短編
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「律、好きだ。」
律の部屋。開け放したベランダからは心地よい風が入り込み、レースのカーテンを揺らしている。お互い休みの鯉登と律は、前日の夜から共に過ごし、今は穏やかな昼下がりにのんびりと寛いでいた。
床に座っている鯉登は、ソファに座る律の膝に腕と頬を乗せ、突っ伏す様な体勢になっている。鯉登はその姿勢のまま律を上目遣いに見上げ、目を細めた。
細身に見えて筋肉質な鯉登が、自身よりもずっと華奢な律の膝の上で甘えている。
律と付き合った当初の鯉登は
それが随分と落ち着き、余裕が出てきてしまったな、と、律は思った。
「私も好きよ。」
膝の上にある鯉登の髪を撫でてやれば、鯉登は目を閉じ、律の膝に頭を預けた。
「最初はあんなに初心だったのに。」
そう言って笑う律を、鯉登は膝の上でこてんと首を傾げる様にして見上げた。
「最初の方が良かったか?」
「あの頃はあの頃で可愛かったけど、今の音之進も好きよ。」
満足のいく答えが得られたのか、鯉登は笑いながら律の膝から起き上がった。
ソファに座る律と向き合う様にして床に膝立ちをすると、鯉登は彼女の手を取り、その甲にキスを落とした。
「どこでそんなの覚えるの・・・。」
律が軽く笑って誤魔化しながら目を逸らすと、鯉登はソファに上がり、律の上に跨った。彼女を挟む様にして両手をソファの背もたれにつく。覆い被さる様な姿勢で、鯉登は律を真っ直ぐ見た。
真剣な表情に律は小さく息を飲む。その目は熱を帯びており、律の目を捕らえて離さない。
「律は当初よりも、随分と可愛らしい反応をする様になった。」
「そんなこと・・・」
どちらかと言えば、当初は自分が初心な鯉登をリードしていたため、律は今更しおらしい反応を見せるのが恥ずかしかった。しかしそんなことは鯉登にはお見通しだったらしい。
「恥ずかしいか?」
甘く笑う鯉登はどこか意地悪で、愉快そうに律の顔を覗き込む。元々悪戯っぽいところはあったが、今はそこに色気が加わってしまっている。
「
律は鯉登の胸を押して睨むが、羞恥によって染まった頬と潤んだ瞳は、鯉登を益々悦ばせるだけだった。
「可愛い。」
鯉登は自身の胸に突っぱねられた律の両手首を掴むと、両手とも指を絡めていく。律は羞恥心に耐えるので精一杯で、その様子を見つめることしか出来ないでいる。
「律。」
律は名前を呼ばれただけなのに、好きだと言われた気がした。鯉登は繋いでいた片手を解き、律の前髪を上に撫でつける様にして額を露わにすると、そこに唇を落とした。
「ん。」
鯉登はぴくりと肩を揺らした律に小さく笑うと、今度はその頬に手を滑らせ、またそこに口付ける。自身のやっていることだが、昨晩の情事を思い出した鯉登は、ゾクゾクと背中を上がってくる感覚に高揚感を覚えた。
そのまま鯉登は律の唇に触れるだけのキスを落とす。ちゅ、と音を立ててゆっくりと顔を離すと、色香を含んだ律の瞳を捉えた。
「わっぜ可愛らしか。」
笑って呟くが、その目は鋭く光っている。鯉登は律の腰に腕を回し、もう片方の手で荒々しく後頭部を掴むと、途端にぐっと引き寄せて、激しく噛み付く様に口付けた。抑えていた色欲が腹の底から湧き上がってくる感覚に身を任せ、鯉登は律の唇を貪る。
律は突然激しく求められるその口付けに必死に応え、脳が蕩けそうになりながら鯉登の分厚い胸板にしがみついた。
「はぁ」
酸素が足りずに喘いだ律の唇の隙間から、鯉登はその口内へと舌を侵入させる。律の口内をなぞる様に
律を組み敷いた鯉登は、彼女に舌を絡ませながら、頬を指の背で撫で、そのまま首筋まで滑らせていく。
「んぅ」
律の口から漏れるくぐもった声は、甘く鯉登の脳を痺れさせる。滑る様に律の身体を撫で回していた鯉登の手は、服の裾から侵入し、直にその素肌に触れた。ウエスト辺りに手を這わせると、びくりと律の身体が跳ねる。
鯉登は唇をゆっくりと離すと、肩で息をし、顔を上気させた律を見下ろした。
「律、いいか?」
呼吸を荒げ、切なげに眉を寄せた鯉登は、律の耳元に唇を寄せ、掠れた声で囁いた。
いいかと聞きながらも、鯉登は身体を