最後の再会
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「わりぃわりぃ!よく見たらそれオラの四神球じゃなかった!」
「そんなことはいいから、魚返せよ!」
悟空の勘違いから始まったケンカは悟空のあっけらかんとした言葉で終わった。
要は、悟空の早とちりだったのだ。
しかし、相手はそうはいかなかった。事実、自分の大事な食事をきれいさっぱり食べられてしまったのだ。
「んなこと言ったって、もう食っちまったし…」
「だったら吐いてでも返せ!!」
――無茶を言いよる。
そんなもの見たくもないわな、とツクヨミが心の中で呟いた時だった。
悟空が空の一点を指差した。
「…ん?なんだあれ?」
「そんなごまかししても無駄だぞ!!」
「いや、本当になんかがこっちに向かってるぞ」
ツクヨミもそちらの方を見て心臓が跳ね上がった。
黒い翼をはためかせながらやってきたのは紛れもなくピッコロ大魔王の手下だったから。
――なぜこんな所に…!?…そうか!あの玉を探しておるのだな!だとすれば…。
何かを探すように地上をキョロキョロとせわしなく見渡しているのを見てすぐに予想が付いた。
ここにいればピッコロ大魔王もいずれやってくるのでは…。
「っ!!」
ピラフの飛行船の中で、突然ピッコロ大魔王が苦しみだした。
「いかがなさいました大魔王様!?」
「シ、シンバルが死んだ…」
「なんと…!」
それは、悟空達の元へやって来た部下の名前だった。
「ま、まさか、この世に我が魔族の戦士を倒すほどの奴がおるというのか…!」
――…なんともいやはや、逞しい童じゃな…。
先ほどの魚の倍の焚き火に焼かれているのを見ながら、ツクヨミは呆れを通り越して感心していた。
玉を奪いに来たピッコロ大魔王の部下を小太りの男がいともあっさり倒してしまったのだ。
仕舞いには、焚き火で丸焼き。
その光景には悟空でさえ唖然としていた。
「うめえ!こりゃうめえぞ!!おめえにはやらねえぞ」
「いらねぇって…」
ちょっと遠巻きにしてる悟空に念を押して、あっという間に完食してしまった。
「なあ、おめえ名前なんてんだ?」
「教えて欲しかったらてめえの名前を先に言えよな」
「オラ孫悟空だ」
「変な名前だな。オレはヤジロベー様だ。文句あるか」
素直に名乗った悟空に、どこまでも無愛想に答えたのだった。
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