第一章 完結
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水底のような
深いどこかで
探し続けていた
郷愁
求めたのは…
第三話
≪予選開始・幻の中の赤ん坊≫
「お、さっそく悟空だ」
『よく分かったな』
レギのいる4ブロックと悟空のいる1ブロックは二つ分のブロックを挟んで離れていたが、レギは気配でその状況を読んでいた。
が、さすがに目で見ることは出来ない。
「他の選手が邪魔だなぁ。神様千里眼貸して」
『貸せるものか!神の目を双眼鏡か何かのように言いおって!』
「冗談だよ。まだ順番来ないし見に行こ♪」
悟空達のいる1ブロック。
「またもや最初の試合が貴様とはな…」
対戦相手のチャパ王は悟空を見て不適に笑う。
「まあよかろう…、前回の雪辱を晴らすという意味では絶好の相手ではある」
互いに一礼をして、試合が始まった。
腰を落として構えたチャパ王に対し、悟空は立ったまま微動だにしない。
「…へぇ、精神の修業、ちゃんとしたんだね」
レギは嬉しそうにニヤリと笑った。
気配が完全に無になった悟空、それでいて全く隙がない。
しかし、そのことが分からなかったチャパ王は怒った。
「それが構えか!武道をなめると痛い目に遭うぞ!!」
飛びかかったチャパ王が上段蹴りを繰り出す。
が、悟空の姿は消え足は空振り。
慌てて辺りを見渡すチャパ王の背後に悟空は音もなく現れ…、
「そうか!またこの前のように上だな!?」
──とん
首筋の手刀。たったその一撃でチャパ王は気絶。
勝負は拍子抜けするくらい静かに着いた。
「ん~…」
『どうしたレギ?』
「いや、成長したんだなぁと思って」
体だけでなく、心も。
…少し寂しい気がするねぇ。
――『なあレギー!』――
屈託のない無邪気な笑顔。
――『ちくしよう!もう一回だ!!』――
組み手で何度ぶっ飛ばされても諦めを知らない真っ直ぐな目。
ーー……『…ぁーん、あーん…』――
…赤ん坊の、泣き…声……?
「……さ…おめぇさ!!」
「!?」
ハッと我に返ると女の子がレギをのぞき込んでいた。
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