第一章 完結
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今思えば、全て神の手の内で踊らされていた。
神殿にいたのも、そこで悟空の修行相手になったのも。
疑問はあった。
自分に記憶がないこと、なぜ神が自分を神殿に迎え入れたのか、と…。
一年で下界へ降りたのは、そんな疑問から何か足りない物をずっと感じていたから。
神にはひどく止められた。
無理矢理説得して、二年間記憶の手掛かりを探して世界を回った。
そこで、この星の通貨や成り立ちを知ることが出来た。
でも、求めていたものは見つからなかった。
見つかるはずがなかった。
記憶をなくした訳も、その場所も、全部意図的に隠されていたものだったから…。
第二十一話
≪『いやじゃぼけ』≫
それは、レギにも予想外の出来事で、ただただ、肩を撃ち抜かれ倒れていく悟空の姿を見ていることしかできなかった。
「ぐ…ぐあっ…」
悟空はなんとか起き上がろうとするが、痛みで再び倒れてしまった。
「悟空ーー!!」
「ふふ…、しぶといやつめ…まだ生きていやがる…。さすがだったぞ。だが、残念ながらここまでだ」
穴から出てきたピッコロが歩み寄る。
「ピッコロ大魔王の仇は、ピッコロ大魔王が討つっ!!!」
こちらも満身創痍で宣言し悟空を踏みつけた。
「レ、レギ!もう限界よ!!孫君を助けて!!」
半泣きになってレギを見たブルマはそこで止まってしまった。
二人の闘いを決して目を離さず見ているレギが、小さく震えているのを見たから。
「…レギ…?」
レギの中で今の悟空とあいつの姿が重なっていた。
血にまみれながらボロボロの体で、それでも闘うことを止めない。
レギにとって、ピッコロの言葉も耳に痛かった。
(…仇、か…、あたしも、あんな目をしているのか…)
「このやろーーっ!!!」
天津飯達が飛び出していってしまった。
しかし、
「邪魔だあー!!」
──ズバババッ
「「「っ!!!!」」」
ピッコロの腕、ただの一振りだけで地面がえぐれそれ以上の接近を許さなかった。
「先に死にたければいつでも殺してやるぞ!!!」
「あ、あいつまだパワーを残してやがった…!!!」
その時、悟空がよろめきながら立ち上がった。
「…い…いつつつ…っ、よ、よかった…。急所ははずれたみてえだ…」
「貴様…!」
互いにボロボロの体で再び攻防が始まった。
だが、状況は悟空の方が悪かった。
「…ハァッ…ハァッ」
「くくく、さすがに目がかすんできおったか…。当然だ。その出血ではな…」
次の瞬間にはガードをする間もなく突き飛ばされてしまう。
しかも、ピッコロの攻撃はそれだけではなかった。
「はああっ!!」
「っ!やめろお!!」
──ボキッ
嫌な音が辺りに響いた。
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