第二章 (編集中)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつだって笑ってたんだ
だから
何も疑いもしなかった
だってそこに
笑う君がいるから
知らないうちに
それが当たり前になってたんだ
第三話
≪悟空の過去・レギの過去≫
「レギっ!!」
「ちっ、やはりここの連中と仲良くやっていたか!」
青ざめたブルマの悲鳴に近い声に、ラディッツは抱えていたレギを忌々しそうに地面へ放り投げた。
すぐにでもレギの側へ駆け寄りたかったが、男の足元へ行くのは憚れた。
横たわるレギは、目を覚ます様子はない。とりあえず生きているようてはあるが、傷を負わされている以上、友好的な間柄とは思えなかった。
「おめえレギに何をした!?」
しかしラディッツはそれには答えず悟空を睨み返した。
「カカロット!貴様こそ一体何を遊んでいた!?この星の人類を死滅させることが貴様の使命だったはずだ!!」
「な、何言ってんだ…?」
「…カカロットって、孫君のこと…?」
男はさっきから聞き慣れない名前で悟空を呼ぶ。
その様子を家の影から見ていたピッコロは、さっきのレギとラディッツと呼ばれた男のやり取りを思い出していた。
――『カカロットは死んだ。もうこの星にはいない』
『言え!カカロットはどこだ!?』
『死んだって、教えるもんか』――
「………あいつ」
「ちょっとちょっとあんた!」
現実離れしたこの状況に危機感を通り越して少し笑いながら、クリリンが『ちっちっち』などと指を振りながら前に出た。
今日のせっかくの再会に水を差してきた目の前の男は、何か勘違いをしてここに来たのだと、思わざるを得ない状況だったからだ。
しかし、
「さっきから何訳の分かんないこと言ってんの?昼間っから酔っ払っちゃダメ…」
「クリリン!近寄るな!!」
──バチ!!!
悟空の制止の声が届くより速く、クリリンは吹き飛ばされしまった。
男は腕を組んだままだというのに。
「貴様!!……っ!!」
その時、悟空も初めてそれに気付いた。
手も足も出さずにクリリンを弾き飛ばしたものの正体は…。
「…し、しっぽ…!?」
「こ、こいつにもしっぽがある…!?」
「ふん、やっと俺の正体が分かってきたようだな」
「正体…?一体何のことだ!?」
「…そんなことまで忘れてしまったのか…!おい、以前頭に強いショックを受けたことがあるか!?」
その質問に、悟空は頭に手を置いた。
確かにそこには、男の指摘するものがあったからだ。
「…オラは覚えちゃいねえが、うんと小せえ頃に頭を打った。今でもキズが残ってる…」
「くそ~、やはりそうだったか!」
「それがどうしたっていうんだ!?」
「…悟空よ」
亀仙人が静かに口を開いた。
「その昔、死んだ孫悟飯が言っておった。尻尾の生えた赤ん坊を拾ったが、性格が荒くどうにも懐こうとせんかった…」
ところがある日、誤って谷に落ち頭を強打した。
死にかけたが信じられない生命力で赤ん坊は一命を取り留め、その後凶暴な性格も消え大人しいいい子になったという…。
「そ、それと孫君とレギと、何が関係あるって言うの…!」
「ふん、その様子だと、本当にこいつは何も話していないようだな」
言って気を失ったままのレギを冷たく見下ろす。
「まあだが、ここでこいつも見つかったのは幸運だった。少々平和ボケしているようだが大した問題ではあるまい」
「こ、これ以上好き勝手させねえぞ!!おめえは一体何者だ!?」
「…っち、本当に何もかも忘れてしまったとは厄介な奴だ。いいだろう、思い出させてやる。貴様にもこれからいろいろと働いてもらわねばならんからな」
「…働くって…」
その時、家の壁に吹き飛ばされたクリリンがようやく起き上がってきた。
「大丈夫かクリリン?」
「ああ、何とか…。悟空気をつけろ。あいつ普通じゃない…!」
「ああ、こうやって向かい合ってるだけでも正直言って怖いくらいだ」
生まれて初めて感じる得体の知れない恐怖が悟空の体を強ばらせていた。。
悟空の中で、いつかレギにあの質問をした時のことが脳裏をよぎった。
――『…なくした記憶って、なんなのか聞いてもいいか?』
『……』――
あの時の沈黙の意味は…。
「カカロット、貴様はこの星の人間ではない。生まれは惑星ベジータ。
誇り高き全宇宙一の強戦士族サイヤ人だ!!
そして、このレギもな」
「!!」
「…うそでしょ……」
――『…記憶、か…。そのことでさ、あたし、お前にずっと黙ってたことがあるんだ…』――
このことなんか…レギ…?
.