ガチャガチャッッ
ガンガンガンガン！






元帥の執務室から何かを打ち付けるような音が続いていた







「ルナ、絶対に絶対にここから出てきては行かんぞ！大人しくしているんだ！」




「よい子にしておるのじゃぞ」





「場が収まったら最優先で開放する・・・・・・我慢していてくれ・・・」



センゴク・ガープ・モモンガはそう言って出て言ってしまった
モモンガは色々と心配して水や緑茶の入ったコップとガープとセンゴクが出してくれたお菓子を応接セットに並べて甲斐甲斐しく世話までやいてくれたが、手錠は後ろ手につけられたままだ



『うーーーグググッッ』

巻きつけられている手摺に足をかけて思いっきり引っ張っているが、手摺はびくともしない
ルナの手錠が当たる腕は擦れて血が滴るほどの傷になっていた


“お前は海賊王ゴールド・ロジャーの息子だ”

『・・・えッッ！？』

スピーカーから流れてきたセンゴクの言葉にルナは絶句する
センゴクもガープも今まで教えてくれなかった
ルナは知らなかったのだ



『エースッッエーーーース！このォォォ外れろーーーーッッ』

ガスガスと手摺が埋め込まれている壁を蹴るルナ

ガラガラッッ




無意識に武装色の覇気を纏った足で蹴られた壁はガラガラと崩壊した

ガッガチャガチャン・・どてッッ




『わっ・・!』

破壊された壁から手摺が外れ、ルナは勢いで床に頭から倒れた

『外れた！！』

ルナは鍵を探してセンゴクの机を漁る

『もーーー！流石に置いてくれてるわけないか！！・・・地下牢！あそこなら鍵がある！！』

“だけど私一人で何ができる・・・？”

バタンと扉を乱暴に開けて廊下に出たルナは走りながらかんがえていた




『・・・・・タライ流・・・もしかして・・・』


キキッとブレーキをかけて止まったルナはもと来た道を戻り始めた

“動力室・・・ルフィ！”

ばたーん！
「！？」

「ルナ大佐！？は？手錠！？」


ドガッドガッドガッ！




後手に縛られてボサボサボロボロのルナに驚いて固まる海兵たち

その勢いに任せて動力室の海兵達をルナは脚だけで制圧してしまった





びーーーーびーーー


ガコンガコンガコン


『これで・・・』


正義の門を開閉するスイッチを押してルナはモニターを見上げた

『これで・・・ルフィが来てくれる・・・かも！！！』


なぜだかそう確信して、ルナは動力室を飛び出す

次に目指すは地下にある監獄