第1部
花子さん「えー新年明けましておめでと~。今年もよろしくぅ~。」
テケテケ「楽しかったねぇ。皆でカウントダウンして。それにこたつでのんびりしたお正月も良いね♪」
口裂け女「⋯と言ってもう正月はもうとっくに終わっていてよ?いつまで正月気分なんだか。」
花「と言いつつアンタもこたつ入ってダラダラしてんじゃない。」
ヒキ子さん(⋯今日は小正月⋯⋯)
某小学校校舎のある教室にて、ヒキ子さんが引き摺って来たこたつでみかんをつまみながらのんびり談笑しているお化け達。
まあ毎晩集まり女子会を行う、いつもの光景に過ぎない。
口「そして⋯そこの隅でみすぼらしいこたつで貴方達は何をしていて?」
注射男「やだなぁ、女子会ならぬ男子会ですよ口裂けさん♪」
さとるくん「これ結構温かいんだよね」
太郎くん「ぼく達が作ったのー」
怪人アンサー「我々がお前達に渡しそびれた物の有効活用だな。」
勿論、お決まりの男子メンバーも。
花「ねぇヒキ子~、花札しよーよ。」
ヒ「⋯良いですよ。」
テ「あ、私も混ぜて♪」
口「普通それ今時の小中学生が知っているものなの?」
注「聞いちゃいねー⋯」
怪「まあ良いじゃないか。たまには男同士で語らうのも。」
さ「じゃあこっちはトランプしましょーよ!」
太「するするーっ!」
⋯シャーーーッ
「~♪ ♪♪」
皆好きにカードゲームを楽しんでいる中。廊下に響く何者かの鼻唄と何かが滑る音。
「〜♪♪」
シャーーーーッ
音は徐々に何も知らないお化け達に近付いて来ている。
「あは、見ィつけた♪」
シャーーーーーッ!!!
「わッッ!!!」
「「「「!!!!??」」」」」
謎の人物が彼女達に辿り着いた瞬間、わざとらしく大声を上げた。当然その場に居た者は全員驚き飛び退く。
振り向くとそこには全身タイツに身を包みスケート靴を履いた、まるでスピードスケートの選手のような男が満足げに笑っていた。
「あはは!良い驚きっぷり♪久し振りテケテケ♪」
「「「「は?」」」」
テ「え、あ⋯!シャドウマン!?」
「「「「え?」」」」
口「なぁに、あの変態臭い全身タイツ男と知り合い?」
テ「あ、えと、北海道に居た時からのお友達なの。」
「車道の男と書いて読みはシャドウマンでーす!宜しくね♪」
車道男とは。凍結してアイスバーン状態の車道の車線上をスケート選手並の速度で駆け抜け、すれ違う通行人を大声を上げて驚かす、という北海道で流出した都市伝説である。テケテケも北海道から噂された都市伝説だ。
テ「久し振りだね~!北海道出てから暫く会ってなかったもんね。元気だった?」
車「うん。冬場は特にね♪ テケテケも元気そうじゃん。あ、そこの可愛娘ちゃん、俺とお茶しない?♪」
ヒ「⋯は?」
テ「あ⋯、相変わらずのだね車道くん⋯」
さ「ひ、ヒキ子ちゃんに何言ってんッば!」
怪「いや噛んでるぞさとる⋯はっ!まさかお前テケテケにも⋯!?」
車「大丈夫大丈夫。北海道時代からもうとっくにフラれてるから♪」
怪「そうか良かった。油断はしないがな。」
車「わお、セクシーなお姉さま発見♪この後暇?」
注「ちょ、待ちやがれ!口裂けさんにナンパなんて俺が許さん!」
口「何なのこの軟派な男⋯。」
花「ふん、ただのチャラ男ね。」
太「おもしろい人~。」
車「まあまあそう言わずに⋯あ、これお土産。北海道名物『白い●人』。」
テ「わあ、ありがとう!」
車「ついでに秋田にも寄って来たから鍋やろーよ♪きりたんぽ鍋♪」
注「って然り気無く無理矢理こたつに入って来んなよ!狭ェ!」
口「また変な奴が増えたわね⋯。」
年も明け、新しい仲間も増え、盛り上がりを増すお化け達。
そんなこんなで、今年も宜しくお願い致します。
END