第二章 (編集中)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
臨むものは
あまりにも遠すぎるから
そのためにだったら
どんな手段を使うこともいとわない
どんなに汚いやり方だとしても…
第四話
≪レギの裏切り≫
「レギ!!どうしちまったんだよ!?」
「どうしたもこうしたもない。さっきこいつが話した通りだ。本当に頭が悪いな」
悟空に対し冷たく答えたレギを見て、ラディッツが満足そうに笑った。
「どうやら、ようやく目が覚めたようだな」
「あぁ、誰かさんのおかげでね」
レギは不機嫌そうに言って、もうほとんど乾いてしまった頭の血を乱暴に拭う。
その仕草が、さっきのラディッツの話を思い出させた。
幼い頃の悟空が手の着けられない暴れん坊だったこと。
「…頭に、強い衝撃…まさか…」
それによってその凶暴性が消えたなら、その逆もありうるのか…。頭に強い衝撃を受け、サイヤ人としての本来の性格を取り戻したのだとしたら…。
ラディッツの話にあったような、他の星を襲うような人物には決して見えなかったのに。
今目の前にいるのは、もう自分達の知るレギではなくなっていた…。
「ラディッツ、カカロットはクズだ。何も使い物にならない。連れて行っても足手まといになるだけだ」
「確かに、お前の方がカカロットより実力は上だな、いいだろう。しかし、連れ戻しに来たオレとしては、こいつの反逆行為を見過ごすわけには行かん」
ラディッツのその言葉に、レギは顔をしかめた。
「チッ」とあからさまに舌打ちをして、
「ラディッツ、ごねるガキに言うこと訊かせるのは面倒だ。あたしが行くんだからそれで良いだろうが」
「そうはいかん。そもそもお前がここにいたこと事態想定外だったんだ。なんだ、さっきはオレの弟にずいぶん目をかけてくれていたのに酷い言いようだな」
「本当の事を言っているだけだ。ろくな戦闘訓練もしていないし。そいつで見たら分かるだろ」
言ってレギはラディッツの耳に付けている機械を顎で指してやるが。
「そうだな。しかし、ここでこいつを見逃せばオレのメンツが立たん」
「知るかそんなもん。だいたいもうほとんど生き残っていないのなら、メンツもくそもないじゃないか」
「数が減ったからこそ、たとえ役立たずでも呼び戻す必要があるんだ。それに…」
そこでラディッツがふと、ブルマの足下にしがみついていた悟飯を見やった。
「カカロット、さっきから気になっていたのだが、あそこにいるのはお前の子ではないのか?」
「っち、違う!!」
「とぼけても無駄だ。あのしっぽがサイヤ人の血を引いている何よりの証拠だろう」
言って、ラディッツは悟飯の方へゆっくりと歩き出した。
「ち、近付くな!!」
ラディッツのやろうとしていることにも、レギはどこか冷めた眼差しを向けるだけで止めようともしない。
未だレギのしていることが信じられない悟空には、それがとても怖くて、悲しかった。
(…レ、レギ、本当にこいつの仲間になっちまったんか…!)
「何も今すぐ殺そうというんじゃない。お前もオレ達と来る気はないのだろう。父親のお前が聞き分けが悪いんでな、ちょっと息子を貸してもらうとするか」
「そ、それ以上近づくな!ぶっ飛ばすぞ!!」
「邪魔」
悟空が攻撃の体制をとった瞬間、レギが動いた。ラディッツと悟空の間に瞬時に移動すると、悟空へ向けて腕を付き出した。
───ドンッ!!
「っ!?」
「おとうさーん!!」
レギの掌波が、悟空の体を吹き飛ばした。
.