第二章 (編集中)
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(……レギは、ドラゴンボールで生き返れないって…、一体どういうことなんだ…)
――『……もし今回の戦いでお前が命を落とせば、二度と生き返ることは出来ないということだ…!!』
――『死んじゃいけない魂なんて、命の大切さはみんな同じなんだよ。あたしも神様も、ここにいるみんなも、この星の人達も、みんなね』
…本当は神様との話の時から聞いていた。
しかし話は途中からで、クリリンにはよくは分からなかったが。
レギがドラゴンボールで生き返ることが出来ないと言うことだけは分かった。
「…なぁレギ、今回の戦い、みんな覚悟を決めて修行してきたよ。お前が宿題を残してくれたおかげで具体的に取り組むことも出来たんだ。
その時が来たら、絶対駆けつけるから、足手まといにならないように、残った時間精一杯修行するよ」
「そっか。……ありがとう」
レギが、柔らかく微笑んだ。丁度その時、地平線から朝日が射し込んで全てを淡く照らした。
笑顔のままレギは言う。
「クリリン、あんたイイ奴だよ本当」
「えっ///、い、いやぁオレはただ…」
「早く悟空みたいに嫁さん貰いなよ」
「っば!よ、余計なお世話だコンニャロー!!!!」
「あははは!じゃあね、修行頑張って!」
振り上げた拳から逃げるように、レギは朝日に照らされる下界へと消えていった。
「なんだよ全く……そんなの反則じゃねぇか…」
僅かに火照る顔を抑えてクリリンはレギが消えていった方を睨んだ。
──コンコン。
早朝の玄関のドアが不意に鳴り、こんな朝早くから……、と牛魔王は玄関へ向かった。
「どちらさんだべ?…あ、レ、レギさ!?」
ドアを開けた先にいたのは、レギだった。
思いがけない人物の登場に驚いている牛魔王の後ろから、レギの名前を聞き付けたチチも出てきて、その顔を見るなり駆け出した。
──パアン!!
「チ、チチ!?」
レギの頬を張り飛ばしたチチの手を牛魔王が慌てて取り押さえた。
それでもチチは仇を見るようにレギを睨み付けた。
「…すだ…。返すだ、おらの悟飯ちゃんも、悟空さも、いなくなったのは全部おめえのせいだべ!!返せ!!」
「チチ!落ちつくだよ!」
「離してけれおっとう!!」
「…ごめん」
「あ、謝ってすむことじゃねえだ!!!悟空さが死んじまったのも、悟飯ちゃんがピッコロにさらわれたのも、全部おめえの仲間が来たからでねえか!!
サイヤ人だかなんだか知らねえが、…っもう、…返してけろ…っ!!」
最後は懇願しながら、チチは今にも泣き崩れてしまいそうで、それでも、レギは頷く訳にはいかなかった。
酷なことを…と、自らも思いながら。
「…半年後に来る奴らは、ラディッツなんかは足下にも及ばない。奴らからこの星を守るためには、悟飯の力が必要なの」
「何言ってるだっ!!悟飯ちゃんはまだ四つだぞ!!そったらこと関係ねえだ!!!」
「じゃあ何もしないでただ殺されるのを待つの?」
「……っ」
レギの言葉に、チチの目が見開かれる。
『ただ殺されるのを待つ』。その意味を理解出来ず、動揺にチチの目がさ迷う。
そんなチチに、レギは続けた。
「奴らが来れば逃げ場なんてない。どこにいたって必ず見つけ出してこの星の人達を皆殺しに出来る…!あたし達で止めないと、誰も助からない」
「………だ…だったら、おらはどうすればいいだよ…!!」
とうとう、チチはその場に崩れて座り込んでしまった。
両手で顔を覆ってしまったチチの震える肩に、レギはそっと手を置いた。
「今まで通りに過ごしてくれればいいよ。
朝起きてご飯作って…。悟空と悟飯が帰ったらさ、笑ってお帰りって言えるように」
「…………」
「絶対守るから。チチの所に悟空も悟飯も帰ってこられるように」
「………レギさ…」
顔を上げたチチは、そこで穏やかに微笑むレギを見た。
――ご飯を作って、二人が帰ってきたら、いつもみたいに『お帰り』と……。――
何故、そんな当たり前の事を……と、呆然とするチチの頭にそんな疑問がよぎった時、レギはもう立ち上がってしまっていた。
「牛魔王さん、チチのことお願いします」
「…あ、あぁ、だどもレギさ…」
牛魔王の言葉も待たずにレギは背を向けた。
「あたしが、守るから。
約束するよ」
そう言い残して、レギは二人の前から姿を消した。
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