1章 かてきょーの世界へ転生!
夢小説設定
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『“スクアーロさん”』
「“あ?”」
『“これからどこに行くんですか?”』
「“……黙ってついてこい”」
「“スクアーロ様、お車の準備が出来ております”」
したっぱさんは準備が早いね
「“ああ”」
『“車に乗るんですか?”』
「“あたりめーだ!
いいから黙ってついてこい!!”」
スクアーロはすたすたと歩く
う~ん……今日は一段とピリピリしてますなぁ……
原因はなんだ?
あ………私か
長い沈黙
それは車内でも続いていた
破れたのは市街地に入って
「“ネヴィア、降りろ”」
『“なぜ?”』
「“任務前の準備だ
今からお前のドレスを買いに行く”」
『“マジっすか?”』
パーティーでも行くんすか?
「“さっさとしろ!”」
グイッ
スクアーロは私の腕を力任せに引っ張った
『“えっ、ちょっ……”』
私はスクアーロの引っ張る力に負け、その反動でバランスを崩した
トスッ
『“っ……?”』
ん?
目の前が真っ暗
でもなんか……いい匂い……?
「“……離れろ……”」
グイッ
『“!?”』
スクアーロの声と同時に視界が開けた
『“あ……すみません……”』
私は謝りながらスクアーロを見た
ん?
スクアーロの顔が若干赤いのは気のせいか?
《シャナの行動に一瞬だけときめいたんだよww》
《私の行動に?
そんなわけないじゃんw
どこにときめく要素があるんだよw》
《www
気付いてないだけだよw》
私はシャイナに言われたことを疑問に思いながら車を降りた
惚れる要素って何処にあるんだ……?
「“………行くぞ!”」
スクアーロはそう言って私の腕を優しく引っ張った
『“あの……”』
「“ん?”」
『“何処のパーティーに行くんですか?”』
「“フォルティアファミリーのパーティーだ
そこに参加して隙を見てボスを殺る”」
フォルティア……?
どっかで読んだような……?
あ、思い出した!
『“フォルティア……最近勢力をあげてきた小さいファミリー
この頃ボンゴレにちょっかいをかけている……”』
「“!!なぜそれを……!”」
やっべっ!!
思ってたことが口に出ちゃった!!
うわぁぁぁ……どうしよー………
「“なぜちょっかいを出しているファミリーだと知っている?”」
『“あはは………これも趣味の調べ物で………
そこで………はい………”』
うわぁぁぁ……まじでどーしよー!!
自分で地雷を踏んじゃったよー!!
「“オレらのことも調べたと言っていたが本当か?
お前、本当は情報屋じゃないのか?”」
『“本当に趣味で調べただけで、情報屋じゃないです!”』
「“そうか…
なら、フォルティアの情報は何処まで知っている?”」
ん?
なんか結果オーライ?
『“えーっと………
フォルティアのボスは単独で行動することが少なく、隣には必ず幹部が1人ついてます
自室では7割の確率で妻が付き添っています
パーティーでは妻と行動することが多いですが、幹部が1人隣についています
だいたいそのくらいですかね”』
「“そうか、わかった”」
『“お役に立てて光栄です”』
「“んじゃ、ドレス買いに行くぞ!”」
『“あ、はい!”』
私はスクアーロに手を引かれながら歩を進めた
「“ここだ”」
ついた場所はきらびやかなドレス専門店
『“すご………”』
私はあまりの凄さに次の言葉が出てこなかった
「“行くぞ!”」
『“あ、はい!”』
スクアーロは軽く私の肩に手を当てた
あ………いい匂い………
どんなシャンプー使ってるんだろ
………って、今はそんなことは後回し!
私はスクアーロにエスコートされお店に入った
店内には色とりどりのドレスが並んでいる
「“いらっしゃいませ”」
「“こいつに合うドレスをお願いしたいんだが………”」
「“かしこまりました
お好きな色はございますか?”」
『“えっ?
あ………オレンジです…”』
「“かしこまりました
少々お待ちください”」
10分後
店員が二種類のドレスをもってきた
1着目はオレンジベースの背中がザックリ開いたロングドレス
2着目は白がベースでオレンジのレースがある肩出しのロングドレス
うわぁぁぁ……これは………
どうするべきか………
《大丈夫!背中の傷はザックリ開いたドレスでも見えないよ!
