第一章 完結
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「神様がウソついてもいいのか?」
と言ったのは悟空だった。
レギの隣に並んで同じ様に神を見上げた。
「ドラゴンボールと神龍は元々神様が作ったんだろ?だから神様が死んじゃったら、ドラゴンボールとかも消えてなくなっちゃうんじゃねえのか?」
「な、何っ!?」
「それは本当ですかな!?」
全く予想もしていなかった悟空の言葉に亀仙人達は驚いて神を見た。
神は、静かに空を仰いだ。
「…この私なんぞ、もうとうの昔に神を辞めるべきだったのだ…」
本当は、もうずっと昔に心に押し込めていたもの。
神という立場の為、誰にも言えず今日まで来てしまった。
ピッコロという悪を生み、その力は自分自身さえ超えて、世界を混乱に陥れた…。
ピッコロを殺せば自分も死ぬと分かっていたから尚更、手も出せず見ているしか出来なかった。
「…こんな私に神の資格などあろうはずがない、死んで当たり前なのだ…」
「そんなことないよ神様」
「…っ!」
穏やかな声に、神は思わずそちらを見た。
声の主、レギは、
笑っていた。
「そんなことない。神様がいなかったら、そのドラゴンボールもなかった。
今ここに、みんなが集まることもなかったよ」
「レギ…」
「悟空がたくさん話してくれたからね。おじいちゃんの形見のドラゴンボールから、全てが始まったんでしょ?」
「この娘の言う通りですじゃ、神様」
亀仙人が進み出た。
「あなたの作られたドラゴンボールがなければ、今の孫悟空やここにいる者達の成長や出会いはなかった…」
どこか誇らし気に、嬉しそうに続けた。
「たった一個のドラゴンボールから、全てが始まり、そして世を守ったのです」
「今更死ぬなんて無意味すぎるよ神様」
半分あきれたように苦笑しながらレギにも言われて、神は目を閉じた。
…ようやく、長い間のわだかまりが取れたような…。
救われたような気がした。
「孫よ、よい師匠に出会い育てられたな」
「うん!亀仙人のじっちゃんはちょっとエッチだけどな!」
一言多い。
「っい、いやあわしはちょっと基本を教えただけで…」
あからさまに焦る亀仙人は早口にまくし立てた。
「それに、ここまで成長させてもらったのはあなたやカリン様が…、そ、それにこの娘も…」
「……今尻を触ろーと…?」
横目でレギに言われて、亀仙人は自分でも驚いたように手を引っ込めた。
「やや!年のせいか自分でも何が何やら…」
「バレバレだっての!!」
レギの代わりにブルマの鉄拳が落ちた。
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