第一章 完結
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『ええ!?レギここ出て行くんか!?』
『んな家出みたいな』
苦笑するレギに、悟空は悲しそうに眉根を寄せて見上げてきた。
悩殺ものである。
(ヤバいっ可愛いっ)
思わず頭をこねくり回したくなる衝動を必死に堪えるレギに悟空がしがみつく。
『なあ!もっとオラに修行つけてくれよ~!!』
『あたしもやりたいことがあるんだよ~!!』
駄々っ子のようにレギをユサユサ揺さぶる悟空。
レギはされるがまま、でも決してうんとは言わない。
まるで本当の姉弟のやり取りのような光景を、神とポポが遠巻きに眺めていた。
第二話
≪氷の目・追憶の背中≫
「ここでいいのかな?」
『うむ、ここでまず予選をするのだ』
「要するにふるいにかけるのか」
『お前な…』
「しかし凄い人だね~」
『これでも前回よりは少ないはずだ』
「へ~」
聞いているのかいないのか、気のない返事を返す。
「おい」
「ん?」
突然、背後から呼び止められた。
振り返るとそこには、長身のすこぶる目つきと顔色の悪い男が立っていた。
小柄なシェン(レギ)より頭二つ分ほど高い所から鋭い目が見下ろしていた。
レギの中の神が緊張したのが分かった。
「なぜ貴様がここにいる」
それは、神にではなくレギ自身にかけられた問いだった。
高圧的な声。
氷みたいだと、レギは思った。
「あんた、あたしを知ってるの?」
「な…」
きょとんと聞き返したレギに、男は僅かに目を見開いた。
「いや~、あたし実は記憶喪失ってやつみたいでさ、この大会に出れば何か手がかり掴めるんじゃないかってね。
変な話だけどさ」
嘘ではない。
「記憶喪失、だと…?……ちっ」
苦笑しながら話すレギに、男はさっと背を向けて去ってしまった。
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