あたしが隠すから!》
《いやいや………問題はそこじゃないから!》
そう、問題はそこではない
問題は似合うのか!
自慢ではないが私は制服以外スカートをはいたことがない!
過去はどうだったかはもう忘れた!
だからあんなドレスが似合うとはとーてー思えない!
「“どちらにします?”」
店員は交互にドレスを見せる
「“さっさと決めろ
オレはこっちがいいがな”」
スクアーロは1着目のドレスを指差す
「“彼氏様も仰ってるんですから、こちらにしますか?”」
『“かっ!?「“彼氏っ!?”」”』
うわっキレーにハモった!
ナイナイナイ!スクアーロが彼氏なんてあり得ない!
私の嫁はツナだけ!
スクアーロは好きなキャラ!
「“あら?ちがいますか?”」
『“違いまs「“せん!”」ちょっ!?”』
言葉遮られた!
「任務の練習だ!
パーティーの潜入ではカップルでいた方がバレにくい!
自然にしろ!”」
『“何故に小声?”』
「“気にするな!”」
「“?
お客様?”」
『“あ!すみません!
えっと、これでお願いします!”』
私はスクアーロが選んだドレスを指差した
「“かしこまりました!
ご試着なさいますか?”」
「“やってこい”」
『“うん!”』
「“では、こちらにどうぞ
彼氏さんもこちらに”」
「“あ、ああ”」
私とスクアーロは手を繋いで店員に着いていった
これ、めちゃくちゃはずかしい!
それから私は試着室に入り、コルセットと戦った
そして私はドレスを着る
サイズは何故かピッタリ!
「“とっても似合ってますわ”」
店員が私を見て笑顔を向ける
『“あ、ありがとう………”』
私も笑顔で答える
《照れんなって!》
《照れてない!!》
「“お客様、彼氏様にお見せになっては?”」
『“あ、そうですね……?”』
《何故に疑問形?》
《気にするな!》
《はいよ
さあ、スクアーロの反応が楽しみだ!》
スクアーロに見せると頬を赤くした
そんなに似合っているのだろうか………
スクアーロは私を見てドレスを即買いした
「“行くぞ!”」
『“えっドレスは!?”』
「“着ていけ!
次はヒールだ!”」
「“お客様”」
「“なんだ”」
「“ヒールならこちらでも買えますよ
こちらのドレスに合うものでよろしいですね?”」
「“ああ!”」
「“かしこまりました!
少々お待ちください”」
待つこと数分
店員は薄いオレンジのヒールを持ってきた
サイズはもちろんピッタリ
ヒールもスクアーロが買ってくれた
それから店員と話して店を出た
車に揺られること20分
会場についた
「“行くぞ、シャナ”」
『“はい”』
私はスクアーロの手をとって車から降りた
「“シャナ”」
『“なんですか?”』
「“これをつけておけ”」
渡されたのはイヤリング
『“イヤリングならありますよ?”』
「“知っている
だが、これは通信用だ
会場に入ってから別行動に移る
お前はボスに近づいて城内に入れ
オレは会場にいる雑魚から片付けていく”」
『“近づく方法は何でも?”』
「“ああ
一応リストを渡しておく
リストにあるやつは殺ってもいい”」
『“暗殺っすか!”』
うはっ!
なんかドキドキする!
まあ殺らないと殺られる世界だから腹くくろ………
「“ああ
しかし、誰にも気付かれないようにしろ
わかったな?”」
『“はい!
おまかせください!”』
気配を消すのは得意分野だ!!
私はスクアーロから貰った無線つきのイヤリングを着けて、リストをカバンにしまった
『“あ、そういえば………”』
「“なんだ?”」
『“スクアーロさんのことはなんて呼べば?
普通に名前で呼べば即バレますよね?”』
「“そうだな………
ロアってのはどうだ?”」
『“なんか………猫みたいですね………”』
「“うっせー!!
お前はどうすんだぁ!!”」
『“お前がうるせーよ…
じゃなくてうるさいですよ
私は………めんどくさいんでそのままで
誰も新人の私の事は知らないでしょ?”』
「“そうだな
んじゃ、行くぞ!”」
『“はい!
あ、招待状は?”』
「“ボンゴレの技術をなめんなよ?
