第二章 (編集中)
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「やはりな」
レギは腕を持ち上げられただけでそれを痛がった。
それを見て、ピッコロの表情が若干険しくなる。
「貴様『ツミハ』を使ったな」
「つみは…?」
「レギさん、それまだ完成してないって…!」
「完成してないっていうか、際限なく威力上げれるっていうか…」
「なぁおい、つみはって何だよ?」
一人ついていけず戸惑うクリリンにピッコロが答えた。
「こいつの技に掌波があるだろう。あれを何重にも重ねて打ち出すものだ」
「へぇ!すげぇなぁ…そんな開発してたのかよ」
「なんでピッコロが説明してんの…?つか、腕離して……!」
未だに腕を掴まれたままで、でも痛みでふりほどくこともできなくて無駄な抵抗をするレギに構わず、掴んだ腕は離さずピッコロは続けた。
「だが際限ならある。この技は、掌波の威力を増した分身体への負担がかかるからな。二重三重くらいならまだいいが、お前、何重を使ったんだ?」
「…なんか怒ってる?」
「いいから答えろ」
「ん~、8ぐらい?」
「馬鹿か」
「Σヒド!これくらいちょっとした筋肉痛だよ!向こうが三時間くれたんだからその間には治るって」
ようやくピッコロは腕を離したが、今度は悟飯がレギの手を取った。
「で、でもムチャしないで下さい!」
「うん、ありがと」
悟飯は今にも泣き出してしまいそうで、それでも自分の心配をしてくれるその頭を優しく撫でてやった。
「お前も怖かったろ。初めての戦いがこれだもん。そんな顔しないで…」
撫でながら、間に合わなかった三人にレギ心の中で謝っておいた。
それから、不意にピッコロが口を開いた。
「………さっき、あのナッパが言っていた『母親の種族の復讐』とはどういう意味だ?」
「やっぱり聞こえてたな…」
「母親は…ツフル人、だったな」
「そう。惑星ベジータは元は別の名前で『プラント星』っていう星だった。そこに最初に住んでいたのがツフル人。サイヤ人は後からその星に居着いた移住民だったんだ」
そうして、レギが語ったツフル人とサイヤ人との関係は地球では考えられないものだった。
「最初は何の問題もなく二つの種族は共存できていたんだ。だけど、サイヤ人が次第に本性を現しだしてね。
元々が戦闘タイプ。対してツフル人は根っからの頭脳派だった。ツフル人がほぼ全滅させられるのにそんなに時間はかからなかった。でも、ツフル人の中には稀に戦闘に特化したタイプも生まれていて、その人達は助かった、ていうより生かされた。その戦争でサイヤ人側も死人が出なかった訳じゃないからいくらでも人材が必要だったんだ。
そうして生き残ったのが、あたしのお母さん」
「……そう、だったのか…そんな過去があったんだな…」
「何もクリリンがそんなに落ち込まなくても」
「なるほどな、それで『母親の復讐』か」
「とっくの昔の事だし、お母さんはどう思っていたのか分からないけど、あたしは別にツフル人を全滅に追い込んだサイヤ人を恨んではいない。お父さんだってサイヤ人だし、助けてくれた人達だってそうだ」
「…で、でも、どうしてレギさんのお父さんとお母さん一緒になれたんでしょう…?」
悟飯のもっともな質問に、レギはきょとんとした。
かつて、自分も同じ事を聞いたことがあったからだ。
自分の質問に、含んだ笑みを浮かべてその人はこう答えた。
「好きだからだったんだよ」
「Σえ!?そういうもん!!?」
にっこり答えたレギにクリリンが何故か物凄くショックを受けていた。
悟飯はやっぱりよく分からないようで首を捻るばかり。
ピッコロは、ハナから理解不能だとばかりにそっぽを向いていた。
「なんだよそれ!因縁同士なんだろ!?お前のお母さんサイヤ人憎くなかったのかよ!?」
「さあ?でもここにあたしがいるのが二人の愛の証しvVなんつって」
「訳分かんねえーー!!!」
(そこにはオレも同感だ)
聞き耳だけは立ててちゃっかり便乗するピッコロであった。
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