カリカリカリカリカリカリカリカリ・・・

「くーーー・・・んんーむにゃむにゃ・・」


カリカリカリッ

「ふぅ、よく寝ている・・・が、あのままでは風邪を引いてしまうな、よいしょッ」

書類から顔を上げると、ソファで眠るルナが視界に入った
モモンガに言われた通り、昼寝をしているようだが、着ているものはおそらくモモンガのワイシャツ１枚
そう思うとドギマギしてしまう
そしてなにより、そのままでは身体を冷やしてしまうと思い、立ち上がって肩にあるコート・・・は、先程血濡れのルナに貸してしまったのでスーツの上着を貸してやろうとダブルのスーツのボタンを外しながらソファで近づく

「むにゃむにゃ・・・バケツプリン！」

ゴロンッ

「ッッ！」ビクッ

悪いことなどしていないのに、なんとなく必要以上にビックついてしまうのは、乙女の寝顔を見る事に対しての罪悪感だろうか
当人は大きなソファで器用にくるりと体制をかえただけで、安心しきった顔で寝息を立て続けている


「ッッ！ォイッこりゃァ・・イカンだろ！！」

そう言って顔を真っ赤にしながらルナを視界から外すモモンガ
ゴロリと寝返りをうった時に、足を折り曲げたことでシャツが巻き込まれて片足からお尻まで丸見えになってしまっていた
洗っているから下着はつけていないはず・・・

「ーーーーッ！！」

そう考えるとモモンガは顔から火が出そうなほど真っ赤になる

バサリッ

「んむッ！くーーー」

艶やかなルナの姿をなるべく見ないようにしたら、少し乱暴になってしまったのは仕方がないと思う

“しばらく仕事が手につかなそうだ”

そう思いながら執務机に座って、ソファを視界に入れないように、と椅子を回転させて船窓を見た・・・つもりだった

船窓からチラリと見えた空は快晴、今のところ順調な航海ができそうだが、窓の隣のハンガーラックに・・・みてはいけない物をみつけてしまったようだ




「コイツ・・・男の部屋で平気で下着を干すなど・・・・！！！」

ハンガーラックにかけられた自身が貸してやったコートと一緒に、ルナの下着、白の飾り気のないブラとパンツとキャミソールがかかっていた

“とりあえず下着は見えないようにコートの後ろへやって・・・何と言ってお説教したら良いのか・・・おつるさんに相談するか・・・いやいやいや、タイミングを間違ってセンゴク元帥やガープ中将、三大将あたりに知られたら面倒だし・・・”

いよいよ仕事が手につかなくなってしまっていたモモンガ中将の苦悩は続く