第一章 完結
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七つの
赤い星が入った
オレンジの玉
全部集めれば
どんな願いでも
一つだけ叶えてくれる
求める者を惹きつけて
ここに
大切なものが集まった
第二十三話
≪神様のウソ≫
「大丈夫け悟空さ!?」
そばに屈んだチチに悟空は弱々しく答えた。
「あ…あんまり大丈夫じゃねぇ…」
「すぐに病院へ…!!」
「その必要はないよ」
後ろからかかった声に全員が振り返った。
「レギ!?…と、あれ?そいつ…」
「ヤ、ヤジロベー…なんでここに?」
「ちょ、ちょっと様子を見に来ただけだ」
尋ねた悟空に焦って答えたヤジロベーをレギはこっそり笑った。
「ほら仙豆だ。食え!」
「あ、ありがてえ…!!」
差し出された仙豆を食べた瞬間、悟空は勢い良く飛び上がった。
「やったあーっ!!天下一武道会に優勝したぞーーっ!!!」
ボロボロだった体は全快して、覚えたばかりの舞空術で空の中爆笑した。
「…ど、どうなってるの…」
「あ、あんなケガが…」
クリリンが不思議そうにヤジロベーを見た。
「せ、仙豆ってただ腹が膨れるだけじゃないわけ…?」
「お前そんなことも知らずに食べちまってたのか」
「もったいない!」
笑いながらレギも答えて、場はすっかり穏やかな雰囲気になっていた。
しかし、思い詰めた顔をしている者が一人いた。
「……」
倒れたピッコロを見下ろして、神は意を決する。
「…あ、やべえ!!!」
それに気付いた悟空が慌てて下へ向かうが、神の手が振り上がるところまで見えてしまった。
(間に合わねえ…!!)
手刀がピッコロへ落とされる。
寸前。
──がしっ。
レギが、その手を止めた。
「…一応聞くけど、何してるの神様?」
「…レギ…っ」
「ピッコロを殺すつもりだった?それじゃあ間接的に自分も殺すことになる。
神は自殺は出来ないんじゃなかったっけ?」
レギは掴んだ腕をゆっくりと離したが目は神を見つめたまま。
何を言いたいかは、痛いほど分かって、それでも神の思いは変わらなかった。
慎重に言葉を選びながら口を開いた。
「…分かってくれぬかレギ…。こやつの息の根を止めねば、また同じことを繰り返す…。
これは神としてではなく、私の責任なのだ」
「ピッコロを殺せばあんたも…」
「ああ、だからその時は私だけを復活させてくれればいい」
それを聞いて、レギは何度目かのため息を吐いた。
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