第二章 (編集中)
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その日から、三人での修行の日々が始まった。
レ「悟飯!それが防御か!?今ので三回は死んでるぞ!!」
「うっ、ぐぅ…!!」
ピ「目で見るんじゃない!気配で感じ取れ!!オレはお前を殺したくてウズウズしてるんだ!!!」
「…そこまで言う?」
「そんなこと言ったってさ…んぎゃ!!」
「うわ、痛そ…」
ピッコロの容赦ない目からビームを受けてくすぶり倒れる悟飯。
レギも射程内だったが当然避けて無傷だった。
「…レギさん…ずるい…」
「なーにを言う。気配で感じ取れ気配で」
レギも加わって、悟飯へのスパルタ度は倍増したのだった。
夜。
「ふん、この半年で泣き虫だけはなんとか治ったようだな」
「へへ…」
ピッコロに言われて悟飯は照れ臭そうに笑う。
「最初見た時は見違えたよ悟飯。よく耐えたねぇ。怖かったでしょ?このおじさん」
「うん、怖かった」
本人を目の前にして指を指しながらレギが言い、悟飯もそれに即答するのに対し、うっすらピッコロの目に殺気が宿る。
「…貴様ら、サイヤ人が来る前にいっぺん死ぬか?」
その反応にもレギと悟飯は一緒になって笑った。
数ヵ月後には生死を分ける戦いが控えているとは思えない空気に、ピッコロがほんの少し気が立っているのを悟飯は知ってか知らずか、
「でも、お父さん言ってたよ。生まれ変わったピッコロさんは前みたいにむちゃくちゃ悪い人じゃないみたいだって。ボクもそう思う」
「…っち、下らんことを言ってないでさっさと寝てしまえ!!明日はこんな優しいしごきじゃないぞ!!」
「は、はい!!」
一喝されて、悟飯は慌てて横になった。
レギもその悟飯の隣で横になる。
「…じゃ、あたしもそろそろ寝るわ」
深夜。
高野に、二つの寝息が重なって静かに響いていた。
ピッコロはふと、悟飯と一緒に眠りこけるレギの側へ行きその頬に触れ、
……むに。
摘んでみた。
それが馬鹿みたいに柔らかくて、可笑しくなった。
「…なんだこの肉は」
「…なにやってんの?」
「っ⁉」
返ってきた声にピッコロは慌てて手を離した。
「おまっ、……お、起きていたのか…」
「いや、半分起きてたっていうか…、なんでつまむぅ…?」
む~、とレギは半身を起こしながら摘まれた頬をグシグシこする。
「半分、起きていた…?」
「うん。あっちじゃね、戦闘の最中(サナカ)に仮眠を取ったりしてたから、深くは眠らない習慣が着いちゃったんだよね。ここ最近でその感覚が戻ってきた気がするよ」
「…そ、そうか……起こして悪かったな」
ぶすっと言うと、若干寝ぼけが入ってるレギはへらっと笑った。
「おやすみピッコロ。あんたもちゃんと寝なよ」
「ふん、よけいなお世話だ」
「…そのぶーたれた態度、昔のあたしにそっくりだよ…」
「一緒に……」
するな、と返そうとした時には、レギはまた横になって静かな寝息をたてていた。
ここ数ヶ月。
ピッコロにとって今までにない時間が流れている。
こんなに長く、誰かと一緒にいたことはなかった。
こんなに沢山、話をしたり、怒ったりしたこともなかった。
悪い気もしなくて、それが返って居心地悪くて…。
「……くそったれ」
自分の中に生まれつつあるこの感情をかき消すように、一人夜風に吐き捨てた。
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