本物そっくりに作ってある”」
『“おー………流石ボンゴレ!”』
ってか、向こうの招待状を見たことないから本物そっくりっていわれてもな……
反応に困る!
それから私とスクアーロは腕を組んで会場に入った
本物そっくりの偽物招待状は華麗に受付の人間を騙した
会場は人だらけ
周りを見れば男、男、男………
『“女性がいない!?”』
うわぁぁぁ……完全にアウェーだわー
「“よく見ろ、いるだろ?”」
『“あ、いた
男性率高くて気付かなかった………”』
青いドレスを着た女性が男性に囲まれて談笑している
「“それじゃあ、行動開始だ
ボスの部屋がわかったら連絡しろ、いいな?”」
『“了解です!”』
私はスクアーロにそう返事してぶらつくことにした
会場をぶらついていたら様々なマフィアの男に声をかけられた
社交辞令も学校で習っていたのでいい感じに受け流すことができた
マフィア情報まじでグッジョブ!
社交辞令時に大活躍した
そして今はまたブラブラしている
『あ、城の入り口はっけーん
さて、ボスはいるかな?』
私は入り口あたりでキョロキョロする
『うーん………?
いない?』
人が多いから見つけにくい!
「“あの………”」
『!!』
背後からの突然の声に私はびっくりした
「“あ、驚かせてごめんなさい!”」
『“い、いえ………大丈夫ですよ”』
私は作り笑顔で振り向く
『“ヒュッあ…なたは…”』
ドクドクドク…
あ…嫌だ…
この女は…
「“?
はじめまして、私はティアと申します”」
ドクドクドク…
「“あの…?
大丈夫ですか?”」
『“あ、すみません…大丈夫です”』
落ち着け…
ここは漫画の世界…
あいつがいるわけない…
名前も違うだろ
それにあいつはイタリア語を話せない日本人だったんだから
『“ちょっとティア様が知り合いに似ていたもので…
はじめまして、私はシャナと申します
本日はパーティにご招待いただきましてありがとうございます”』
私はニコリと笑いながら自己紹介と挨拶をする
「“あら、そうなのね”」
『“はい
あ、そういえば…先ほどティア様はパーティーの参加者と話していましたね?”』
「“はい
主人がこのパーティーの主催者ですから”」
『“主人とは………フォル様ですか?”』
「“ええ
まあ、招待状に名前を書いていたからわかるわね”」
『“はい
ところで…フォル様はどちらに?”』
「“主人は会場の奥ですわ
案内しましょうか?
私もこれから主人のところに向かうところですので”」
『“あ、いえ………大丈夫です
私は今日一緒にきたパートナーと会場を回ってから一緒にフォル様に会いに行きます”』
「“そう
わかりました
では、パーティーを楽しんでいってくださいね”」
『“はい”』
「“では、私はこれで………”」
ティアさんは笑顔を見せて会場の奥に向かった
それを私は作り笑顔で見送った
『………………マジかよ………………』
静かにその場に座り込んだ
あり得ない………
私を捨てた女が名前は違うけど存在するなんて………
あり得ない………
てか、私の心臓静かにしろ!
ティアに会った瞬間からドクドクうるせーんだよ!
落ち着け………
平常心、平常心………
似たやつは世界に三人いるんだ
似ていてもおかしくない
《シャナ?
代わろうか?》
『いや………大丈夫………
今は任務を遂行しないとね?
心配してくれてありがとう、シャイナ』
《わかった………
無理、しないでね?》
『うん………
よし、行くか!』
私は深呼吸して立ち上がった
フォルは会場の奥って言ってたな………
どうやって近付こうか………
近づこうとしている最中に他のやつに話しかけられたら面倒だし………
気配を消すか!
うん、そうしよ!!
私は深呼吸をしてフォル様のもとへ歩を進める
気配を消して歩くこと数分
人だかりを見つけた
話し声に耳を傾けると同盟の話をしていた
『裏があるのがバレバレだって』
気配を消してるから私の声は誰にも聞こえないし届かない
だからこんなこといってもバレない
さて、そろそろフォル様に会いに行くか………
私は人混みの間をぬけるようにして歩を進める
人混みの中を通っていると聞こえてくる声
よく聞くと同盟以外にも合併の話をしている
実権を握りたい気持ちが丸見えだ
お、視界が開けた
さて、フォル様の顔を拝むとしますか
私は顔が見える位置に移動した
『さて、お顔はいけーん!!
