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「バカもんめ、クリリンを倒すほどの奴じゃぞ!武道会で力を使い果たしてしまった今の悟空に勝ち目があるはずなかろう…!!」
追いかけることも出来なくて空を見上げる亀仙人。
そこへウーロンが何かを見つけて持ってきた。
「な、なあ、こんな紙切れが落ちてたけど、クリリンを殺した奴と関係あるのかな…?」
ブルマやヤムチャもそれを確認する。
「…丸の中に魔の字……何かしら?」
「!!」
それを聞いた亀仙が大きく反応した。
ブルマからその紙を受け取るとみるみるうちに青ざめていく。
「ま…さか…、そ…そんな…」
「な、なんなの?」
「見覚えがあるんですか!?」
見たこともないほどの亀仙人の動揺に、ブルマとヤムチャも困惑する。
亀仙人は震える声でようやく言った。
「こ、こりゃ…、ピ、ピッコロ大魔王の…紋章じゃ…!!」
「ピ、ピッコロ大魔王…!?」
「なんだそのふざけた名前のヤローは!?」
ブルマとヤムチャの声が重なり、その横でもやはりその存在を知らないランチ(金髪)がガラ悪く聞き返した。
それには天津飯が答えた。
「聞いたことがあるぞ…。その昔、世界を恐怖のどん底にたたき落としたという大魔王だ…。し、しかし…」
「そうじゃ」
天津飯の続きを亀仙人が代弁する。
「ピッコロ大魔王は、二度とこの世に姿を現せぬはずなんじゃ…」
そう、遠い昔に封じられていたのだ。
ピッコロ大魔王。名前は可愛いが、とんでもなく恐ろしい奴だった。
生み出した化け物と共に、あっという間に平和な世を死の世界へと変えていった。
「若い頃のわしや鶴仙人はおろか、師匠である武泰斗様ですら、太刀打ちできる相手ではなかった…」
しかし、亀仙人、鶴仙人が武を学ぶ寺院には、古くより伝わる秘術、魔封波があった。
途方もない生命力を伴う、禁忌の術だった。
「武泰斗様はその術を使い、大魔王を札を貼り込んだ電子ジャーに封じ込めることに成功したのじゃ。
ご自身のお命と引き替えに…」
…そしてあのお方も…。
その思いだけは自分の胸の中にしまって、亀仙人は昔の話を終えた。
あのことは、当時でも自分と鶴仙人しか知らないことなのだった。
「封じ込めた電子ジャーは、このわし自ら海の底深くに沈めた。だから、あやつが再び甦るわけなどあるはずがないのだ……あってはならんのだ…」
「まさか、鶴仙人様が…」
と言ったのは餃子。
――いいや、それはない。
「そうじゃ。あやつとて大魔王の恐ろしさは十分分かっておるからな」
――もしやったとなれば、わしが即その場で呪ってるところじゃ。
「そうなればわしも是非加えさせて………」
言いながら顔を上げた亀仙人の目の前に、黒装束に真っ黒な髪を逆立て逆さに浮かぶ女性の姿があった。
――よ♪亀の!
「……っぎえええええええ!!!!!?」
手を上げた女性の、超軽~い挨拶より三拍遅れて、鶏の首を絞めたような亀仙人の絶叫が辺りに響き渡ったのだった。
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