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「…ピッ…コロ……ッ」
ズルッと手が引き抜かれ、女性はその場に崩れ落ちた。
男は手に付いた血を払う。
「もうわしに構うな。…お前の顔は、見たくない」
「!!……っ」
その言葉に、女性の目が衝撃を受けたように見開かれた。
「な…ぜっ……い、くな…!!わし、には……っ」
貫かれた痛みとは違う涙が流れた。
引き止めようとして、声の代わりに血を吐いて、女性はすがるように手を伸ばす。
男はそれすらも無視し女性に背を向け、硬直している三人組に目をやった。
「わしの名はピッコロ大魔王だ」
「ぴっ……ピッコロ大魔王!!!?」
「お前達、わしを世界の王にする気はないか?」
「は、はいぃ!喜んでお手伝いさせていただきます!!」
ピッコロと言う名前を聞いて、それがかつて、世を恐怖のどん底へ突き落とした張本人だと思い出した三人組は拒めるはずもなく。
遠ざかっていく後ろ姿。
…いかん、あの時のようなことを繰り返させては……!!
そう思っても体は動かない。
男が、一度だけ女性を振り返ったが、その顔がどんな顔をしていたのか、もう彼女には見ることが出来なかった。
意識は、闇に落ちていく。
…どうして……?
問いかけも言葉にはならず、彼の元へ届くことはなかった。
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