『死んでもその役職は嫌だ!』
「だよなぁ」
しーーーーーーん…………
話が続かない…………
「そうだ、アラジン
笛のことなら心配すんなよ
あの領主め、てめえで盗んだくせに俺のせいにしやがって
必ず取り返してやる!」
『オレも手伝うよ
アラジンの親友にはお世話になってるからな?』
「大丈夫さ
この街のどこかに宝物庫があるはず
そこにいる“ジンの金属器”がなんとかしてくれるよ!
なんたって同じ“ジン”なんだもんな!」
「うん、そうだね!」
アラジンはニコッと笑う
〈カイ〉
《ん?》
〈領主が近づいている
気を付けておけ〉
《了解!》
「しかしここ…ホントなんなんだろうな~
いつの時代の街なんだ?
聞いたことねーよ
【迷宮】の奥に眠る街なんてよ…」
「…………ネクロポリス…」
「え?」
『…………』
「昔、ウーゴ君から聞いたことがあるんだ
“頑丈な部屋”の外には死者達の街が広がっているって
それってこういうことなのかなぁ…」
「なーお前がいたっていう“頑丈な部屋”ってなんなんだ?
迷宮のことなのか?
扉だっておなじだったっていうし……」
「さー、わからないよ
狭いとこだったよ
あと、絶対に外には出られないって、いつもウーゴ君が言ってた」
「ふうん…
そういや、あの巨人しゃべれるのか?」
『しゃべれるだろ』
「そうだよ!しゃべれるよ!
ウーゴ君は今は体しか出せないけれど、ちゃんとお顔だってあるんだよ?
なかなかハンサムなんだよっ!?」
「ほほう
自慢気だな」
「うん、僕の自慢の友だちだもん!」
『うわっそれ聞いたら見てみたいわ!』
「そうだな!
お前の友だちだもんなー」
『アラジン、この【迷宮】出たら紹介してよ!』
「あっ!それ俺が言いたかったのに!!
アラジン、俺にも紹介してくれよ
ついでにお前のことも色々な!」
「うん、いいよ!」
アラジンは満面の笑顔を向ける
『あ、もうすぐ塔につくよ!
開けるのは誰がやる?』
「それはもちろん………」
「僕がやるよ!」
『了解!』
「着いた!
んじゃアラジン!」
「うん!
ひらけ~っ…ゴマッ!」
ゴゴゴゴ…………
あ、これは…………
オレはついさっきあったことを思い出して再び〈防御魔法〉をはる
アラジン、アリババわりぃな…
「ゲホゲホ…」
『学習しようよ、お二人さん…』
「んな簡単にできるか…」
『だよなぁぁ
ん?なんだあれ…?』
「え?
な、なんだぁ?
こりゃ…」
部屋の中は石で出来たものが散乱していた
「宝物庫っていうより…“物置き”ってカンジ?」
アリババはそう呟いた