第一章 完結
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『悟空さんのお知り合いでしたか!通りでお強いわけですね!』
白桃桃達を追い払った後、青年と村の人々がレギに礼を言った。
そして、一通り事情を話すと、やはり青年は目を丸くして驚いたのだった。
『あたしも悟空の名前が出た時はビックリしたけど、ここが聖地カリンだって聞いて納得したよ。
あんたがウパだね。悟空から話は聞いてたよ』
そう言うと照れたように嬉しそうに笑った。
『ウパっ!!』
『あ、父上!』
そこへ、狩りに出ていたウパの父親ボラが帰ってきた。
『村から煙が見えた!一体何があった!?』
そうして、ウパが事情を説明する。
『…そうだったか!貴女にはなんとお礼を言ったらいいか…』
『本当にありがとうございましたレギさん!!』
『いや、あたしも通りかかっただけだから』
『是非礼をさせてくれ。孫悟空の知り合いなら尚更だ!』
だがレギは、ボラの申し出をやんわりと断った。
『せっかくだけど、人と約束があるんだ。行かなきゃ』
『そうか、それは残念だ…』
『どこに行くんですか?』
ウパの問いに、ぴ!と上を指差す。
『神様んとこ』
『『…へ?』』
ウパ達はぽかんと口を開けた。
『この塔、神様の所に通じてるんだよね?』
『…あ、あぁ、そう言い伝えられているが…』
『んじゃ、一丁登ってみるか♪』
散歩にでも行くように軽く言うと、とんとん、と跳ねて軽くウォーミングアップをする。
それから、未だ状況に着いていけないでいるウパ達を振り返った。
『お礼はまた今度お呼ばれするよ。じゃ♪』
カリン塔に足をかけ、一蹴り。
一瞬で十メートル以上駆け上がりあっという間に見えなくなった。
それは、『登る』というよりは『走って』いた。
『…不思議なやつだ…』
(…やっぱり、悟空さんの知り合いって、変わった人なんだなぁ…)
かつてこの聖地を救ってくれた英雄の事を思い浮かべながら、ウパはそんなことを思った。
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