アラバスタ編 第一話
ワンピースアラバスタ編
オカマの弟子アラバスタで暗躍する組織、その一員でありながら恩師の教育で仁義を貫く。オカマの弟子でも身も心も女の子。師匠一筋。愛情一発。変化(ヘンゲ)は出来ても心は変わらない。砂漠を飛び出し大海原へ⁉
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「どうなってるの?」
「さあな、チョッパーの見間違いじゃねえのか?」
「え~でも…」
「…なあ、食えるかな?」
「食えるかっ!!!」
ルフィの頭にナミの鉄拳が落ちた。
「でも、この子が溺れていたのは確かよね」
「「「あ」」」
ビビの言葉でようやく全員そのことを思い出した。
「い、医者ぁ~っ!!」
「お前だよ!」
パニクるチョッパーにウソップが突っ込み。
「だ、大丈夫だ。水もあまり飲んでないみたいだし、気を失ってるだけ」
「そ、よかった」
「……ん」
「あ、気が付いたみたい!」
意識を取り戻した少女は半身を起こすと、ぼ~っとした様子で首を巡らせた。
「私…?」
困惑している少女にビビが目線を合わせるように屈み込んだ。
「大丈夫?あなた溺れていたのよ、覚えてる?」
「溺れて?……ああああ!!!」
突然大声を上げた少女。
「な、何!?」
「ああああのっ、ふ、袋!!袋を知りませんか!?これくらいの、ピンク色の紙袋で…!!」
手で大きさを示す。
ビビは助け出した本人達を仰ぎ見た。
「袋はなかったぜ」
「ああ、おれ達がかけつけた時にはお前しかいなかった」
「お前は何もしてねえだろうが」
ふんぞり返るルフィにゾロが苦々しく突っ込んだ。
「その袋がどうしたの?」
「お使いの、品だったんです……あぁどうしよう…ただでさえ遅刻なのに…」
ずどーんと落ち込む少女。
「ま、まあでも命あっての物種って言うじゃない!」
「そ、そうそう!あなたが無事で良かったわよ!」
ナミとビビの励ましに、今にも泣き出しそうだった少女は顔上げた。
「そうだ。私助けていただいたのにまだお礼も言ってませんでした。ありがとうございます」
立ち上がり深々と頭を下げる。
「いーのよ、大したことじゃないわ」
「お前が言うな」
これが誰のやり取りなのかは言うまでもない。
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