JUSTICE(海軍残留if編)
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「怪物たちの海のど真ん中に停泊とは、度胸あるわね!」
ルナが厨房に大きな肉の塊を運び込んだ頃、獰猛な毒蛇「遊蛇」が引く船 九蛇海賊団の海賊船が現れ、軍艦に横付ける
遠くに船影を見咎めたモモンガが、調理員の作業を手伝ってくるようにルナに重ねて指示をしていた
敵の出方がわからない以上、数の上でも戦力でも圧倒的劣勢の中で、全滅することを避けるためにルナを遠ざけたのだった
・・・・まぁ、その意図を汲み取れない私の部下達は女ばかりの九蛇海賊団を一目見ようと甲板に集まってきているのであまり意味のある策だったか疑問が残るところだが
しっかりと船内へ続くハッチが閉まっていることを確認して、モモンガは海賊船の見える位置まで移動し九ヘビ海賊団を見下ろした
「ーーあァ、今しがた襲われていたところだ
海楼石を施したこの軍艦で気配を消しても、こんなに長く停泊しては流石に視覚的に見つかってしまう
楽じゃァないが、お前たち九蛇と政府の協定により、我々は女ケ島の海岸より3km以内に侵入することを禁じられている
必然的に怪物の巣のど真ん中で待つことになる」
そう言って、血に濡れたままの刀を見えるように上げる
パタパタパタ・・・ガチャ!
『失礼しまーす!』
「わ!ルナ少将!どうされましたか?今日のオヤツは・・・って、わ!凄っい・・・肉!?」
調理場に入ってきたルナに振り向きながら声を掛けた調理員は小柄なルナが見えなくなるほど大きな塊に驚いた声を上げた
本当に肉に足が生えて歩いてきたのかというほど見事にルナの身体をすっぽり隠すほどの大きさだったのだ
『モモンガ中将が仕留めた海王類のお肉です!これ、晩御飯にしてもらえますか!?』
肉の塊がぴょこぴょこ揺れているのはルナ少将がどうにかしてこちらに顔を出そうとしているのかもしれないが、長い三編みの毛先しか見えない
「もちろんです!ここへ・・・あ、真っすぐ進んで1番近くの作業台へ置いてください」
『よいしょ!』
ドスンという音とともに作業台いっぱいに肉が置かれ、肉の横からやっとルナ少将の顔が現れた
まだ生肉だと言うのに、既に口の端からヨダレが垂れている
「凄いですね!新鮮で肉質もいい!今日はみんなお腹いっぱい食べられます!」
調理員は塊を触った後、ルナに笑顔を向けた
『モモンガ中将が刀一本で仕留めたんです!すごいんです!カッコいいです!!!』
「ルナ少将はモモンガ中将を本当に慕っているんですね」
調理員は肉の解体の為の作業をしながらにこやかに言った
『はい!すっごくすっごくカッコよくて、私の王子様です!』
そう言ったルナは、きゃ~♡と頬に手を当ててぴょんぴょん跳ねていた
「手は洗ったほうがいいですよ。頬に血がついてます。・・・いゃーこれでモモンガ中将も良縁に結ばれますな!」
ずっと気がかりだったんですよ、と調理員は肉を切り分けながらうれしそうにしていた
『りょうえん?』
「おや、そういう“好き”ではありませんでしたか、それはすいません!でもあの人物凄くいい人ですよ」
私はオススメしますと調理員は切り分けた肉を部位ごとにバットに分けながら言った
『そういう好き?』
調理員の言葉に首を傾げるルナ
「あー・・・えっと、特別な、I love youの好きかと思ってましたが、ヒーローに憧れるファンみたいな好きという事ですね。モモンガ中将、見た目は怖いですが、実直で正義感こ強い人ですから、ファンになるのも頷けます」
俺もカッコいいと思いますもん
そう言いながら調理員は切り分けた肉を冷蔵庫にしまっていった
『アイラブユーとファン・・・・・私は、ファン?なのかなぁ?』
ルナは顎に手を当てて真剣に悩み始めてしまった
モモンガ中将をどう思っているんだろう?カッコいいと思うのは、キラキラして見えるのは、褒められると何でもできてしまいそうなくらい身体が軽くなるのは、目が合うとドキドキするのは、笑いかけてもらえたらちょっと嫌なことがあった時でも全部吹き飛んでしまうのは・・・・これは、ファンなの??
「ルナ少将!悩む前に手を洗ってください!顎にも血が!ほらほら」
いつの間にか作業台の片付けまで終えた調理員に流し台に誘われ、もんもんと考え込みながらルナは手と顔を洗った
“九蛇は人を石に変える妖怪らしい!”
“バカな・・・!”
甲板では、九蛇海賊団と対峙中のクルー達がヒソヒソと初めて見る女ヶ島の面々について話していた
モモンガも様々な格好をした種族の本当に女だけの海賊団に警戒していた
「その海王類、貴方が仕留めたのかい?」
九蛇海賊団の一人は、モモンガの血濡れの刀を目ざとく見つけて質問した
「大砲の効きも悪いのでな
腹の中から切ってやった
早くこの海を出たいものだ」
「ーーそう、実力はあるようだね」
海軍内でも大抵の女海兵を怯ませるモモンガが、気迫のこもった表情で凄んで見るが、目の前の女海賊は表情を変えることはなく感心した、とでも言いたげに口角を上げてそう言った
カチャッ
「待ち侘びたぞ、やっと帰ったな九蛇海賊団!私は海軍本部中将モモンガ!
王下七武海“海賊女帝”ボア・ハンコック!顔を出せ!貴様を迎えに来た!!」
『モモンガ中将かっこいい♡』
厨房へ行かせたはずのルナがいつの間にか背後に立っていた