第三章 前編 (編集中)
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続きまして
強制的な
戦線離脱
おいあんたら、
あたしの意志は…?
第十三話
≪特戦隊最後の最強カード?≫
「ところでさ、ちょっと気になってたんだけど、地球でドラゴンボール使った時って空が暗くなってたよね?」
「あ、ああ、神龍が出れば必ずそう…」
レギに答える途中で、クリリンもその違和感に気付いたようだった。
「そうか…奴らがドラゴンボールを持って行ってからまだ空は明るいままだし、本場のドラゴンボールも同じなら、奴らはまだ願いは叶えてないってことに…!」
「本当か!?」
悟空にクリリンは力強く頷いた。
「ああ、きっと合い言葉を知らないんだ!!ただボールを集めればいいと思ってるんだ!」
「そっか、じゃあちっとは希望が見えてきたじゃねえか!!」
「…合い言葉…」
「…おいレギ」
いつの間にか傍まで来ていたベジータが小声で言った。
「さっきから合い言葉だの『シェンロン』だのと、一体何のことを言ってやがるんだ?」
「さあ?あたしも直には見たことないから詳しくは知らない。第一、あたし悟空が15になるまではポッドの中で眠ってたし、その後ドラゴンボールが使われたのは悟空を生き返らせた時だけだけど、その場にはいなかったから」
「っち、使えん」
「ぉい」
…まぁ、実は出会った頃のチビ悟空から、それまでの武勇伝を聞かされた時にドラゴンボールについての一連の動き(ぐねぐねのイラスト付きで)教えてもらったりしてたけど、この王子には言わないでおこうと思った。
『直には見たことない』という点では嘘は吐いてはいない。
でもあの時の悟空は、それはそれは楽しそうに話してくれていたものだった。
--『でなでな!こぉーーんなでっけえ龍が出てくんだよ!!』--
そして、願いを叶えたボールの末路も。
(いやしかし、本当にでかくなったなこいつ…)
なんだか昔のことを思い出して、改めて悟空の背中を見つめた。
広くなった背中が、どうしても誰かと重なってしまう。
最期の時を思い出して、レギは顔を伏せた。
(…因果応報……運命を、この子に託したのか、バーダック…)
「…、…レギ!!」
「え…?」
呼ばれて顔を上げると、悟空が真顔でのぞき込んでいた。
「どうしたんだ?ぼーっとするなんてらしくねぇぞ」
「あ、ごめん。なんでもないよ」
「何にしても、奴らからドラゴンボールを取り返さん限り、オレ達が願いを叶えることは出来ないだろうが」
不機嫌な声はベジータのもの。
そのまま、顎で空を指した。
「貴様が逃がしたやつが、面倒な奴をつれて来たぞ」
「うわ…」
それを見たレギが思いっきり顔をしかめた。
フリーザ同様、できれば会わずに済ませたかった人物だったが、それはレギの姿を見るなり大声を張り上げた。
「レギーー!!こうなったらやはりお前には我が部隊に入ってもらうしかないな!このオレの右腕として!!」
「Σ何言ってんですか隊長!?さっきは目にもの見せてくれるとか言ってたじゃないですか!!」
「気が変わった。やっぱりあいつは欲しい人材だ」
「早すぎでしょ!!!」
「ふん、隊長様から直々のご指名だぞレギ、良かったな」
「ジョーッダンじゃないあんな変態集団。てかベジータ、あんた楽しんでるだろ」
「どうだかな」
「あぁ、フリーザ様のことなら心配するな!オレから直に頼んでやるからな!!」
「な、なんかあっちで勝手に話進んでるし…」
と悟飯でさえ呆れ、クリリンがどことなく心配そうにレギを見た。
「い、いいのかレギ…?」
「あー、アレとは会話が成立しないからほっとけば…」
「よし!そうと決まればさっそくフリーザ様に」
──ヒュボッ!!!
ギニューのスカウターが音速で吹き飛ぶ。
しかし、本人は驚いた様子もなく、むしろ面白そうにレギを見下ろした。
「何か言いたそうだな?」
「ああ、一言……言ってもいいかな?」
レギは掌波を撃った右腕を上げたまま、にっこり微笑み返す。
「くたばっちまえ」
その背後に只ならぬ殺気を漲らせていて、怒りを体現したような地鳴がりその場の全員の鼓膜を震わせた。
「フッフッフ、それでこそだ。変わらないな」
「これ以上は時間の無駄だ。さっさと始めよう」
それからレギは悟空達に聞こえるような声で話しかけた。
「さっきのドラゴンボールの事だけど、フリーザに最長老様の居場所がバレたみたいだ」
「え!?」
「スカウターで調べたんだろ。多分その方法を聞き出すために…!」
最長老と聞いて悟空はあることに気付く。
「ちょっと待てよ!まさかここのドラゴンボールを作ったのって…」
「ああ、その最長老様だ!」
「あ、あいつ願いの叶え方を聞きだしたら絶対最長老さん達を殺しちゃうよ!!最長老さんが死んじゃったらドラゴンボールもなくなっちゃうのを知らないんだ!!」
「な、なんだと!?」
その事実に一番驚いたのはベジータだった。
レギは天下一武道会の一件でその事を嫌でも分かっているだけに、内心は最長老の下へ駆けつけたくて焦っていた。
(一番なって欲しくない展開だ…!無事でいて、ネイル、最長老様…!!)
「クリリンと悟飯は手遅れにならない内にドラゴンボールの所へ行って!今なら近くに誰もいないはずだから!」
「あ、ああ分かった!」
急いでレーダーを取りに飛び出す二人を、ギニューとジースは逃げたものだと追いかけることはしなかった。
レギ達からすれば好機。
ここでこの二人を食い止めればチャンスはまだある。
「ジースはあたしがやるから、ベジータと悟空でギニューをお願い」
「なぜ貴様が仕切る」
「あいつはあんた達二人でやった方が早く片付くからさ」
「そっか、ベジータもダメージから回復したから結構パワーアップしてるもんな」
「…ふん、知っていたか」
抑えていたつもりだったのにあっさり言い当てられてベジータは皮肉った笑みを浮かべた。
「さて、やるか」
こちらの出方をうかがい薄ら笑みを浮かべているギニューとジースを油断なく睨みながら構えるレギ。が、
──ガシ。
「お?…っぐえ!?」
出陣しようとする直前にレギは首根っこを掴まれた、と思ったら今度は体が急浮上。
自然と首が締まる形となった。
犯人は言わずもがな。
「あばよカカロットー!!!」
「ベジータ!?」
驚いて見上げる悟空があっという間に小さくなった。
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