第三章 前編 (編集中)
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「私はきっかけを与えるだけです。力を解放したら、後はあなた次第です」
「はい……でも、それをすることで最長老様の寿命に影響してしまうんじゃ…」
最長老とは、文字通りこの星においてもっとも長命である証だ。
高齢のために、もはやこの場所から動くこともままならない様子からもレギがその寿命を危惧するも、最長老はそれには優しく微笑み返した。
「心配はいりませんよ。一部とはいえ封印を解放すれば、その分私の負担も減ります。寿命に影響はありません。それに、自分の死期は分かっています。まだしばらくは大丈夫ですよ」
「そう…ですか。………それじゃあ、お願いします!!」
改めて腹を決めたレギの頭に、最長老の手が置かれた。
第十話
≪ヤな感じの7つパワー≫
デン「今日で四日目ですね」
カル「レギさん、ずっと瞑想してる」
「ああ、一部とはいえ、解放したツフルの力を扱えるようになるのは容易なことではないのだろう」
心配そうにするデンデとカルゴに、ネイルもその時の情景を思い出していた。
力を解放した時は、凄かった。
何がって、まぁ色々と。
「…はい、終わりましたよ」
「…え……え?終わり!?」
苦しいとか、痛いとか、とにかく辛いのを予想してレギがぎゅっと目を瞑り緊張する中、拍子抜けしてしまう程あっさりと力の解放が完了したことが告げられた。
「これで本来の使い方ができるようになっているはずです」
「そ、そうなのかな…?じゃあ、ちょっと試しに…」
レギはおずおずと右手を差し出す。とりあえず斬気から。危害のない『帳』を出してみることにした。
「『帳』」
――どかんっ!!
「「「……………」」」
レギは普通に、身の丈サイズの帳を出したつもりだった。
しかしその瞬間、ぐんっと前方に引き寄せられるような感覚にヤバい!と思う間もなく、巨大な帳がレギを中心に展開。
守る為の技が、最長老の家を真っ二つに両断してしまった。
「……………なん…じゃこりゃああ!!!!?」
「無事解放されたようですね」(のほほん)
「いやいやいやいやいや!!!ああもう家壊してごめんなさい!!てか、デカ過ぎだあああ!!!!?」
「ふふふ、このくらいすぐ直せますよ」
テンパるレギに最長老は慌てるでもなくどこまでも冷静だった。
「…じ、じゃあ、つ…次は掌波を……」
今度は屋外にて。
帳であれなら、掌波は確実に家が吹き飛ぶことが容易に想像できた。
一応力は抑えてみるが、どうなるかは実際やってみないとレギにも分からない。
「あ、一応あたしからは離れててね!」
「「大丈夫です!」」
「もう十分離れてる」
結構遠巻きに見物を決め込むネイル達。
そして、緊張の中、レギは腕を振るった。
──…ドゴーン!!!
「「「………」」」
レギは極々軽く、軽ぅーく、腕を振っただけだった。
それでも放たれた見えない衝撃波は、向こうの山をすり抜け様その一部をかっさらうように消し飛ばした。
まるで、巨人が噛った後の歯形の様になった山の状態に、一同しばし言葉を失う。
「……………ご、ごめんなさい…ナメック星…っ」
「いや、まあ、仕方ない、か…」
やはりというか、解放された力は思った以上に今のレギには余るもので。
こうして、レギは力のコントロールのため瞑想にふけ込むことになったのだった。
「まぁ丁度いいや。ツミハをもう少し改良しないといけないと思ってたし。使う度に体壊してちゃ話にならないからね」
「……結構前向きだな」
そして、現在。
「………………むぅ」
レギはゆっくりと目を開けた。
こっちに向かって来る、よく知る二つの気配。それを猛スピードで追いかけるもの。
そして、遠くこの星に向かっている無数の気配を感じて。
「…なんっか、面倒なことになりそうだな」
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