!!
う、そ………』
フォル様の顔を見て私は頭が真っ白になった
バクバクと激しく脈打つ心臓
『あ…う…』
ガタガタ震える私の体
声を出したくてもちゃんとでない………
私は震える体を強く抱きしめる
落ち着け………
落ち着け………
ここにアイツがいるわけない………
顔が似ているだけ………
そう、似ているだけの他人………
あの女だってそう………
深呼吸しろ、深呼吸………
『すぅ………はぁ………』
ゆっくり深呼吸をする
よし、震えはおさまった……
「“あら、シャナさん来てくださったのね!”」
『!』
マジか……
ティア、来るの早すぎだろ……
『“あ…は、い…”』
私は今出来る笑顔で答えた
「“紹介するわね
私の主人よ”」
「“やあ 君がティアが言っていたシャナさんだね?
私はフォル
フォルティアのボスをやってる
よろしく頼むよ”」
フォルは笑顔を私に向ける
『“シャナです………
よろしく、お願いします………”』
私は今出来る笑顔を向ける
「“それにしても、シャナさんはキレイだね
出来たら私たちの娘にしたいものだよ”」
フォルはハハハッと笑う
それに私はひきつった笑みで答える
内心、笑える状況ではない
目の前に私のトラウマである両親のそっくりさんがいる
いくら頭では違うと思っても私の心が反応してしまう
それだけでもう私の心が変になってしまいそうだ
『“あの……ちょっと………”』
「“どうかしましたかな?”」
『“ちょっと……気分が………”』
「“あら、大丈夫ですか?
部屋に入って休まりますか?”」
『“すみません………ご迷惑をおかけします………”』
「“いいのよ
あなた、彼女を部屋に連れていくわね”」
「“ああ
後で何か持っていくよ”」
『“本当に………ご迷惑をおかけします………”』
《(シャナの心が限界か………)シャナ、あとはあたしに任せて…》
『ごめ…ん』
私はそう呟いて意識を手放し、シャイナと入れ替わった
それから何分間気を失っていたのはわからない
目が覚めるとそこはきらびやかな一室だった
体を起こすと景色は一変した
目の前にはヤバイ空気を漂わせる鎖を持った人物と血の気の引いた顔をしたティア
『ヴィ、復讐者…』
リアルだとマジで怖ぇ………
マジで会いたくなかったぁ………
「“オマエガヤッテクレタコトデ、コッチノ手間ガ省ケタ
感謝スル”」
『“えっ、あ……”』
私が次に出す言葉を考えている途中で復讐者はティアを連れて姿を消した
1人残された私
『こ、怖ぇぇぇぇぇぇぇ(O.O;)』
復讐者が去ったあとに出たのがこれだった
《シャナ、大丈夫?》
『あ、うん
大丈夫………』
《シャナを苦しめてたティアって女は、あたしが1発でこらしめといたからね》
『あ、ありがとう………
でも、何で復讐者が?』
そこ、一番の疑問点
《ティアって女、復讐者の目を欺いて脱獄した脱獄犯で、ここに潜伏してたんだって
んで、もし見つかった時の保険としてあたしたちを脱獄しろって命令した黒幕に仕立てようとあたしたちに変な薬品を投与しようとしてたわけ》
『なんか、どっかで見たよーな内容が………どこでだっけ?』
というよりティアって脱獄犯だったんだ………
やっぱり人は見かけによらないね
《原作を思い出せないなら気にしない!
んで、投与しようとしてた瞬間に腹部にワンパンくらわして気絶させた》
『ナイス判断だな』
《まーねー
んで、活動限界だったからシャナに交代したところ、復讐者が登場
ティアは空気の変わったことに意識を取り戻して抵抗
それから数秒後にシャナが目を覚ました
そっからは見た通りの展開だよー》
『解説ありがとう………』
《どいたまー》
『………今言えること………』
《なになに?》
『復讐者も怖いけど、ティアも考えてることが怖ぇぇぇぇぇぇぇぇ
ヤベェ人間不信になりそう』
《ならないならない》
『だよねー』
《任務はどうする?
あたしがやろうか?》
『うーん………いや、いいや!
