◆出発◆
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人間の方はピストルが効かないことに焦った。
「馬鹿やろう!!魔物には聖水をかけるんだよ!!」
「げっ」
その言葉にベルゼブブが青ざめる。
聖水は魔物にとっては脅威そのもの。触れただけで皮膚が焼ける恐ろしい水だ。
人間にとっては、唯一魔物に対抗できる武器。
聖水の入った水鉄砲が構えられた。
「か、カマイタチ!!」
「あいよ」
──しゅぱっ
背中の鎌を引き抜いてカマイタチが飛び出す。
次にカマイタチが地面に足を付けた時、水鉄砲は真っ二つになっていた。
「残念だったね。日本産の魔物には聖水は効かないのよ」
こうなってはもう人間になす術はない。
悔しそうにする人間を後目に水をいただき、魔物達は帰路についたのだった。
「ミー、翼大丈夫か?」
「へーきへーき!」
心配そうにするベルゼブブにミルナギは翼をバサバサと動かして見せた。
「砲弾だって跳ね返すミルナギの翼が、あれっくらいで傷付くわけないだろ。心配性だな王子は」
奪った水を飲みながらケンタウロスが呆れて言った。
「ミルナギは伊達に悪魔の盾って呼ばれてねえだろうよ」
「…ケンにぃ、それダジャレ?」
「うん?」
上目遣いでミルナギに問われボリボリと頬をかく。
「『伊達に…盾』ぶはははは!!」
一人で馬鹿笑いするケンタウロスにミルナギ達はガン首揃えてうなだれた。
…おやじギャグかよ…ιι
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