第三章 前編 (編集中)
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「ずいぶんと力を上げ助っ人として駆けつけたつもりだろうが、それで全員を助けられると思っているなら大間違いだぞ」
「ベジータ…」
非難するようなレギを無視して、ベジータは結論付けた。
「今の貴様では、フリーザには勝てん。絶対にな。レギ、貴様だってそれは分かっているんだろう」
「…………」
「…その、非道になんなきゃなんねぇってやつか?」
「まぁ、所詮無理だろうがな」
それっきり、話すだけ無駄だとベジータは悟空を見向きもしない。
悟空としても、死に物狂いで修行してきて、自分でも結構力を付けていたつもりだっただけに、こうもバッサリ言われてしまって押し黙る。
どちらも口を閉ざして沈黙が降りる。
しかし、その重苦しい空気を破ったのは、レギだった。
「ま、現時点でフリーザに適う適わないは除いたとして、悟空が来てくれたことで助かったのは事実だよね」
「………貴様…!」
実際、悟空が持ってきた仙豆でダメージは全て回復された。
それもまた、『助けられた』ということになるわけで、その事実を叩きつけられてまたもプライドに傷を付けられたベジータの額に青筋が浮かんだ。
レギはそれに気付いているのかいないのか、悟空を見た。
「大丈夫悟空、お前強くなったよ。本当ビックリするくらいにね、だから自信持て。…ただ、ベジータが言うように、フリーザには勝てない。というか戦わせられない。奴には何があっても手を出しちゃいけないんだ」
「フン!どっかの誰かさんは『フリーザは自分が殺るから邪魔するな』とか言ってなかったか?」
「状況が変わった。今は全員生きてこの星を脱出することが先決でしょ?」
「…気に食わんな!!!」
突然ベジータは声を荒げレギに詰め寄った。
「貴様のその変わり様はなんだ!ドドリアを殺った時のような殺気はどこに行きやがった!?このオレにあんなこと言っておいて今更敵前逃亡だと!?ならオレが今すぐ行ってフリーザの奴をぶっ倒しても文句はないんだろうな!!?」
「ああ、いいよ」
「な!……なんだと…?」
『そんなことさせない』くらいは返ってくると思っていたのに、レギはあっさりとフリーザを倒す機会をベジータに譲ったのだった。
絶句するベジータに、レギはこともなげに続ける。
「仮に、今のあんたにフリーザを倒せるだけの力があったとするなら、あたしは止めない。むしろ任せるわ」
「……ほ…本気で、言っているのか…!?」
「うん。あんただってサイヤ人なんだから、あいつへの恨みは溜まってるでしょ?」
レギは苦笑すらして。
あまりのショックに、ベジータはふらりと後ずさった。
「…き、貴様は…本当に…レギ、なのか…?」
「そうだよ。あたしはレギだ。サイヤ人とツフル人の血を引く、ジープとミラの子、レギだ」
誇らしく微笑んだ、有無を言わせないその言葉に、ベジータは返す言葉を失った。
--『仲間を信じることです』--
レギの頭の中に、最長老の言葉が甦る。
--『貴様のその変わり様はなんだ!?』--
--『何が神々だ!!傲るのも大概にしろ!!!』--
激昂するベジータが、あの時の自分と重なった。
同じだ…、いや、同じになるところだった。
自分には、仲間がいることを最長老達が気付かさせてくれた。
その思いを裏切らないために、その思いに応えるために、レギは自分のこの決断に迷いはなかった。
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