第二章 (編集中)
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二つの光が近付いて
不吉な余興が呼び覚ます
破壊と侵略
蹂躙と破滅
「……来た」
レギは閉じていた目を静かに開けた。
「どうした?……!」
「レギさん?」
瞑想を中断したレギに続いてピッコロもそのことに気付く。
悟飯も遅れて顔を強ばらせた。
「悟飯、気を引き締めろ」
「あ……は、はい!」
「…相変わらずえげつないなぁ」
「?…」
立ち上がって遠くを睨むレギが言った。
その直後、爆風が吹き荒れた。
第十四話
≪再会か始まりか≫
「…やっぱりまっすぐこっちに向かってくるか」
「恐れることはない。オレ達は一年前とは比べものにならないくらい強くなった」
「はい…!」
「大丈夫悟飯。お前はあたしが守から」
「は、はい…!」
初陣の悟飯は二人の言葉に固く頷くのが精一杯だった。
レギがその頭をクシャクシャとなで回しているとピッコロが低く言った。
「…お前は、大丈夫なのか?」
「え、何が?」
キョトンと見上げたレギが、本当に何のことかと聞いているようでピッコロは密かにため息をついた。
「裏切り者、なのだろう」
「ぉお?心配してくれんの?」
「な!?ち、違うわ!!誰が貴様の心配なんぞ!!」
「アラ冷たい。あたし達のこの半年一緒にいた時間はウソだったの…」
さめざめと泣くふりをするレギに、ピッコロの頭に怒りマークが浮かぶ。
「……確か、頭に強い衝撃を受けると性格が変わるんだったか…?」
「お?なんだ?やるか?」
「…あ!だ、誰か来るよ!!」
不穏(?)な空気を打ち破ったのは悟飯の緊迫した声だった。
「これは…クリリンだ!」
パッとレギが空を見上げれば、三人の所にクリリンが降り立った。
「なんだ貴様か」
「そう言うなよ。これでも結構腕を上げたんだぜ」
「クリリン!」
「よ、ようレギ!半年ぶりだな!」
妙な別れ方をしていたもんだからどこかぎこちないクリリンに、レギは全くいつも通りだった。
「早かったね」
「ああ、オレが一番近くにいたみたいだ」
「他にもここに向かってる命知らず共がいるようだが?」
「ああ、みんなももうすぐ着くよ」
意地の悪そうな顔で言ったピッコロにクリリンは自信たっぷりだった。
「…思い出した!亀仙人さまのところで一緒にいた人だ!」
「このお兄さんとは今の内に仲良くしておいた方がいいよ~悟飯」
「どういう意味だよそれ…」
げんなりしてクリリンが突っ込んだ時、ピッコロが鋭く空を見上げた。
「おしゃべりはそこまでだ。来たぞ」
上空に2つの影が自分達を見下ろしていた。
はっきり視認できる距離にいるのを見て、現れた面々に、レギは全く予想通りでため息が出た。
「…やっぱり残ってたのはこいつらだったか…」
「…どういう連中だ?」
小声で訊ねるピッコロにレギもピッコロ達だけに聞こえるように答える。
「でっかいのがナッパ、パワータイプでサイヤ人の王子の付き人。で、そのサイヤ人の王子がもう一人の方、ベジータだ」
「…なるほどな、あのラディッツとは比べ物にならんわけだ」
「ワクワクするでしょ?ピッコロ」
「阿呆。オレをどっかの戦いバカと一緒にするな」
(なんでそんな呑気に会話が出来んだ…!?)
緊張感と恐怖に飲み込まれそうになるのを必死で堪えるクリリンと悟飯は目の前の二人から目を反らさないでいるので精一杯だった。
その二人が地上に降りて、レギを見て口を開く。
「おうおう、本当に生きてるぜ!どこまでも悪運の強い奴だ」
「どうやら、オレ達のことを忘れずにいたか。ツフル人の才は伊達ではないようだな」
「…ツフル人?…そういえば、あの悟空の兄貴ってのがそんなこと言ってたっけな…」
「まね」
驚くクリリンにレギは軽く相槌を返す。
自分がツフル人とサイヤ人の混血であることは悟飯とピッコロには改めて説明済みだったが、その時のピッコロの反応がレギには少し気になっていた。
--『……ツフル人、か』
--『どうかした?』
--『いや…』
聞いても、ピッコロはそれ以上は特に言わずそれっきり話に出てくることもなかった。
(あれはまるでツフル人を知っているような反応だった…)
何かを聞こうとしていたようにも見えたが、地球からずっと遠く離れた星の種族の事などをピッコロが知るはずもなく。
そもそも、ピッコロの種族とツフル人はなんの接点もないのだから、単に聞き慣れない名前を気にしただけかとレギは思うことにしていたが…。
「…おい、あいつナメック星人だぜ?」
「そうらしいな。ラディッツのやつがやられてもそれ程不思議じゃなかったわけか」
「ナメック星人…?」
その聞き慣れない名前に、ピッコロはレギを見た。
その視線に気付いてレギもピッコロを振り返る。
「え、何?」
「お前まさか、知っていたのか…?」
「お前がナメック星人だってこと?知ってたよ。って、まさか知らなかったの?」
「し、知らんわ!そうならそうと言えよ!!」
「自分のことでしょうが!覚えておきなさいよそれぐらい!!」
「…レギさん!ピッコロさん!今はケンカしてる場合じゃ…!」
ギャーギャー喧嘩を始めた二人の師匠に悟飯がオロオロとなだめに入った。
そんな悟飯の肩にクリリンが手を置いく。
「…いつもこうなのか?」
「たまに…」
「大変だなお前も」
苦笑する悟飯に労いの言葉をかけるも、この状況でよく口喧嘩なんか出来るもんだなとレギを見た。
(…レギ、お前は、死んだらドラゴンボールで生き返れないこと、たぶん悟飯達には言ってないんだろうな…)
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