私の仕事は私がやる
トラウマでできませんなんて、この世界では通用しないからね
シャイナは休んでて』
《りょーかい
んじゃあたしは休んでるよ》
『はいよー
んじゃ、任務に戻るか』
私はベッドから降り部屋を出た
そこからはサクサクーっと任務を進めた
リストに載ってるやつを半殺しにして復讐者にパス
1人やり過ぎたやつもいたけど、復讐者がナイスなタイミングで連行していった
そして今はフォルの部屋の前の部屋の中
使用人によると今の時間は自室らしい
んじゃ、連絡するか………
『“あーあー………テステス………
スクアーロさん、聞こえますか?
聞こえてましたら渾身の口癖をお願いします”』
「“う゛お゛ぉい゛!聞こえてるぞぉ!!”」
『“それはよかった
任務報告です
城に潜入して、城内にいるリスト者を始末(復讐者が連行)しました
あとはフォルだけです”』
「“そうかぁ!
こっちは終わった、今からそっちへいくぞぉ!!
どこにいる!”」
『“2階です
こっからスクアーロさんが見えますね
手を振りましょうか?”』
「“振るな!!”」
『“んじゃ、窓でも開けましょうか?
入りやすいように”』
「“開けんな!!”」
『“わかりました
んじゃ、私はここで待ってます
邪魔なヤツはぶった斬るなりなんなりしながら来てください
多分処理班(復讐者)が後処理やってくれるんで”』
「“処理班?よくわかんねぇがわかったぞぉ!!”」
ブチッ
『あ、向こうから切りやがった………
ま、いっか』
さて、来るまで暇だからなぁ
何しようかなぁ~
側近を先に潰しとこうかなぁ~
でもなぁ動くの面倒だし~
向こうが動くのを待とう
うん、そうしよう
外の景色を眺めること数分
ガチャ
突然ドアが開いた
『!!』
それに私は驚く
ノック無しだったから余計に驚いた
「“お前は…”」
入ってきた男性は速足で私の近くに来る
『“あ…”』
ヤバイヤバイ…
いきなり側近来たよー…
「“ボスのところに来たヤツだな?”」
『“あ、はい…
シャナと申します”』
私はバレないように愛銃を取り出す
「“俺はロッド
お前、途中で倒れたらしいが体調は大丈夫か?”」
『“大丈夫です………お気遣いありがとうございます………”』
「“そうか
ところでティア様を知らないか?
探しているんだが見当たらなくてな?”」
『“ティア様ですか?
確か私が彼女を最期に見たのは私が休んでいた部屋ですね
あ、そういえば!
ティア様が部屋を出るときに私に下にいるからといってましたよ?
一度行って探してみては?
私も探すのを手伝いますから”』
「“ああ、そうか………ありがとう
では、お願いするよ”」
『“わかりました”』
「“ところで、パートナーは何処に?”」
『“今こちらに向かってます
パートナーと一緒にさがしますから、ロッドさんは先に探していてください”』
私はニコリと笑顔を見せる
「“そうか………
では、俺はこれで失礼するよ………”」
『“はい”』
私はロッドがドアに向いたと同時にロッドの背中に愛銃の銃口を向けた
「“あ、そうだ
!!”」
『“さよなら”』
パンッ
私はロッドが振り向いたと同時に発砲し、弾はロッドの右胸に着弾した
「“お、まえ………”」
ドサッ
『“すみませんね
私、このファミリーを潰しに来た者なんですよ”』
「“な、に………?”」
『“ああ、貴方の探していたティアは今復讐者の牢獄にいますよ
あと、部下とか同僚とかも
あ、でも………私のパートナーにあたった人物はあの世ですね………
あ、恨まないでくださいよ?
ボンゴレにちょっかい出したあんたらファミリーが悪いんだからね?”』
「“てめえ………まさか………”」
『“ヴァリアーですが何か?
あ、もう少ししたら復讐者が来るんで力尽きないでくださいよ?
まあ、急所は外してるんで力尽きないだろうけど………
楽しかったですよ
私の初任務にしては
あ、もう聞こえないか………”』
気絶してるし………
『“さて………
復讐者さん、来るなら今のうちですよー”』
って言って出てきてら凄いよね
ジャラッ………
キターーーーーー( ; ゜Д゜)!
