第二章 (編集中)
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ちょっぴりおまけな
≪『まったり(?)ボクらの修行ライフ』≫
数日に一度、休養も兼ねながら生活に必要な食料や水を調達に出かかける。
そして、その日にしかできないこと、
水浴びだ。
「ごーはーんー、早くおいでー」
いち早く衣類を脱ぎ捨てたレギ(水着っぽいのは着てる)が呼べば、悟飯は服もまた着たままで川縁でモジモジしていた。
「レ、レギさん!ボク一人で入れますよ!」
「恥ずかしがるなんて10年早い。それに、いっぺんに入った方が時間も削減できるでしょ、ほら♪」
「うわわっ」
ほぼ無理やりに服を脱がされ(パンツは履いてます)川へと引きずり込まれた。(河童かレギよ!)
「頭洗ってあげるね~、っても水でだけど」
「……///」
毎度のことながら、悟飯はレギに逆らえない。
少々強引だけど、嫌ではなかった。
気恥ずかしさはあったが、懐かしくもあって。
頭を洗ってくれるレギの手つきが、チチを思い出させた。
(…お母さん、元気かな…)
きっと物凄く心配してる。
本当はあの日、夕方までには帰って塾へ行くはずだった。
「はい、終わり!」
「あ、ありがとうございます」
最後にざばーっと水をかけられて、洗髪終了の合図だ。
「あ~、これが温泉だったらね~、いっそのこと掘ってみようか?」
「うちじゃドラム缶にお湯を沸かして入ってましたよ。ピッコロさんに頼んで出してもらったら…」
「絶対怒ると思うよ」
「ですね…」
そんな、どこぞの便利ロボットみたいな扱いをした暁には、修業メニューが通常の5割増しで行われるだろう。
「そういえば、ピッコロさんは?」
「あ~どっか行った。一緒に入るか?って言ったら気弾ぶち込まれたよ」
「そりゃそうですよ」
レギの言葉に悟飯はふふっと笑った。
このハードな修行生活の中でもこうして笑っていられるのは、レギのこのマイペースな所に助けられている所もあった。
優しくて、厳しくて、とても強い。
悟飯の中でレギとピッコロはどこか似ていた。
それに、ピッコロは主にレギに振り回されているようにしか見えないが、悟飯には本人はそんなに悪くも思っていないようにも見えていた。
(…もし、サイヤ人っていうのをやっつけた後も、今みたいにいられるかな…?)
考えたら、ちょっと楽しくなった。
(お母さん絶対反対するだろうな)
「…悟飯、何ニヤニヤしてんの?」
「あ、いっ、いえ!なんでもないです!」
今自分が考えていたことを知られたらなんだか恥ずかしい。
慌てて首を振る悟飯にレギはさして追求することもなくぐ~っと伸びをした。
「いい天気だね~」
「…はい」
本当に、あと数か月後に恐ろしいサイヤ人がこの地球を攻めに来るとは思えない程のどかな時間が流れていた。
──…~~♪…
柔らかな旋律が聞こえて横目で見ると、目を閉じたレギが歌っていた。
レギの母親の種族の歌でラクランと言うらしい。
歌詞はなくて、その時の気持ちを乗せて歌う鼻歌のようなもの。
穏やかな響きに悟飯も目を閉じてしばしレギの歌に聞き入った。
──…ぐぅぅ。
ほぼ同時に、二人の腹が鳴った。
「お腹空いたねえ…」
「はい…」
「もう昼だぞ。貴様らいつまで水に浸かっていやがる、そのままふやける気か」
いつの間にか背後にピッコロが立っていて面倒くさそうに二人を睨んでいた。
「ピ、ピッコロさん!そ、その…」
「お、ピッコロおかえり」
慌てる悟飯は、どうやらレギの事を気にかけているようだが、当の本人は全く気にするでもなく肩越しに振り返って軽く挨拶までした。
「お腹も空いたしそろそろ上がろうと思ってたんだ」
「だったらさっさと上がれ」
「今日は修業はお休みだよ。あんたも休む時は休まなきゃ」
「それは貴様が勝手に決めたことだろう」
「根を詰めすぎて体壊したら元も子もないでしょ」
「…」
正論。
「それに、悟飯はお前と違って成長スピードが違うんだ。適度に休養取ってやらないといざって時に…」
「分かった。好きにしろ」
諦めたピッコロの言葉に、ニイィィッと笑うレギを見て、悟飯はこの後の展開がなんとなく分かってそっと距離を取った。
ピッコロは、まだそのことに気付いていない。
「ふやけるまでそこで…」
「うおりゃあ♪」
「Σ!?」
──どっぱーん!!!
(ああやっぱりーー!!)
もう背を向け立ち去ろうとしたピッコロに、背後から飛びついたレギが、こともあろうにジャーマンスープレックスをかました。
頭から、大して深くもない川の中へつっこまれたピッコロの足が痙攣すること数秒。
●神家の一族みたいになったピッコロを見て爆笑していたレギに向かって水中から気弾が飛ぶ。
「おっとと」
「きぃ~さぁ~まぁぁぁああ!!!!!💢💢💢💢💢💢」
ざばあーっと尋常ではない殺気を放って水から出てきたピッコロに、レギは景気の良い口ぶりで、
「よ★川坊主!」
「黙れ!!!やはり今ここでぶち殺してやる!!!!!!!」
「わーー!!ピッコロさん落ち着いてください!!」
「ホホホホ!やれるもんならやってごらんなさい♪」
「レギさんもー!!!!」
そんなこんなの昼下がり。
――…ごぎゅるるるるる…。
「…オ、オナカスイタ………」
あれから、散々走り回って飛び回って太陽が少し傾いたおやつ時。
思いっきり昼飯を食いっぱぐれたレギと悟飯は空腹で地面に突っ伏していた。……悟飯は完全にとばっちりである。
ちなみにピッコロも、普段使うことのない神経をこの上なく刺激されて精神的な疲労(苦痛)に同じような状況だった。
今なら殺れる、とは思えども、だるくてもうどうでもよくなっていた。
(…むしろそのまま飢え死にしやがれ…)
せいぜい腹の中で悪態を吐くのが関の山だ。
だが、軍配はレギの方に上がった。
何も知らない一羽(?)のプテラノドンが、一行の目の前に降り立った。
『ギョエー』と、やる気なさそうに一声。
「こんな所に鶏肉があ!!?」
(↑管理人が昔放し飼いにされていた鶏に本気で言った実話)
「Σ待て!!あれはまだ生きているだろう!!勝手に加工済みみたいに言うな!!」
そんな大魔王とは思えぬセリフに、しかし突っ込める者はいなかった。
空腹とはかくも恐ろしいものである。
「悟飯確保だ!!!」
「はい!!!!」
「…………」
こうして、この尊い犠牲のおかげで、未来の戦士の命は繋がったのだった。
「「プテラノドンさんご馳走様でした」」
しっかり手を合わせる二人。しかしこれだけで空腹が治まるわけもなく。
「よし、このエネルギーが費える前にちゃんとご飯食べよう…!」
「はい…!」
「…休養が必要だとか言っていたのはどこのどいつだ…?」
ここへ来た時よりもヘロヘロな二人を見て思わず突っ込まずにはいられないピッコロであった。
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