第一章 完結
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―『このオレを退治しに来たんだろうが、貴様とオレとは元々一心同体だ!オレを殺せば、貴様も死ぬことになるぞ!!』
―『そんなことは承知しておる。お前とてこの私を殺すことはできまい?死にたくはなかろう』
―『まさか、自殺する気じゃあるまいな!?』
―『心配せんでいい…』
神はポケットへ手を伸ばす。
―『自殺などせんでも、お前の悪を食い止める手段を人間が教えてくれたぞ』
ポケットから出てきたのは小さなビン。
それを、ふたを開けて床に置いた。
瓶の側面には、大魔王封じの文字。
「ま、まさか…!!」
「覚悟はよいな。魔封波!!!」
かつてのピッコロ大魔王を封じ込めた人間の持てる最大の技。
神が放った凄まじい力が渦を巻いてピッコロに襲いかかる。
だが、ピッコロはニヤリと邪悪な笑みを浮かべたのだった。
「魔封波返し!!!」
──ドンッ!!
「なにっ!?」
術は、あまりにもあっさりと跳ね返された。
魔封波の力は向きを変え、術を打ち出した本人である神を飲み込む。
「…しっ、しまった!!まさか、こんな結果に…!!せっ、せめてレギの体だけでも返さねば…!!」
神がレギの体から出ようとした、その時だった。
『…か、み…さま…』
小さくレギの呼ぶ声が聞こえた。
「レ、レギ!?気が付いた…」
『とうっ』
──ズビッシ!!
「っが!?」
レギは唐突に、神の脳天に強烈なチョップをかました。
「…っな、何を…!」
『…ちょっと、一人になりたいから、あれにはあたしが入る。大丈夫、あの子なら…』
薄れゆく意識の中、レギの声も段々と小さくなっていく…。
『…きっと……て…信じ…ら…』
「つあっ!!!」
収束した光を瓶に収めマジュニアは素早く蓋をした。
観客の目には、一体何がどうなったのか、分かる者はほとんどいなかった。
レギにチョップを食らった神、シェンが武舞台に倒れていた。
『ダ、ダウンですシェン選手!!ワン…ツー…』
審判の無意味なカウントが響く中、マジュニアは小瓶を見つめていた。
『…ナイン…テン!!立てません!マジュニア選手の勝利です!!』
審判が言い終わった途端、悟空は駆け出した。
倒れ込むシェンの元へ。
「レギ!大丈夫か!?」
「次の試合の邪魔になる。さっさと片付けろよ」
そう言ってマジュニアは武舞台を去ろうとする。
「ま、待て!一体何をやったんだ!?その瓶オラによこせよ!」
「ふん、返してやってもいいが、ただ返しただけではつまらんからな」
そう言うと、マジュニアは小瓶を飲み込んでしまった。
「あっ!!」
「くっくっく、さあどうする?これでオレ様を殺さん限り瓶は戻らんぞ。だが、オレを殺せば奴も死ぬ。困ったな」
マジュニアは邪悪そのものの顔で笑った。
「覚悟しておけよ!次は貴様がボロ雑巾のようになる番だ!!」
高笑いして去っていくのを悟空は睨みつけてやることしかできなかった。
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