ヤッベッ、マジで来ちゃったよ
盗聴でもしてんのか?
てか、全然気配がよめない!
「“仕事ガ速イナ
コレデ後ハボスダケダ
半分ハ死ンデイタガ、オ前ト同ジ業者ガ殺ッタンダロウ
トコロデ、マダオ前ノ名前ヲ知ラナカッタナ
名前ハナンダ?”」
『“………シャナ・ネヴィア………”』
「“ソウカ、ワカッタ
デハ、最後ノ仕事任セタゾ”」
復讐者はそう言ってロッドを連れて消えた
スクアーロが来たのは復讐者が消えてから3秒後
「“う゛お゛ぉい!生きてるか、シャナ!!”」
いきなり生存確認
どんだけ弱く見えるんだ私はw
『“死んでたら連絡しませんって
あ、報告です
側近を倒しておきましたので、残りはフォルだけです”』
「“そうかぁ!!ところで、その側近はどうしたぁ!”」
『“スクアーロさんが来る前に処理班(復讐者)がきたんで、任せました”』
「“…処理班がどんなやつかはわからんが、わかったぞぉ!
あとはボスだけなんだな!?”」
『“はい”』
「“んじゃ、任務に移るぞ!
お前はボスの顔を知ってるんだな!!”」
『“もちろんです
ついでに相手も私を知ってますよ?
あ、知ってるといっても名前だけですが”』
「“………そうかぁ!!”」
『“あ、一瞬考えましたね?”』
「“なわけあるかぁ!!”」
『“冗談です
任務に移りましょ?
あ、そういえば、フォルは部屋にいますがどうします?
ここは突入します?”』
「“当たり前だぁ!!”」
『“了解です”』
「(“………お前の力量見せてもらうぞぉ”)」
心の声丸聞こえだって
それをあえて言わない私は相当の悪だなw
『“んじゃ、行きますね”』
「“ああ、早くすませるぞぉ!!”」
私はスクアーロの後ろについて部屋をでた
ガチャ
ドアを開けたのはいつの間にかヴァリアーの隊服に着替えていたスクアーロ
「“誰だ!?”」
部屋の奥で座っていた男が立ち上がる
『“こんにちは、フォル様”』
「“き、君は………シャナさん?”」
『“そうです
奥様から伝言を預かってきました”』
「“ティアから?”」
『“はい”』
うそだけど
『“[今みんなと一緒に地下にいるから貴方も早くきて
こっちから迎えを寄越すから]だそうです”』
「“そうか………わかった
ありがとう
ところで、誰が来るのかわかるかい?”」
『“はい、それは………”』
「“それは?”」
チャキッ
『“私達でも会いたくない人ですよ”』
私は銃口と冷たい笑みをフォルに向けた
「“!!”」
『“さてと………
仕事仲間を紹介しますね?
入ってきていいですよ?”』
「“う゛お゛ぉい!
なんでてめぇに紹介されないといけねぇんだよ!!”」
「“!!
その服は………ヴァ、ヴァリアー………”」
『“良くできました
さて、ヴァリアーが来た理由はわかりますか?”』
「“………”」
『“沈黙ですか、わかりました
では、教えますね?
あなた方ファミリーはボンゴレにちょっかいを出した
それも長きに渡ってですよ
ここまできたら天晴れとしか言えませんね
なので、私達ヴァリアーがあなたのファミリーを潰しに来ました
残っているのは貴方だけ
あとは私と彼が片付けておきました
いやぁ………弱かったですね
側近の方は一瞬で終わりましたよ”』
「“き、貴様ぁ………”」
ガッ
パンッ
ガシャン………
あ、説明しますね
フォルが隠していた銃を持ちました…ガッ
私が持ち手めがけて撃ちます…パンッ
フォルの手から銃が落ちます…ガシャン
ってなわけです
一瞬ですよ
まあこの反射には自分でも内心、驚きましたよ
『“攻撃は無駄ですよ?
さて、時間も押してるんで、サクッと行きますか………
スクアーロさん、一発ぶちかましてくださいな”』
「“あ゛?
初任務のてめぇがやりやがれ!!”」
『“えっ?いいんですか?
んじゃ、お言葉に甘えて”』
「“ちょ…ちょっとまってくれ
お願いだ!おrじゃなくて私の話を聞いてくれ!!”」
『“………聞くわけないでしょ?
