*さんまいめ【日勤のオハナシ】
「エゼルさんは武器とか防具は新調する予定ないんですか?」
「ん、そうだねぇ……とりあえず、僕はないかな。
どちらかというと、武具よりも家の道具を買い替えたいかな。
下の弟や妹が元気いっぱいでくたびれたものとかあるからね」
「そうなんですね~。ん~ほかに居ないかなぁ……」
「まぁ、班長さんあたりに言っておけばいいんじゃないかな? あの人マニアだからね」
「そうですよね、そうします」
エゼルさんの言う通り、班長さんは武器マニアなんだよね。
主に剣を集めるのが好きみたいで、どこから入手するのか分からないけど、
その珍しい情報を集めては探しに行っているんだ。
それも仕事を休んで行くこともあるんだから、すっごくメーワクなんだよね(-_-;)
……失礼だけど、
アリアハンの武器屋さんにそんな人が欲しくなるような武器があるかは分からないけど。
言っておいたら良いかもね。
う~ん、それにしても……今日も平和だねぇ。
町の中にいると、魔王が世界を征服しようとしているなんてウソみたいだ。
行きかう人々、走り回る子どもたち。
それから泣いている子……って迷子になっちゃったのかな?
周りに保護者さんの姿も見えないし、とりあえず声をかけてみよっか。
「こんにちは、どうしたの? ん~お母さんがいなくなっちゃったのかな?」
泣いているその子をビックリさせないように、しゃがんで声をかける。
男の子は5歳くらい。茶色のふわふわっとしたショートヘアに大きな空色の瞳。
今はその大きな瞳にいっぱい涙を浮かべている。
「えっ、うっ、えっ……うん……」
声をかけると、泣きやんでくれた。お話しできるかな?
「そっか~。おれはね、お城の騎士でカナリって言うんだ。
キミはなんて言うお名前なの?」
「ぼく? ぼくはカミールだよ。
おにいさんは、おしろのきしさんなの? カッコい~!」
「ありがとね。ね、お母さんがどこに行ったか分かる?
お兄さんたちが捜してあげる」
「ホント! かあさん、さがしてくれるの! でもね、どこにいったかわからないの」
カッコイイって言われると何だかうれしいよね。
カミールくんにお母さんのことを聞くと、フルフルと頭をふる。
「それじゃあね、お母さんがどんな人か言える?
お名前とか、髪の毛の色とかどんなお顔かとか」
「うん、ええとねぇ……」
カミールくんに聞くところ、茶色の髪で優しいお母さんとのこと。
背はおれくらいで、長い髪を1つにくくっているみたい。
お名前はローズさん。
きっとむこうもカミールくんを捜しているだろうから様子を見たら分かるかな。
「エゼルさん、この子を見ていてください。おれがお母さんを捜して来ます」
「リョウーカイ、子どもなら弟妹でなれてるから。お母さんの方よろしくね」
エゼルさんはにっこり、そう言ってくれる。
「はい。カミールくん、この人はエゼルさんってお名前なんだ。
おれがお母さんを捜してくる間、一緒に居てくれるよ。
とっても優しいから安心してね」
「うん!」
良かった、笑ってくれた。
しゃがんで頭をなでながらそう言うと、カミールくんは元気よくお返事してくれた。
カミールくんをエゼルさんに任せて、おれはローズさんを捜しはじめた。
茶色の髪で少し背の高い女性は……。
おれの身長が168cmだから、けっこう背高いよね。
歩きながらそれらしい人を捜す。
捜しながら歩いていると、雑貨屋さんから慌てた様子で出て来た女性がいた。
髪の色は茶色で背は高めだね。この人かな……?
「あの、すみません」
「あ、は、はい何でしょう? 私、少し急いでいるので……」
「違っていたらすみません。お子さんとはぐれていませんか?」
「え……あ、その制服、お城の……」
女性はとまどった表情を見せる。
そりゃあそうだよね、急に声をかけられたりしたら。
「おれ、全パ回収班のカナリと言います。
巡回の途中で迷子の男の子を見つけてお母さんを捜していたんです」
アリアハンの騎士である証のバッジを女性に見せながら、安心してもらえるように言う。
「あ……全パ回収班のかた……」
女性はホッとした表情になり、大きく息をついた。この人で決まりかな?
