アラバスタ編 第一話
ワンピースアラバスタ編
オカマの弟子アラバスタで暗躍する組織、その一員でありながら恩師の教育で仁義を貫く。オカマの弟子でも身も心も女の子。師匠一筋。愛情一発。変化(ヘンゲ)は出来ても心は変わらない。砂漠を飛び出し大海原へ⁉
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カルーは海に落ちることはなかったが、依然エサとして吊されたまま。
その時、ビビは海上に異変を見つけたのだった。
所変わってキャビン。
「悪いなあ。見ての通り今うちはどっかのバカのせいで食料不足なんだ。本来なら腕によりをかけて君を迎える所なんだが…」
「いえ、助けていただいただけでも感謝してます」
頭を下げる少女にナミが疑問をぶつけた。
「でもなんで鳥に化けて海を渡ろうなんて無茶したのよ?」
「お使いを頼まれた島のログを持っていなかったので、空を飛んで行くしかなかったんです」
「なるほどね…、でもなんでペリカンなの?渡り鳥とか、もっと持久力のある鳥に化ければ」
「荷物を運ぶならペリカンじゃないですか?」
「…ペリカン…便…?」
…この子、ギャグなの?本気なの…?
ナミが軽く困惑していると、ビビがキャビンに駆け込んできた。
「ナミさん来て!!正面に何かあるみたい!!」
三人も外へ飛び出す。
問題のものを見たナミは落ち着いて言った。
「ああ、大丈夫。何もないわ。ただの蒸気よ」
「蒸気が海から出るんですか!?」
驚く少女にナミは簡単に説明した。
「ホットスポットっていって、あの下には海底火山があるの。そこから噴き上がってきてるのよ」
チョッパーがナミを仰ぎ見た。
「海底なのに火山なのか?」
「そうよ。火山なんて、むしろ海底の方に沢山あるんだから」
「へ~」
みんなが感心する中、少女も尊敬の眼差しでナミを見つめた。
「博識なんですねぇ、先生みたいです!」
「え!?せ、先生だなんて、航海士やってればこれくらい常識よ!」
先生と言われ、照れ臭そうにするが、まんざらでもなさそうだった。
「こうやってね、何千年何万年後、この場所には新しい島が生まれるの」
「ナミさんステキだ…vV」
ときめくサンジ。
「新しい、島が生まれる場所…」
「そうよ」
感慨深そうにホットスポットを見つめる少女。ナミは本当に生徒を見ているような気持ちになった。
「あ…そういえば、あなた名前は…」
「あ!入りますよ!!」
聞こうとした質問は興奮した声と、もうもうと煙る蒸気にかき消された。
「うわーっ」
「ウェッホ、エホッ…!!」
「硫黄くせェ!!」
「なんも見えねぇ!湯気だらけだ!!」
「我慢して、すぐ抜けるから」
同時刻。
「Mr.2・ボン・クレー様っ!!」
「なーによーう!?」
「12時の方向に煙が!!」
「構わないわ!!つーーき抜けなさーいよーう!!」
「突入します!!!」
そして煙を抜けた時、
Mr.2は忽然と姿を消していた。
「Mr.2・ボン・クレー様がいないっ!!?」
「船室を探せー!!」
「いないぞーー!!!」
「バカなーー!!?」
壮絶にパニクる部下達。
彼等の上司、Mr.2・ボン・クレーは今…、
「……」
「………」
「クエーーーッ」
「「オカマが釣れたああああ!!!?」」
麦わら一味の船の、釣り竿先のカルガモの所にいた。
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