最後の再会
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駆けつけその魚がきれいさっぱり食い尽くされるのを一部始終見ていたツクヨミは呆れ返ってひきつった笑みを浮かべていた。
やられたところまでは見えていたが、やはり気になって見に来てみればこれである。
すっからかんだった気も、今の魚で十分に満たされたようだった。
――心なしか、ほんの少し力が増しておるな。つくづくおかしな童じゃ。
無事ならそれでいい、とその場を後にしようとした時、悟空に向かって突然大岩が飛んできた。
悟空は軽くかわしたが、警戒して声を張り上げる。
「こんにゃろー!!どこだ!でてこい!!」
「何がこんにゃろーだ!!それはオレのセリフだ!!」
以外にもしっかりと返事が返ってきた。
見れば、小太りの男が悟空を睨み付けていた。
「おめー、オレの魚盗み食いしただろ!!」
「さかな?あれは落ちてたんだぞ?」
本気で言ってる悟空に、ツクヨミは空中でずっこけた。
――焼き魚が落っこちておるか馬鹿者!!
悟空や男には聞こえないもののつっこまずにはいられなかった。
それでも、妙な所では納得がいった。
――…まぁ、さすがは亀の弟子だの。
本人が聞いたらショックを受けそうだ。
しばし睨み合う二人を様子眺めていると、悟空が何かに気付いた。
「あ!ドラゴンボール!!!」
――む、あれがそうなのか。
悟空の指差す先を見てそれが確認できた。
透き通ったオレンジ色に中に星が入っている、大人の拳大程の玉が小太りの男の首から下げられていた。
――…なんでも願いが叶うなどと…何を考えておるのやら…。
玉(魚か?)を巡って二人の取っ組み合いが始まったのを見物しながら、ここにはいない誰かに向けて愚痴をこぼした。
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