アラバスタ編 第一話
ワンピースアラバスタ編
オカマの弟子アラバスタで暗躍する組織、その一員でありながら恩師の教育で仁義を貫く。オカマの弟子でも身も心も女の子。師匠一筋。愛情一発。変化(ヘンゲ)は出来ても心は変わらない。砂漠を飛び出し大海原へ⁉
旧フォレストページでサイトに掲載していた小説です。
続きを書く予定は今のところありません。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お目覚めですか?お嬢さん」
「わっ!?」
少女の後ろからサンジが現れた。
「お怪我がなくて何より。どうぞ、貴女のために作りました。ホットレモネードです」
「…ど、どうも」
少女は、サンジの突然の登場に驚きながらも差し出されたホットレモネードを素直に受け取る。
「あっ!!ずりぃーぞサンジ!!」
「うるせえ!てめえに文句言う資格があると思うか!?」
「…お前、いないと思ったらそんな事してたのか」
「何を言うかアホっ鼻め」
「Σアホ!?」
「水に濡れて冷えた体を暖める、かつ火傷しないよう温度調節してたんだ!!」
クスッと小さな笑みが漏れた。
「フフフッ、ありがとうございます。美味しいです」
礼を言って柔らかく微笑んだ。
そうとは気付かず、少女はレモネードを飲み干す。
「…な、なぁお前…」
チョッパーがおずおずと声をかけた。
「はい?」
「お前さ、…鳥じゃなかったか?」
「お前まだそんなこと…」
「はい、鳥に化けてました」
「「「はあ!?」」」
さらりと答えた少女に、全員の声が見事に重なった。
「ば、化けてたって、どういうこと?」
「ひょっとして、悪魔の実の…!?」
「はい。私は“バケバケの実”を食べた化け狸の能力者なんです」
「「「化け狸!?」」」
「じ、じゃあさっきのはやっぱり!」
「はい。ペリカンに化けて海を越えようとしたんですが、途中で力尽きてしまって…」
「ほ、ほらな!おれ嘘言ってなかった!!」
これでチョッパーは汚名返上となった。
「ふーん、バケバケかあ、おもしれーな!」
ルフィが嬉しそうにニシシシと笑った。
「なあ、なんか化けて見せてくれよ!牛とか豚とか!」
「なんで家畜なのよ」
呆れるナミ。
「いいですよ。『バケバケ』!!」
――どろん!!
くるんっと後方宙返りし、要望通りに牛へと化けた。
「おおー!!」
「すごーい!本物そっくり!!」
歓声を上げるクルー達。
ルフィはすかさず少女(牛)の首根っこにヘッドロックをかけた。
「よっしゃあ!!肉ゲットォォォ!!!」
「Σぎゃあーーー!!!??」
「「やめんかあ!!!」」
ナミとサンジの蹴りが炸裂した。
.