第一章 完結
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支配
恐怖
誰がなんと言おうと
目的はただ一つ…
そのためにここへ来た
邪魔者だって
消したのに…
――『あたしが止めてやるから』――
何故、消えない…
第十八話
≪解放≫
天下一武道会会場は騒然としていた。
悟空の超かめはめ波を浴びて、マジュニアの頭に巻いていたダーバンが取れ…
とうとう観客達にその正体が知られてしまったのだ。
「世界中に知らせておけ!!孫悟空の息の根を止めた後、再び貴様らの王になってやる!
ピッコロ様の天下が甦るのだ!!!」
世界中を恐怖に震い上がらせた三年前の出来事は、人々の記憶にはまだ新しい。
観客は我先にと逃げ出し、会場はあっと言う間にがらんどうになってしまった。
さっきまでの賑わいがウソのように静まり返った会場に、逃げずに残ったのは亀仙人達と、審判だけだった。
『…さ、さあこれは大変なことになりました!!マジュニア選手は、実はあのピッコロ大魔王だったのです!!』
どんな状況になっても実況するのが本物の司会者。
さすがはプロ。
こんな事態でも本業を全うする姿にブルマ達も目を丸くしたのだった。
「ゴミ共が散って静かになったぜ」
「言っとくが、おめえなんかに天下は取らせねえからな!」
睨み付けた悟空に、ピッコロはニヤリと笑って見せた。
「そういうセリフは、次の技を見てから言うんだな」
「何!?」
ピッコロがブルブルと震えながら全身に力を込め始めた。
「げげっ!!」
何が起こるのかと見ていた悟空の目の前で、ピッコロが巨大化。
小山のような所からピッコロの勝利を確信した笑いが響いた。
「いよいよこれで貴様の最期が見えてきたな!」
悟空を踏み潰そうとピッコロの足が動く。
飛び上がってそれを避けた悟空は狙いを定めたピッコロにたたき落とされてしまった。
「悟空!助太刀するぞ!!」
デカくなったのにピッコロのスピードは全く変わらない。
しかし、手助けしようとした天津飯を止めたのは、なんとか起きあがった悟空自身だった。
「…手助けしてもらっちゃ、優勝できなくなっちまうよ。それに、これぐらいの大きさだったらどうてっことねえさ!」
「どうてっことないだと?」
悟空を見下ろす今のピッコロにとって、その言葉はただのハッタリにしか聞こえなかった。
「はっ!!!」
口から圧縮された空気を発するピッコロ。
悟空は素早く避けて後ろへ回り込み、巨大ピッコロに膝かっくんを決めた!
バランスを崩し武舞台に着いたピッコロの手(指?)を取り、
「でいっ!!」
気合いを込めて背負い投げをしたのだった。
すぐに起きあがったピッコロは忌々しそうに悟空を睨んだ。
「すばしっこいやつめ…!」
「だから言っただろ!もっともっとでっかいんだったらやべえけどな!」
「…これ以上大きくなれんとでも思ってたのか!
見るがいい!!」
ピッコロは最初の時のように力を込めて更に巨大化してみせた。
それが悟空の作戦だとも知らずに…。
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