最後の再会
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世界は繰り返すのか
同じ悲しみを
憎しみを
痛みを
覆す何かを
彼女はその力を持っていたはずだった
ほんの少し
忘れてしまっただけだ
あの時の優しさは
今もきっと
その胸の中にある…
だからこそきっと
流せる涙もあるのだ
「ええ?それでツクヨミそのままどっかに行っちゃったの?」
「ああ…」
力なく頷く亀仙人。
カメハウスに返ってきたはいいものの結局そこからどうすることもできずにいた。
「無天老師様、心当たりは?」
「分からん。さっぱり見当もつかんのじゃ…」
「亀仙人さんがそれじゃあ私達にはどうしようもないわね」
「…ピッコロ大魔王は復活するし、クリリンは殺されるし、悟空も…結局まだ帰ってこないし…」
「…おい、テレビ…」
みんなが思い悩んでるところへ、ランチ(金髪)が声をかけた。
指差されたテレビの中で、見知った顔が映し出されていた。
『…殺人にあったナムさんですが、目撃した人の話では、犯人は恐ろしく強い怪人で……現場には『魔』と書かれた紙切れを残し去って行ったと…』
それは、つい先日天下一武道会で顔を見合わせたナムが殺されたという報道だった。
「早速始めやがったぜ」
名簿を盗まれ他の選手とは連絡の取りようがない。
どころか、自分達もここにいては危険。
今は、ツクヨミの言うとおり身を隠すことの方が先決だった。
(…ツクヨミ様、どうか御無事で…)
心の中で祈っても、今のツクヨミには届かないような気がした。
それでも、祈らずにはいられなかった。
みんなが家を移そうと動き出した頃、遠くジャングルに落ちた悟空が目を覚ましていた。
クリリンを殺したピッコロ大魔王の手下を追いかけ、筋斗雲を壊されこのジャングルに叩き落されていた。
「…いちち、オラどれくらい気を失ってたのかな…」
まだぼんやりする頭で、過敏に反応するものがあった。
こんがりとした、いい匂いが鼻を突いた。
「…っ食いもんだ!!食いもんの匂いだ!!!!」
勢い余って犬のように匂いの元へ駆けていく。
そして藪を抜けたその先に、ついにそれを見つけた。
「す、すげーーーー!!!!!」
そこでは、悟空の何倍もある巨大な魚がいい具合に焼かれていたのだった。
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