◆出発◆
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ベルゼブブとシーフが戻ってきた。
「オッケー♪」
「うむむむ……」
ちょっとウキウキしているベルゼブブと何やら考え込むシーフ。
「じゃあ荷物はここに置いて、乗ってくれ、君は…」
「ミルナギでいいわ。私は、この上に乗る」
「…そうか」
とん!と身軽に車の屋根に飛び乗った。
そして、いよいよ出発!!と言った時、
「お、王子!考えたのですが、ガーゴイルとかゴーストとかもお供に付けたらどうでしょうか!?」
「はあ?」
今になってな発言にベルゼブブは思いっきり眉根を寄せた。
シーフは続けた。
「てかむしろ、空を飛べる者がピューッと行って泉を見つけてくればいいのではありませんか!?」
「どーせ私は飛べませんよ~」
バサバサと羽ばたく音と共に、ふてくされた声で言ったのは、屋根に寝そべり頬杖をついていたミルナギだった。
「あっ!いやいや!!決してその様なつもりでは…!!」
「「じとーーー…」」
魔物一同からも冷たーい視線が送られ慌てふためくシーフ。
クスクスと笑いながらミルナギが、屋根から首だけを覗かせた。
「冗談だよ!」
「ほっ…」
その笑顔に心底安心して胸を撫で下ろすシーフだった。
「でもでも王子!シーフの言うのにも一理ある!」
「ミーちゃんが行くならオレ達も」
「いらん」(バッサリ)
「「Σガーン!!?」」
「お前ら最近なまってるからムリに決まってるだろ!」
「「ΣΣ更にギクーンッ!!!」」
超図星だったガーゴイルとゴースト。
「まあ、今のあんた達に砂漠越えなんて自殺行為よね」
「サキの姐さんだって、最近ふと」
──ドゴン!!!
「なんか、言った?」
「「…い、いえ、なんれも、ありまひぇん…ガクッ」」
何故か岩に突っ込んで行ったガーゴイルとゴーストは気を失ってしまった。
「ですが王子~…」
「もう、いつまでもグダグダ言ってないでさっさと乗ってよ!」
「…はい」
ベルゼブブに言われようやく車に乗り込むシーフ。
「そうだそうだー!諦めが悪いぞシーフ!!」
「聖水に気を付けろよー!!」
「うるせえぞ!やばくなったらてめーらも召喚魔法で呼び出してやるから覚悟しとけよ!それから、オレが帰るまで先にゲームやるなっ!!」
「「えっ!?」」
ピシャリと言われて固まった。
あれほど、あれほどゲーム機到来に歓喜していただけに、おあずけ発言はかなり痛いものとなったのだ。
「行ってらっしゃーい!!」
「気を付けてなー!!」
「ミルナギー!本当に本当に!無理しちゃダメだからねー!!」
車の屋根からミルナギが振り返る。
「じゃみんな、行ってきます!!」
「しゅっぱぁーーつ!!」
ベルゼブブのゴーサインで、ついに泉を探す旅が始まった。
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