第一章 完結
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『明朝までに神殿に帰ってこい。急ぎ伝えることがある』
そう神から連絡があったのはその日の昼下がり。
『うわ、ずい分久し振りな気がする…悟空元気かな…』
世界をあちこち飛び回っていれば日にち感覚はまともに働かなくなる。
神殿を出てから、もう二年ほど経つということにレギはその日初めて気付かされた。
今いる位置は神殿からかなり離れていた。飛んでいけば速いが、それだとやはり面白くない。
レギはいつも通り走って行くことにした。
『…ん?悲鳴…』
神殿の真下付近に来た時異変に気付いた。
空気が焦げ臭い。
かすかに血の匂いもしていた。
『何かあるな…』
走る足を速めた。
第四話
≪三つ編みメガネとつるつる(鶴)帽子≫
予選も中盤にさしかかった頃、会場内に大きなどよめきが起こった。
「…っ餃子!?」
天津飯がいち早く駆けつけると、気を失った餃子と、不気味な男が立っていた。
「くっくっく、かろうじて生かしておいたぞ。殺してしまっては失格らしいからな」
「なんだと!?」
だが、男を見た瞬間天津飯は言葉を無くした。
「久しぶりだな天津飯。それから、孫悟空」
「た、白桃桃!?」
それはかつて、世界一の殺し屋と言われた男。
天津飯の兄弟子であり、悟空がウパの父親の仇として倒したはずだった。
「ありゃ?あいつ、…パパイヤ、だっけ?」
『白桃桃だ』
間違えたレギに神がすかさず突っ込んだ。
それは、ほんの数時間前のこと……。
『はははは!!どうだこの新しく手に入れた体!!力!!』
…うわぁ。
異変に駆けつけ、森を抜けたその先の光景を見て、レギは思わず苦虫を噛み潰したような顔をした。
騒ぎの中心には二人の男が立っていた。
一人は白髪に何故か鶴の頭が生えた帽子をかぶり、ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべた老人。
もう一人は、狂ったように叫んでいた方で、顔半分を不気味なメガネで覆った三つ編み男。
辺りは地面が焦げ、壊された家々から煙が立ち上る。
怪我を負った人々が青ざめ、怯えた目をしていた。
『この白桃桃様の恐ろしさを、今一度思い知るがいい!!』
三つ編み男、白桃桃が叫んだ。
(…どー見てもあっちが悪だな…)
『我が弟の肉体を滅茶苦茶にしたこんな村など綺麗さっぱり消えてしまえ!』
グラサンの男がやはりニヤニヤと言った。
(てか兄弟かよ!!)
『やめろ!白桃桃!!』
槍を持った青年が二人の前に立ちはだかった。
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