「ローズさんで間違えありませんか?」
「はい。買い物をしていたら、あの子がいないことに気付いて……」
「カミールくんはおれの同僚が見ていますから安心してくださいね。
小さい子はチョット目を離すと見失っちゃいますからね。
でも、お母さんが見つかって良かったです」
「申し訳ありません、ご迷惑をおかけしました。
カミールを見つけてくださって、ありがとうございます」
ローズさんを息子さんの所へ案内して、再び巡回の続きをする。
予定通り、巡回の途中でムライさんのお菓子屋さんに寄った。
「ん、そうだねぇ……とりあえず、僕はないかな。
どちらかというと、武具よりも家の道具を買い替えたいかな。
下の弟や妹が元気いっぱいでくたびれたものとかあるからね」
「そうなんですね~。ん~ほかに居ないかなぁ……」
「まぁ、班長さんあたりに言っておけばいいんじゃないかな? あの人マニアだからね」
「そうですよね、そうします」
エゼルさんの言う通り、班長さんは武器マニアなんだよね。
主に剣を集めるのが好きみたいで、どこから入手するのか分からないけど、
その珍しい情報を集めては探しに行っているんだ。
それも仕事を休んで行くこともあるんだから、すっごくメーワクなんだよね(-_-;)
……失礼だけど、
アリアハンの武器屋さんにそんな人が欲しくなるような武器があるかは分からないけど。
言っておいたら良いかもね。
う~ん、それにしても……今日も平和だねぇ。
町の中にいると、魔王が世界を征服しようとしているなんてウソみたいだ。
行きかう人々、走り回る子どもたち。
それから泣いている子……って迷子になっちゃったのかな?
周りに保護者さんの姿も見えないし、とりあえず声をかけてみよっか。
「こんにちは、どうしたの? ん~お母さんがいなくなっちゃったのかな?」
泣いているその子をビックリさせないように、しゃがんで声をかける。
男の子は5歳くらい。茶色のふわふわっとしたショートヘアに大きな空色の瞳。
今はその大きな瞳にいっぱい涙を浮かべている。
「えっ、うっ、えっ……うん……」
声をかけると、泣きやんでくれた。お話しできるかな?
「そっか~。おれはね、お城の騎士でカナリって言うんだ。
キミはなんて言うお名前なの?」
「ぼく? ぼくはカミールだよ。
おにいさんは、おしろのきしさんなの? カッコい~!」
「ありがとね。ね、お母さんがどこに行ったか分かる?
お兄さんたちが捜してあげる」
「ホント! かあさん、さがしてくれるの! でもね、どこにいったかわからないの」
カッコイイって言われると何だかうれしいよね。
カミールくんにお母さんのことを聞くと、フルフルと頭をふる。
「それじゃあね、お母さんがどんな人か言える?
お名前とか、髪の毛の色とかどんなお顔かとか」
「うん、ええとねぇ……」
カミールくんに聞くところ、茶色の髪で優しいお母さんとのこと。
背はおれくらいで、長い髪を1つにくくっているみたい。
お名前はローズさん。
きっとむこうもカミールくんを捜しているだろうから様子を見たら分かるかな。
「エゼルさん、この子を見ていてください。おれがお母さんを捜して来ます」
「リョウーカイ、子どもなら弟妹でなれてるから。お母さんの方よろしくね」
エゼルさんはにっこり、そう言ってくれる。
「はい。カミールくん、この人はエゼルさんってお名前なんだ。
おれがお母さんを捜してくる間、一緒に居てくれるよ。
とっても優しいから安心してね」
「うん!」
良かった、笑ってくれた。
しゃがんで頭をなでながらそう言うと、カミールくんは元気よくお返事してくれた。
カミールくんをエゼルさんに任せて、おれはローズさんを捜しはじめた。
茶色の髪で少し背の高い女性は……。
おれの身長が168cmだから、けっこう背高いよね。
歩きながらそれらしい人を捜す。
捜しながら歩いていると、雑貨屋さんから慌てた様子で出て来た女性がいた。
髪の色は茶色で背は高めだね。この人かな……?
「あの、すみません」
「あ、は、はい何でしょう? 私、少し急いでいるので……」
「違っていたらすみません。お子さんとはぐれていませんか?」
「え……あ、その制服、お城の……」
女性はとまどった表情を見せる。
そりゃあそうだよね、急に声をかけられたりしたら。
「おれ、全パ回収班のカナリと言います。
巡回の途中で迷子の男の子を見つけてお母さんを捜していたんです」
アリアハンの騎士である証のバッジを女性に見せながら、安心してもらえるように言う。
「あ……全パ回収班のかた……」
女性はホッとした表情になり、大きく息をついた。この人で決まりかな?
「ローズさんで間違えありませんか?」
「はい。買い物をしていたら、あの子がいないことに気付いて……」
「カミールくんはおれの同僚が見ていますから安心してくださいね。
小さい子はチョット目を離すと見失っちゃいますからね。
でも、お母さんが見つかって良かったです」
「申し訳ありません、ご迷惑をおかけしました。
カミールを見つけてくださって、ありがとうございます」
ローズさんを息子さんの所へ案内して、再び巡回の続きをする。
予定通り、巡回の途中でムライさんのお菓子屋さんに寄った。