第二章 (編集中)
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苦しんでるのはだれ?
痛いのはどこ?
なにをしているの?
これは
だれの悲鳴?
だれの怒り?
こんなの いやだよ
第八話
≪小さな怒り・終結、そして…≫
「悟…飯……?」
予想外の登場に、全員の視線が悟飯に集まった。
悟飯はしゃくりあげながら、父親を踏みつけている男を睨み付ける。
ラディッツ以外は見えていないような程強い目で。
「ポ、ポッドを、ぶっ壊した…あの悟飯が…」
大気圏へ入っても、星に不時着しても壊れないように作られているものを、僅か四歳の悟飯があっさり破壊してしまったことに、レギは怪我の痛みも忘れて呆然とした。
(何…この有り得ない戦闘力……)
その年齢にそぐわない戦闘力は、レギにもラディッツにも経験のないことだった。
「せ、戦闘力、1307!?な、なぜこんなガキに…!?」
(悟空の危機に、悟飯の中のサイヤ人の力が目覚めた…?)
「…おねぇちゃんを…おとうさんを…っ」
悟空から足をどけないラディッツに、悟飯は怒りを爆発させた。
「いじめるなーーっ!!!」
──バキッ!!!
「っ!!」
瞬間的に悟飯の気が膨れ上がり弾丸の勢いでラディッツに突進。
強烈な頭突きを食らって初めてラディッツが吹き飛ばされた。
「ぎっ…!」
寸での所で踏みとどまったラディッツだが、ダメージが大きくひびの入った胸を押さえ込んだ。
「こ…このガキ…っ」
しかし我に返った悟飯は悟空を見つけるとすっかり元に戻っていた。
鼻水をすすりながら悟空に近寄ろうとする。
「こ、今度は戦闘力たった1…。感情と共にガラッと変わりやがる…!」
「…お、おとうさん!」
「逃げろ悟飯!逃げるんだ!!」
胸の骨を折られ庇うことも出来ない悟空の前で悟飯はラディッツに張り飛ばさてしまった。
レギが慌てて地面を蹴る。
「ちっ…!」
ギリギリで悟飯を受け止めたが、すでに目を回して気絶していた。
ラディッツがゆっくりと歩み寄る。
「レギ、そいつを離すなよ」
「こっち来んな!」
言うものの、さっきのダメージで帳を張ることも出来ず、レギには悟飯を抱き抱えてラディッツから庇うくらいしか出来なかった。
「や、やめろ!やめてくれ、あいつは…」
「まだガキだからとでも言いたいのか?冗談じゃない。あいつは貴様等より戦闘力が上だったんだぞ!」
それは下手をすればラディッツ自身さえも超えてしまいそうな勢いだった。今はもう微塵も感じないが。
「まだパワーのうまい使い方を知らない今のうちに殺しておく!」
──……ビキッ
その言葉を聞いた瞬間、レギは頭が真っ白になった。
考えるよりも先に体がその言葉に反応して気が膨れ上る。
(っなんだ…!?)
その異変に、ピッコロだけが気付いていた。
(こ、これは、本当に奴の気なのか…)
それは普段の彼女からは想像もつかないような、畏怖さえ感じるほどの殺気だった。
触れるものを容赦なく八つ裂きにするようなえげつないそれを剥き出しにして瞬時に斬気を精製。槍のをかたどったそれが空中に構えられた。
レギは、まるで本能的に獲物を捕捉する獣のように狙いを定め、それを迷うことなくラディッツに向けて放とうとする、
その寸前、
──ガッ!!
「!」
「…あ………悟、空…」
一瞬の隙をついて悟空がラディッツを羽交締めにした。
それと同時にレギが我に返ると、あの殺気も消えていた。
(今のは、一体…)
この短時間の間に垣間見るレギの変化。
それに気付いているのは、たぶん自分だけ。
恐らくレギ本人も気付いていない。
だがそれを確かめている場合じゃない。
今はまだ、やるべきことが残っているのだ。
ピッコロは残っている気を再び集中させる。
その時に備えて。
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