ああ、そうだ
貴方、会場で娘にならないかって言いましたよね?
あれ、お断りします”』
「“な、なぜ?
笑っていたじゃないか!”」
『“ああ………
あれは…私の母の再婚相手が私に初めてあったときに言ってくれた言葉で、捨てるときはその言葉を言うんじゃなかったって言われた言葉でしたから
ちなみに母からは産むんじゃなかったって言われましたね
ああ…今思い出すだけで虫酸が走る”』
「“!!”」
『“だから私は、私を捨てた両親にあったら復讐すると決めたんです
でも、あったのは貴方達だった
それも夫婦揃って私を捨てた両親にそっくりの
これは運命のイタズラですかね?
貴方には恨みはありませんが、ボンゴレの………ヴァリアーのためです
今ここで消えてください”』
私は再度銃を構える
「“ひっ!”」
『“さようなら
楽しかったですよ”』
パンッ
「“!”」
ドサッ
フォルは力なく倒れた
『“さてと………任務完了です
さっさと帰りましょ?”』
「“あ、ああ………”」
私は愛銃をしまってスクアーロの方へ歩く
『“早く部屋を出ないと会いたくない連中に会うことになりますよ?”』
「“会いたくない連中?”」
『“復讐者…といえばわかりますよね?”』
「“!!
ヴィ、復讐者だと!?
あいつらが動いてるのか!?”」
『“はい
ここでゆっくりしてたら鉢合わせしますね
なんで早く帰りましょ?”』
「“………そうだな………
んじゃ、帰るか”」
『“はい
では、フォルさん、よい悪夢を”』
私はそういってスクアーロと一緒に部屋をでた
フォルの部屋
ピクッ
「“………ゲホッゲホゲホ………
ハァハァ………”」
意識を取り戻したフォルはゆっくりとその場に座り込む
「“………よい、夢だと………
ふざけやがって………あの女ぁ………”」
フォルの目はシャナへの憎しみで満ちている
ジャラッ
「“!!
だ、誰だ!”」
部屋に響く鎖の音に身を強ばらせる
ジャラ
「“!!
じょ…冗談、だろ?”」
フォルは自分の目の前に広がる光景が信じられなかった
いつの間に入ってきたのか目の前には復讐者が3人立っていた
3人の手には鎖
「“あ、う………”」
ガクガク震える自分の足を叩いて止めようとする
でもなかなか止まらない
「“ちょ、ちょっとまってくれ!
お、オレは何もしてない!
ほ、本当だ!!”」
「“………”」
ジャラジャラッ
「“ヒッ!”」
ガシャン
「“な、なんだよコレ!
外せ!!”」
ガチャガチャ
フォルは首に取り付けられた枷を触り除けようとする
「“ハズサナイ
オマエヲ確保シタカラナ”」
「“確保って、なんだよ!
オレは何もしてないっていってんだろ!!”」
「“イクゾ”」
グンッ
「“ぐっ
なんでオレが捕まらなきゃなんねーんだよ!”」
「“ウルサイゾ”」
ドスッ
「“ガハッ………
くそ………これも…あの、女のせ………”」
フォルは復讐者の一撃で意識を飛ばした
シャナ・スクアーロside
『“あ、もう終わったようですね”』
「“終わったって………わかるのか?”」
『“はい
ある程度の距離なら気配でわかりますから
でも、復讐者だけはわかりませんが………”』
「“そうか
ところで………”」
『“はい?”』
「“なんで復讐者がうごいてんだぁ!?”」
『“いきなりの大声は止めてくださいよ
復讐者が動いている理由はこのファミリーが脱獄者の巣窟だったからですよ
まあ、脱獄者はティアだけですが
あと構成員が復讐者のリストに載るほどの悪党でして、それを復讐者は追っていたんです
それを運が味方をしたのか、ヴァリアーのリストにも載っていて、それを私達が一掃した
なので復讐者は自分の手を汚すことなく捕獲できた…というわけです”』
「“と、言うことは、オレ達は復讐者の……『“まあ、そう考えずに行きましょう
今回は偶然ですから”』………お、おう”」
私とスクアーロはパーティー会場を後にいた
初任務は招かねざる客とシャイナのおかげで無事終了した