第二章 完結
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その歌が紡ぐのは
解放への喜びか
失った者への悲しみか
はたまた遠い昔の
呪いの歌か
第十七話
≪ホウセンカ≫
倒れたピッコロの姿が、あの日の情景と、重なる。
――『…笑って、レギ』――
自分を庇って、自らの血の海に横たわるあの人は、笑って逝った。
――『…お前のあの歌、オレは、嫌いではない』――
ピッコロは、なんでいきなりそんなこと言ったんだ……。
――『へっ…なんて顔してやがる…』――
また笑ってた。
自分を庇って、あの時みたいに……。
――『レギ、あんたは……』――
―――――あの時みたいに!!
その時、甦る記憶と共に、レギは頭のずっとずっと奥の方で『カチリ』と何かが鳴ったのを覚えた。
《……クス…》
その瞬間を待ちわびたように誰かが小さく笑った。
《……そう、もっと深くまでおいで…》
──ぱし。
「何!?」
振り下ろされたナッパの拳を、レギは投げた小石でも取るように受け止めた。
さっきまでなんの反応もしなかったのに、あまりにも簡単に止められてしまってナッパは慌てて掴まれた手を外そうとするが、それは押しても引いてもびくともしなかった。
「うっ、離せこの!!」
──…ポコン
「あ?」
ナッパがレギの手から拳を離そうと躍起になっていると、唐突に奇妙な音と共にシャボン玉の様な物が現れた。
それは大人の拳大で、レギの頭上からふわふわと漂いナッパの目の前まで上がる。
それを目で追っていたナッパは、何も考えずつい手を伸ばしてしまった。
その正体(脅威)に、ベジータだけは気付いていた。
「なんだこりゃあ…?」
「…ホウセンカ」
「っ触るなナッパ!!!」
レギとベジータの声は、ほぼ同時だった。
──パンッ!!
「っぎあああああっ!!?」
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